難病治療・筋膜リリース・腱引き・その威力

はじめに

線維筋痛症学会ではトリガーポイント注射に続き、筋膜リリースという治療法を編み出し、そこに多くの難治性疼痛を治せる可能性を見出しおおいに沸き立っています。線維筋痛症学会は正統派の医学会からは離れ(診療科がない)、独自の理論展開をするある意味亜流の学会です。が、その分柔軟性は高く、あらゆる科の個性派の医師たちが痛みを取り除くための意見を交わします。現医学では解明されていない疼痛領域の治療法研究ですので科学的に検証することは難しいのですが、彼らなりに科学理論を追究し、そしてなかなか治らない疼痛症状を治す実績もあります(テレビで紹介されている)。
ここでは最近話題となっている筋膜リリースという治療法に着目し、なぜ筋膜(筋溝間)に生食を注射しただけで様々な不可解な症状を改善させることができるのか?について考えます。
一方、筋膜リリースは線維筋痛症学会の医師らによって最近にわかに注目を浴びてきた治療法ですが、実はその概念はすでに日本では江戸時代以前からありました。「腱引き」という日本古来の伝統療法です。ここでは、筋膜リリースでなぜ治るのか? を考えるとともに、いろんな難病奇病が代替医療者たちの手で改善できる原理を考えます。そして最後に「腱引き」について紹介します。難病奇病に悩んでいる方はぜひ最後までお読みください。

代替医療の威力

代替医療が西洋医学で治せない疾患・症状を治してしまえるという事実は普通に生きていたのではわかりません。正直な話、私も知りませんでした。代替医療の治療師たちは捻挫で腫れた足首を10分ほどの施術で歩けるようにしたり、寝違えで首が動かない患者の首を動けるようにしたり、五十肩で腕が挙がらない患者を即効で挙がるようにできたり、など西洋医学では奇蹟と呼べるような治療を日常的に普通に行っています。また、さらに上を行く技術として難聴治療、精神病治療、自律神経失調症の治療など、西洋医学では薬でごまかすしかない病気を根本的に治す技術もあります。
そうした事実を知らないのはむしろ西洋医学の医師であり、また健康に生きている人たちも一生知ることがありません。 実際に奇蹟的な治療の威力に驚かされるのは、自分が西洋医学ではなかなか治らない病気にかかり、何軒も何年も病院を渡り歩いても全く改善せず、そして代替医療で10分ほど治療してその症状がすっかり治ってしまった時です。

筋膜リリースは医師が行う代替医療

筋膜リリースは痛みを改善できる驚きの治療法の一つです(痛みが改善できる理由が未解明)。全てを治せるものではありませんが、医師が行う画期的な疼痛治療としてテレビなどで紹介され注目されています。筋溝間に生理食塩水を入れてスペースを作るだけの治療ですが、これが著効して驚くべき治療効果が発揮される例が報告されています。
医師が行う筋膜リリースであっても保険では認められていない治療法ですから、ある意味これも代替医療の一つです。筋膜リリースを行う医師の多くは、「ほとんど無料か安い治療費」で提供するしかありませんのでボランティア活動になっています。筋膜リリースには超音波を用い行いますが、機材の使用料も含めて高額な技術料金がかかっているにもかかわらずその料金を請求できません。こうした「ほとんど無料」の治療は残念ながら日本中に広がることはまずありません。無料であれば経営が成り立たないからです。よって、医師にとっては趣味の一環で治すという屈辱的なポジションにあり、どこでも受診できるという気軽な治療にはならないでしょう。にもかかわらず行われる理由は、今まで整形外科医が治せなかった病気を瞬間芸で治してしまうことのできる優越感を得られるからだといえます。
真に広がる医療は、必ず対価が発生するものであり、そういう意味では筋膜リリースは治療として普及しにくい現実があります。
私は以前からいろんな種類のブロック注射を駆使し、瞬間芸で患者たちを治すという芸当を行ってきましたが、それに見合う正当な料金を患者に請求することができませんでした。よって私のブロックもまた代替医療の一種です。西洋医学者が行う治療であっても、厚生労働省が認めていない治療は代替医療です。私のブロックが私にしかできない理由は、まさに「お金にならない」ところにあります。

