朝寝坊症候群 ~朝寝坊は病気です~

はじめに

社会人になってからも朝寝坊を繰り返してしまい、解雇される方々が少なからずおられますが、それは寝る⇔起きる、のスイッチングが不良であるという病気であることを知らない方がほとんどだと思います。寝ているときは副交感神経が優位になり、起きているときは交感神経が優位になりますが、寝る⇔起きる の切り替わる時には 交感⇔副交感の交代現象が起こります。朝寝坊はこの「交感⇔副交感の交代」のスイッチが入りにくいという自律神経失調症の一部であるという認識が必要と思われます。そして自律神経失調症は延髄にある迷走神経核の血流を増加させることで治療が可能であると思われ、以下に述べる上頚神経節ブロックで改善させる方法を紹介します。  

交感⇔副交感のリズム

交感神経と副交感神経は互いに拮抗する作用があり、例えば戦闘体勢のときは交感神経が優位になり副交感神経が抑制され、例えば睡眠状態では副交感神経が優位になり交感神経が抑えられます。人は眠りに突くときに健康体の場合、「必ず足が温かくなる」という現象が起こりますが、この現象はまさに「入眠時に交感神経が抑制されて足先の血管が拡張するために起こる」ものです。お母さんは赤ん坊が入眠したかどうかを「赤ちゃんの足の温度」で察知しますが、まさにこれが交感⇔副交感のスイッチングが起こっていることを肌で感じることができる現象です。  

不眠症と朝寝坊の関連

全員がではありませんが不眠症と朝なかなか起きられないことの間には優位な相関関係があると思われます。朝、なかなか起きられない人100人に不眠症があるかどうかを質問すれば、おそらく7~8割以上がYesと答えるのではないかと思います(データを蓄積中です)。その逆は少々減ると思います。また、不眠症の方に「夜、寝るときに手足が熱くなる間隔がありますか?」と質問すれば、多くはNoと答えると思います。 寝る⇔起きる の交代現象は眠る際にも起こることであり、不眠症の方は眠る際に交感⇔副交感のスイッチングが起こりにくいと思われます。 実例としては「夜型人間(深夜になってから頭が回転し始める)」「目覚まし時計と30分以上格闘する」「遅刻経験が何度もある」「午前中は調子が出ない」「午前中に血圧を測ると異常に低い」などです。  

病的な朝寝坊

社会人になってから、何度も何度も朝遅刻するのは「精神が弱い」わけではなく病気です。おそらく自律神経失調症の一部です。遅刻が原因で会社を解雇された方はほぼ間違いなく「朝寝坊症候群」です。おそらくきちんと治療すれば治ります。 重要なことは本人の意志にかかわりなく「朝起きることができない」ことです。午前中にどんな重要な案件があっても「起きることができない」のです。 この朝寝坊症候群に該当する方は、遅刻することが怖いので、試験日・面接日などの重要な日の前日は徹夜をし、とにかく「睡眠をとらないように徹夜」します。心当たりがある方は朝寝坊症候群です。  

朝寝坊に社会的なサポートゼロ

現医学レベルではこの病気は治す方法もなく、病名も理解されていませんから社会的なサポートを受けることが全く不可能です。この病気の方は職場を追われ生活保護を受ける方も多く、生活保護者の中に多く潜伏していると思われます。 一刻も早く社会がこの病気の存在を認識してあげる必要があります。しかし、社会に認識させるには症例を集め、治療実績を示さねばなりませんので今回こちらへの公表とさせていただきました。前途多難ですがご協力ください。  

朝寝坊症候群の治療法

現在、有効性が確認されているのは上頚神経節ブロックです。左右両側の頸部交感神経節にキシロカインなどの表面麻酔剤を用いて神経節ブロックを行う方法です。これにより交感神経を一時的にブロックし、延髄の血管を拡張させ血流を増加させ、自律神経核への血行動態を改善させる方法です。 上頚神経節ブロックが不眠症に有効であることはすでに私の実績より明らかですが、不眠症患者にブロック後「寝起きについて」聞き取り調査をしたところ、目覚めもよいことがわかりました。 最近になり「朝が起きることができない」という36歳の男性患者に同ブロックを行ったところ、ブロック翌朝は比較的しっかり朝起きができるという効果を確認しました。 ただし、効果として「持続性があるか?」については重症度と比例すると思われ、重症であればあるほど持続効果が少ないと思われました。しかし、重ねて治療すれば累積効果が見込めると考えますので重症の方の場合は根気よく治療を受けることをお勧めします。  

朝起きられない人を社会から救いましょう

朝起きられないという「朝寝坊症候群」は自律神経失調症の一部である可能性を考えます。そしてこれは病気であり、本人の意思が弱いから朝起きられないのではないという認識を持つべきです。こうした傾向は学生の頃からあると思われ、学業にも大きなハンディを背負います。よって学生の方でも、上記に該当すると思われる方はぜひご相談ください。