代替医療、その痛み治療の原理

鍼灸、スポーツトレーナーの運動療法、理学療法、カイロプラクティク、筋膜リリース、指圧、ホメオパシーなど、そのどれもが「なぜ治るのか?」の原理はほとんど推測の域を脱しません。しかし、解明されていない→治っても信憑性がない→治療法が広がらない、という悪循環だけは避けなければなりません。代替医療が西洋医学で治せない痛みを次々と治せるからです。治せるものは普及させなければ患者が不幸になります。以下に、なぜ代替医療が西洋医学で治せない様々な病気を治せるのかの原理について推論します。

治療原理1 バランス理論

筋肉が収縮し骨を引っ張り関節が動き、屈曲伸展回転などの運動をしますが、その際に屈筋と伸筋が調和して動きのバランスをとります。どちらかが強く効きすぎたり、効かなかったりすると関節に加わる力がアンバランスとなり、関節の一部に強い力が加わる、腱鞘内で炎症が起こる、筋溝間で神経血管が圧迫を受けるなどの不具合が生じるでしょう。
この屈筋・伸筋のバランスを改善させるために、運動でアプローチ(トレーナー・理学療法)・筋のマッサージ指圧でアプローチ(腱引き・指圧)・姿勢でアプローチ(カイロプラクティク)、などがあります。
例えば屈筋優位なら伸筋を刺激し、伸筋が優位なら屈筋を刺激し、アンバランスさを調整する方法が考えられます。例えば伸筋を十分に効かせた状態で屈筋を使う動作をさせ無理のない動きをさせることによって局所の循環を改善させます。 そしてバランスを整えるだけで症状が劇的に改善することが多々あります。
バランスを整える手技は各代替医療のやり方で相違がありますが、痛みのある場所とことなる部位を刺激したり、遠隔部位の筋肉を効かしたりすることになるため、なかなか理解しにくいかもしれません。例えば首の周囲のバランスを整えるには接地点である足元から治療をしなければなりません。かつ、筋肉のバランスを考えるには経験と診断能力が必要なので誰にでもできる治療ではありません。一流の、理学療法士、スポーツトレーナー、指圧師、カイロプラクター、腱引き師などによってのみできることです。
ただしバランスが整って局所の悪循環が改善されるのは永久ではありません。持続時間は患者の体質や生活態度により変わると思われ、この時間をどれだけ長くもたせることができるか?が代替医療師たちの腕の見せ所です。

治療理論2 脊椎バランス理論

不可思議な痛み、不可思議な内臓の不調、自律神経失調症、難病中の難病のALS、突発性難聴、眼瞼下垂・・・など原因不明な病気の原因のほとんどは脊椎由来と言っても過言ではありません。しかし、脊椎由来で内臓や自律神経、果ては脳にまで障害を起こすということを認識しているのはそれらを治すことを経験している達人の治療師のみです。
一般に「神の手」を持つとされている超越した治療師たちは必ず最後には脊椎のバランス異常を見抜く眼力を持ちます。つまり真実に知識が到達するという意味です。現在の西洋医学では数百年かかるである知識の到達点に、達人たちは到達します。
私は「脊髄・脊椎不適合症候群」という診断名で脊椎由来の病気の原因推定でおそらく真実と呼べる領域にたどり着いたと思っています。たどり着いたとしても、その不適合をどうやれば治せるか?に悩み、私なりに西洋医学でブロック注射でその病態を改善する手法を編み出しています。
「脊髄・脊椎の不適合」とは陸棲脊椎動物の進化上の弱点を意味します。脊椎を前屈させる動作は必ず脊髄を引き伸ばしてしまうという弱点です。人間においてはストレートネック、ストレートバックなどが起こると、脊髄が脊椎によって引き伸ばされて緊張がかかり、脊髄が脳や脳幹を下に引っ張る形になります。また、ねじれや側彎があると、ある特定の姿勢で脊髄が強く尾側にひっぱられる可能性があります。普通に立っているだけでも脊髄や脳幹が損傷を受ける人もいると思われます。
代替医療の達人たちは、実際に目の前にある脊椎と脊髄のアンバランスさを見て触って感じ、そして物理的に脊椎軸を矯正してアンバランスさを取り除き、脊髄に強い緊張がかからないようにできる(永遠ではないが)と思われます。
彼らは先ほど述べた伸筋と屈筋のアンバランスさ改善の応用で、姿勢筋のアンバランスさを調整することで脊髄・脊椎不適合を改善させるのであろうと推測しています。
優秀なカイロプラクターはこの「脊髄・脊椎不適合の原理」を認識していると思われ、さまざまな難病を「脊椎の軸を正常化させること」で治すことを可能にしていると思われます。
「腱引き」においても脊椎の軸を正常化させる手技が存在し、実際に多くの難治性疾患患者を改善させている実績があるようです。しかしながら、どんな一流の施術の達人でも親から受け継いだ「遺伝的な骨格」を変えることはできません。ですから、せっかく施術の際に脊椎の軸が改善しても、すぐに元に戻ってしまうことは否定できません。施術者たちはどんなに逆立ちしても人の遺伝子を変えることは不可能だからです。ですが、脊椎軸が悪い人には悪い人なりの防止策があります。一流の施術者たちはそれを患者に教えます。

治療理論3 スイッチング理論

痛み信号は実際に電気信号が脳の痛みを感じるエリアに到達することで「痛み」として感じます。しかし、人間の知覚は全てが脳に伝えられるわけではなく、知覚信号が脳に届くまでに神経節で取捨選択(スイッチング)されると思われます。有名なゲートコントロール理論もその考え方の一つです。スイッチングの詳細は不明ですが信号には優劣があり、太い神経線維の電気信号が通ると、細い神経線維の電気信号が遮断されると考えられています。これを利用すれば、太い神経線維の位置覚・深部知覚(圧覚)を刺激すれば、細い神経線維の痛覚を遮断できるとなり、これがマッサージや指圧により「痛みが改善する原理」と考えられています。
トリガーポイント注射や鍼灸で痛みが軽快する理由は、このゲートコントロール理論が関係していると推測されます(真実は誰にもわかりませんが)。 理論上、スイッチングでブロックされるのは痛覚だけではなく、交感(副交感?)神経の信号もブロックされる可能性があり、ある1箇所を刺激すればある内臓へ行く血管を拡張させることも理論上可能でしょう。よって一点を指圧すると内臓の不調や自律神経失調症などを改善させることもできると思われます。
どこを刺激すればどのような効果が現れるのか?は古くから鍼灸や指圧の治療師が研究に研究を重ねてきました。例えばそれを経絡(けいらく)と呼ぶのであろうと推測します。鍼灸師や指圧師が経絡を突いて様々な難病を治すことができるのは、このスイッチングの原理(神経作用の連動や抑制・刺激)と思われます。
ただし、「どこを突けば何が改善されるのか?」は個人差があり、そして病気の種類や病気の重なり具合によって多種多様です。治療には極めて多くの情報処理が必要になるため、勉強してもたやすく身に付きません。よって治療師の経験と熱意が治療成績の差を生みます。そして最終的に1回100万円の治療と1回3000円の治療の値段格差が生まれますが、100万円の治療師の脳には莫大な診療データが存在するはずです。よって達人級の治療師の技術は師匠から弟子へと受け継ぐことが難しいと言えます。
奇蹟的な難病治療の治療師は世の中にわずかに存在しますが、彼らが死ねばその技術はそこで終わります。それを繰り返すからこそ代替医療は発展しにくいという負の宿命があります。まことに残念なことです。
そうさせないためには達人級の治療師たちが集まり、情報を集め、共通のいいまわしで文書に残さなければなりません。しかし、そこに達人たちのメリットがなく、共通のいいまわしの際にプライドが傷つくなどのマイナスがあるので実現が困難です。医学書に掲載されていない効果や原理を現在の医学用語を用いて表すことに、達人級の治療師たちの大きな抵抗があるからです。
つぼを押すだけで胃炎や便秘、自律神経失調症から内臓機能異常まで、経口薬では治らないような病状を治癒させることができる達人の技がありますが、これらの妙技はスイッチングの原理を利用している可能性があります。
鍼灸・指圧・腱引きなどがこうしたスイッチング治療に対応していると思われます。トリガーポイント注射も西洋医学では理解できないような抜群の副産物的な治療効果を発揮することがありますが、これもスイッチング治療である可能性があります。
スイッチング治療は、病状と関連したポイントを見つけ出せる能力に全てがかかっているわけで、単に「痛いところを刺激する」だけでは治せません。

治療理論4 内圧減圧

筋や腱が腫れたり、いつもと違う位置に移動してしまったりすると筋膜同士に摩擦がおこり、局所に浮腫を作り、これがさらに筋腱の位置関係を悪化させます。筋と筋の間には神経や血管、リンパ管が通っていて、これらに強い圧力がかかるようになります。圧力が慢性化すると癒着が起こり、24時間持続する症状が出ることも考えられます。
また、普段通る神経の道筋を逸脱することで神経に強い緊張がかかり、圧迫とは異なる原理で神経の根元部分が損傷(引き抜き損傷のようなもの)することもあるでしょう。
神経が圧迫・損傷した場合の痛みは現医学でも解明されておらず、広範囲な痛みやしびれを伴う場合、冷えを感じる場合、圧がかかっている場所とは全く異なる場所に腫れができる場合など複雑怪奇です(複雑怪奇であることを知らない医師は意外にも多い)。こうして受傷部位とは異なる遠隔地に痛みや腫れが出る場合が少なからずありますが、病院に行くと「精神がおかしい」と言われてしまいます。それほど現医学では治すこと、原因を予測することが難しい症状です。逆に言うと、原因を見つける能力こそが治療技術そのものとなります。達人の治療師と普通の治療師との違いがそこにあります。
こうした症状を治療するには、内圧上昇の原因となっている箇所の、さらに原因となっている筋・腱に対し1、正しい位置関係に筋腱を戻す。2、筋溝間の癒着を解消し神経や血管に圧がかかりにくくなるようにする。3、浮腫を除去する。などを行わなければなりません。
  •  1、正しい位置関係に筋腱を戻すには局所を指圧で矯正するテクニック、そして全身の骨格バランスを矯正するテクニックなどが必要と思われます。カイロプラクティクや腱引き、指圧が得意とする分野です。
  •  2、筋溝間の癒着を解消(はがす)は筋膜リリースの概念ですが、この手技は1の「正しい位置関係に筋腱を戻す」という効果もあると思われます。筋溝の癒着がはがれると、血管や神経の自由度が増し、「動作時の痛みが軽減する」可能性があります。寝違えや捻挫に効果が高いと思われます。
  • また、胸郭出口症候群や梨状筋症候群のように筋肉が神経を絞扼するようなパターンにも筋膜リリースは有効でしょう。腱引きはこうした「筋膜リリース」の癒着はがしと同様なことを「指で腱を引く」ことで達成させると思われます。血管が圧迫を受けている病態の場合、筋溝間のリリースは血行改善の効果が強力に得られるでしょう。カイロプラクティックの一部の手技でも筋膜リリースと同様なことが可能と思われます。ただし、筋膜リリースで全てが治るわけではなく、真に「筋溝間に原因があった場合にのみ」効果が得られます。筋膜リリースで症状が悪化した方も私の元へ治療に来られていますので、筋膜リリースが万能というイメージ(マスコミが作り上げたイメージ)は捨てたほうがよいでしょう。
  • 3、浮腫を除去することは治療には極めて重要です。リンパマッサージが代替医療の中では浮腫軽減手技の代表ですが、腱引きでは静脈やリンパの走行にそって指圧で浮腫を改善させる技術を行っておりかなり優秀です。なぜなら、静脈やリンパの走行を研究しているからです。彼らはやみくもにマッサージしているわけではなく、体液の帰る道筋を考えながらマッサージしています。鍼灸でも針刺激で浮腫を軽減させる技術があります。しかし鍼を打つことでなぜ浮腫が軽減するかの原理は不明です。西洋医学には浮腫を改善させる治療法はステロイド注射くらいしかありません。
 

治療理論5 血行改善

体内で起こる不具合にはほとんどが炎症→浮腫→血行障害→免疫障害→壊死細胞の蓄積、という病態が起こっていると思われ、血行を改善させることはどんな病気(難病)にも極めて有効な手段です。しかし、血行不良が「どこ?」にあるかで病態は全く違ったものになります。
  • 1、抹消で起こっている血行障害=炎症、浮腫
  • 2、大動脈から分岐した固有動脈レベルから抹消動脈レベルの血行障害=紋扼性→しびれや知覚異常。筋肉・腱・骨に至るまで全体的に萎縮し表現できない鈍い痛みや冷感を伴う。内臓や内分泌系の固有動脈では正体不明の機能不全が起こる。
  • 3、交感神経の異常で動脈が収縮してしまい、2と同様な状況になるRSD(反射性交感神経性筋萎縮症、最近では慢性複合性疼痛障害CRPSと呼ばれる)。
  • 4、神経根の血流障害で起こる様々な症状。特に反射や軸索輸送が原因?で起こる末梢神経の末端の炎症や浮腫(このことを認識できる医師はほとんどいない)。
  • 5、脊髄から脳幹、視床の血行障害ではあらゆる不可解な知覚異常、疼痛、不快感、運動異常、内臓の機能破綻(現医学では解明されていない)。脊髄・脊椎不適合由来の脳幹の血流障害。
  • 6、自律神経核の血行障害では全ての臓器の自律能が機能不全を起こし万病の元となる(5の一部の病態)。それだけではなく感情の動きで血圧・脈拍が上がる、汗が出る、顔がほてる、気分不快になるなどが起こり、不安神経症、強迫神経症などの精神障害の根本原因になる。

血行障害はほとんど「全ての病気の原因」となっていますから真に障害されている血行を改善させることができれば「どんなに難治性の病気であっても治る」可能性があります。よって西洋医学で治らない病気を代替医療で治す場合は血行障害を「どう治すか?」にかかわってきます。
しかしながら、どこに真の原因となる血行障害があるのか?は誰にもわかりません(細動脈レベルの血行障害は検査では調べられない)。よって治療者は血行障害の「真の原因となる部位」を推測できる能力が極めて重要となります。血行障害を改善させることの技術よりも、血行障害がどこかにあるかもしれないと推測する考察力のほうがはるかに上の能力です。そして先生方が「どれほど難治性の疾患を治せるか?」はこの「血行障害箇所をつきとめる」能力の高さに依存します。
例えば、精神科で見られる多くの精神症状が、真に精神の異常ではなく、脳幹や脳の血行不良であることをつきとめ、実際に多くの精神疾患を完治させている代替医療の先生方もおられます。 医学書には記載されていないような難解な原因をつきとめる能力が達人の能力です。
筋膜リリースでは筋溝間にある血管(動静脈)の血行不良を改善させることによりさまざまな治療効果を生み出すでしょう。しかし、「どこの筋膜をリリースすればどの症状に効果があるのか?」は未知数であり、筋膜をリリースする技術よりも、「どこをリリースすれば何に効くのか?」を考察する能力の方が圧倒的に治療力に左右します。ですから筋膜リリースはその手技が的確であるかよりも、どこをリリースするか?を考える頭脳力の方が重要であり、術者の頭脳力によって治療成績が大きく変わります。
特にどうすれば内臓や内分泌腺、中枢神経(脊髄・脳幹・脳)への血流増加を促すことができるか?が難治性疾患治療の鍵となります。この分野の研究は西洋医学ではゼロに等しいので代替医療の方が格段に進歩していると言えます。西洋医学では証拠が示すことのできない研究は業績として認められないという慣習があるため日常の難病治療の分野では進歩しないという事情があります。
代替医療では実際に難治性疾患を治療した実績を元に治療理論が開発されていますが、治療実績は経験でしかないため、達人の技(達人の治療データ)が多くの人に伝えることが困難です。ですから難病は一部の優れた治療師にしか治せないものとなります。
代替医療では西洋医学ではできないようなあらゆる箇所の循環不全を取り除くことができます。ここではそのうちの特殊な手法を紹介します。
  •  1、特殊な手技で静脈・リンパ系をマッサージし、心臓へと体液を返すことで結果的に動脈血流量を改善させる方法。この方法はどこの静脈・リンパ系に着手すればどこの動脈血流量が増えるのかを考察することが難しい。
 
  • 2、筋肉を収縮させ、適切な運動を行うことで動脈血流量を増やす(筋ポンプ作用)。この方法は伸筋と屈筋のバランスが重要ですので姿勢や関節の位置、動かす強さなどのコントロールが極めて難しく、治療師の技術に大差が出てしまいます。
 
  • 3、ダイレクトに固有動脈、その周囲を刺激する(腱引きなどにそうした技術があります)。固有動脈は体表には存在しませんので、体の最も深い部分を刺激しなければなりません。西洋医学ではそんなことは無理だと最初から手をつけようともしませんが、代替医療には様々な奥義が存在します。透析患者の腎機能を回復させるなどの奇蹟的な治療も不可能ではないそうです。
 
  • 4、理論上、血管の収縮を支配している交感神経を効かなくさせることで強制的にその神経が支配する血管の血流量を改善させることができます。が、この技術は代替医療よりもペインクリニックの医師の方が優秀かもしれません。
 
  • 5、姿勢を矯正し「脳・脊髄への血行」を改善させる技術があります。脳や中枢神経由来の難病を治せる可能性がここにあります。一流の治療師は必ずこの域に達していると思われます。
 
人間の病気の全てに血行障害が関わっていることは誰もが知っている常識です。血行を改善させることが出来ればあらゆる難病を治せる可能性があります。しかし、大動脈やそこから分岐する固有動脈の血行改善をリスクなく行うことはとても難しい技術です。今のところ西洋医学では選択的な交感神経節ブロックや硬膜外ブロックがそれにあたります。が、さすがにブロックリスクがつきまといます。達人クラスの代替医療者は、それを低いリスクで行える人もいるようです。

治療理論6 免疫系

全ての病気に血行不良が関わっているという常識とともに、全ての病気に免疫系が関わっているという常識も存在します。しかし、免疫系は医学が「もっとも研究が遅れている分野」ですから誰もその真実を知りません。真実が見えていない場所では西洋医学は発展しようがなく、現在ある治療は「免疫を抑制する」という方法にほぼ限定されます。先進医療として自己白血球を利用したものがありますがまだまだ実用レベルではありません。
免疫系は達人クラスの代替医療者でさえ「なかなか手をつけられない」領域です。難病を治した際には必ず免疫系にも治療が影響しているはずですが、免疫は目に見えませんので情報を得ることができません。よってどこをどう刺激すれば免疫系が活性化、正常化するのか?を知ることは困難です。ただただ、達人クラスの治療師が行ってきた自分の頭の中にある治療ガイドラインの中に「免疫系を改善させることができる手技」が含まれていると思われます。
古くからある免疫抑制の代表はクーリングであり、湿布もその一つです。また、リンパ灌流や浮腫軽減指圧なども免疫系改善と密接な関係があるはずです。
西洋医学では「免疫抑制」に関しては代替医療のはるか上の技術があります。最近はレミケードという極めて効果の高い免疫抑制の薬剤が開発されました。免疫抑制はステロイドがその代表であり、50年前は「ステロイドは何にでも効く奇蹟の薬」として乱用されました。しかし、免疫抑制は過剰になると細胞の死骸の山(膠原線維化)を作り、大きな傷跡を残します。よってその使い方が極めて難しく、現在でも免疫抑制を正しく使えている医学者はほぼ皆無に等しいと言えます(免疫システムが解明されていないことによる)。
しかしながら免疫抑制薬を微妙なさじ加減で使用できる医師が誕生すれば、様々な難病に対処できるでしょう。免疫抑制の分野では代替医療者は治療力が西洋医学者に劣るため、自己免疫系が大きく関わっている病気の場合、代替医療者の技術では治りにくいかもしれません。よってこの分野では医師に一任することが望ましいこともあります。ただし、内臓系や中枢系の疾患の免疫抑制系を使う医師は数少ないため一任するにも適格な医師がいません。一部、突発性難聴の治療では、中枢系疾患に大量のステロイドを使用するという耳鼻科医の現状がありますが、それは正しいとは言えません。免疫抑制系はうまく使えば難治性疾患治療の最後の切り札になりえますが、この分野の研究が進んでないだけに治療は困難を極めます。研究が進むことを節に願います。
正体不明の免疫系の疾患の場合(クローン病や潰瘍性大腸炎、アトピーなど)、免疫抑制剤の使用が正しくないことがあります。例えば円形脱毛症は金属アレルギーなどで攻撃性が増した免疫により毛母細胞が壊されることが原因のものがあります。この場合、免疫が悪いのではなく、原因は金属です。というように根本原因が免疫ではなく他にあることを考察しなければ、これらの病気を完治させることは不可能です。
免疫異常の原因が他にある場合、その原因を見つけることのできる能力は代替医療者の方が西洋医学者よりも優れていることがあります。
さらに、免疫を活性化させる治療法は西洋医学にはありませんが、代替医療の達人は指圧やつぼ刺激、リンパマッサージ、鍼刺激などで活性化させる技術を持つ者が存在します。その原理は不明ですが免疫を活性化させることができるとなると癌治療にも期待が持てる可能性もあります。
ちなみに私はクローン病や潰瘍性大腸炎は、腸を支配する自律神経の異常が大きく関わっていると推測しており、自律神経を治療することで免疫系を改善させることができると思っています。免疫が悪いのではなく根本原因が自律神経にあると考えています。
同様に代替医療者が自律神経を整える技術を持っていれば、クローン病や潰瘍性大腸炎を施術で改善させることが可能と思われます。しかし、問題は技術ではなく、「潰瘍性大腸炎の原因が自律神経にある」という考察ができるかできないか?であり、難病への探究心があるかないかに依存しているところです。代替医療者があてずっぽで治せるほど甘くはありません。

治療理論7 中枢感作システム

ここでは中枢感作とは広義に「通常とは異なる神経回路の流れが出来あがってしまっている状態」と定義します。例えば「触るという知覚情報が痛いという電気信号に誤って変換・増幅される」システムのことを中枢感作と呼ぶことにします。 脳はCPU、脊髄はLSI、神経根はIC回路と言われるほどに人体には神経とよばれる電線と、それを切り替える無数のスイッチがあります。全ての電気信号が脳に運ばれているわけではなく、常に信号が自動的に取捨選択されて脳に伝わります。そして電気信号のパルスの量が、ある時は増幅され、ある時は減弱されて伝わります。しかしながら、CPU,LSI,IC回路は時に壊れ、修復され、そして時に暴走し、フリーズも起こします。そうして起こる錯誤的な電気信号回路が構築された状態を中枢感作と呼ぶことにします。
中枢感作は一般的には「痛み」のことしか言われていませんが、動作、音、光、臭い、尿意、便意、排卵、内分泌などあらゆる命令系統に誤作動が必ず存在します。よって手を水でぬらすと尿意が起こるという人も実際に存在します。立って歩くと下痢になる人もいます。残念なことですが、それらの原因が中枢感作にあるという思考回路が現医学には一部のキワモノ研究を除けばほぼ皆無です。
よって中枢感作が由来する不可解な難治性の病気は「脳の誤作動」と言われキ○ガイ扱いすることが現医学での定義となっています。つまり中枢感作を現医学者には治せないわけであり、中枢感作による難病を治すには今のところ代替医療者の手を借りる以外に方法がありません。
中枢感作による電気回路の誤作動はその原因が脊髄(神経根も含む)から脳に至るどこかにあります。しかし、どこにあるのか?を調べる手段が現医学にはありません(MRIでは中枢感作システムの場所をつきとめることは絶対不可能)。そして仮に場所を推測できたとしても、システムを「どうやれば元通りに改修できるのか?」が未知です。そして改修させる正しい方法を行ったとしても、逆に一定期間、異常信号が増幅される結果を招くこともあり、悪化させたと誤認されることが多々あるでしょう。さらに改修にどのくらいの期間を要するのかが全く見えませんので患者は治る前に不信感を抱いてしまう運命にあります。
このように中枢感作は治療することが極めて難しいものです。その際たる理由が、原因箇所が不明であることです。 達人クラスの代替医療者でさえ、中枢感作を改善させることは至難の技です。しかしながら、中枢感作を治療するのも「基本は血流改善と免疫改善」であることは間違いないでしょう。どんな手技を行うにしても、感作が起こっている場所の血流改善や浮腫軽減、改修(免疫)システム増強ができれば、いつかきっと感作システムが改修されると思われます。
中枢感作システムを改修させる手段として、感作の原因箇所の血流増加を促すという方法を私は行っています。感作の場所は脳に近い部位にあることが多いと思われますので、脳幹や脳の血流を増加させるために上頚神経節ブロックを行っています。
達人クラスの優れた代替医療者では「中枢感作」の存在をおそらく感性で認識していると思われます。その感性で施術(中枢神経を改善させる目的で行う施術)するイメージがある治療師には改善させることができる可能性があります。しかし、中枢感作はあらゆる治療にもっとも抵抗性が高いと思われ、これを治すことは至難の業であることは確かです。

治療理論8 痙攣

血管平滑筋が痙攣を起こすことにより血管が急激に収縮して血流が途絶える病態があります。古典的片頭痛、異型狭心症などがその代表ですが、不可解な急性腹症や突然の体調不良などに血管平滑筋の痙攣が関与しているものが意外と多く存在していると思われます。発作のように突然起こり、そして再び何もなかったかのように治る不可解な症状は血管攣縮が原因かもしれません。
血管攣縮は寝不足が続いたり、精神的な緊張が続いたときに起こると思われますが、その発生機序は全く不明です。 私は上述した古典的片頭痛の持病がありますが、症状が出たときには即座に頸部交感神経節ブロックを自分に行うことで瞬間的にこれを治します。よって、交感神経をブロックすることで血管攣縮は治癒できます。同様に代替医療者の中には血管攣縮を止めることができる達人が存在すると思われます。そして病気を治療する際に、知らず知らずに血管攣縮を止めることによって治していることもあるでしょう。
ただし、血管攣縮の存在を認識することは非常に難しいですが、病態として「難解な症状」の中にこれに起因しているものが必ずあるはずです。知ることができないだけです。

治療理論9 骨壊死への治療

治らない関節痛の最大の原因が骨壊死であることをほとんどの治療者が認識していないと思います。わかりやすく言えば変形のことです。関節が変形する際にはミクロ的には必ず骨髄に壊死が起こっています。壊死した箇所は骨梁が消失するため骨皮質がしなったり陥没したりします。その変化を骨膜が感じ取り痛みを発生させます。つまり骨壊死=骨折の痛みを意味します。関節が変形する際に必ずミクロ的な壊死が起こります。
壊死した関節に重力をかけることをやめないと、壊死はドミノ倒しのように関節全体に広がり強烈な痛みを発することになります。 骨壊死の存在を認識しながら治療にあたっている治療師が医師を含めてこの世に何%くらい存在するのか? 極めて低い%であると思われます。
基本的に骨壊死にはほとんどの治療が無効で、唯一治す方法は重力をかけないで血行をよくする方法しかありません。この原則を知らなければ、達人級の代替医療師にも治療は不可能です。 医師も知らない、そして達人級の代替医療師も知らない事実として骨壊死があることを覚えておきましょう。なぜなら、関節の変形を起こす人は何千万人と存在するわけで少ない数ではないからです。骨壊死だけは運動で治すという法則があてはまりません。
骨壊死の治療の原則は免苛ですが、実は他にも方法があります。壊死周囲の組織は浮腫が存在し、血行不良もあり、浮腫のおかげで安静時もある1点に圧力がかかってしまうからです。よって免苛を行う前に浮腫軽減の治療を行えば、壊死が早期に治ります。浮腫軽減を得意とする代替医療師は存在しますので、デリケートに扱えば、治療が可能であるという結論になります。 私は浮腫に対してはステロイド注射で改善させ、さらに生活指導を行うことで治癒に向かわせています。

治療理論10 心理治療

呼吸法、ヒーリング、アロマセラピー、催眠治療などで交感神経の過敏状態を抜け出すことは理論上可能であると思われます。交感神経とは「感情と交わる」という意味であり、感情が神経を動かして様々な作用をもたらすと同時に体に起こった反応(刺激)を知覚して感情が極めて不快になるなどが起こります。つまり交感神経や副交感神経などの自律神経は感情と連動することが宿命です。
感情と自律神経を切り離すことができれば、自律神経と感情の間の悪循環を絶つことができます。 睡眠薬や精神安定剤はそれを薬剤で行うものですが、理論上は薬剤を使わなくとも精神の使い方でこれを自ら絶つことができます。なぜなら、そもそも睡眠が感情を肉体から切り離す作業になっていて、私たちはそれを毎日自然に行っているからです。
カウンセラーでも心霊療法でもサイキックでも、何を使おうと精神を切り離すことができれば苦痛から逃れることが理論上可能です。 これらの療法は、単に苦痛を和らげるのではなく、悪循環を絶つことで実際に体全体を好転させることができると思われます。
また、精神力で自律神経を動かすことも人間はたやすくできます。恐怖を想像して心拍数を上げるなんてことは誰にでもできることでしょう。よって理論上、精神の力で自律神経を動かすことは可能であることがわかります。 ただし、私たちは交感神経を興奮させることはたやすくできるのですが、普通では精神力で交感神経を抑制させることができません。
多くの難病は交感神経の異常興奮で起こることが多いため、これを精神力で抑えることは極めて困難です。そこでヒーリングや催眠、心霊などの達人が感情と交感神経を切り離す作業を行ってくれるわけです。それが一歩進めば、精神コントロール下に外界から内臓の動きを高めるなどということも不可能ではないと思われます。 ただし、問題点は効果時間が短いことです。感情はころころ変化しますので薬物ほどは効果時間が長くなりません。 催眠術などでは実際に脳内から眠りを促す自前のホルモンが分泌されますので薬物投与と似たような状態になります。自前のホルモンは副作用が少ないので安心です。
残念なことは、こうした治療を超能力であると宣言している方々がおられることです。たしかに、普通の人には不可能な治療法ですから、超能力と言ってもよいかもしれませんが、治る原理は科学的であるのにオカルトであると誤解されてしまいます。おかげで信憑性が低くなりがちです。ですが、患者にとっては「治るものなら何でもいい」わけで、超能力であろうとなかろうとどちらでもよいことです。

治療理論11 反復繰り返しの治療

日本の病院では反復の繰り返し治療を認めていません。たとえば、しびれにはブロック治療が無効といわれていますが、それは1回のブロックでは治らないという意味であり、毎日連続で1ヶ月間行えばしびれが治るかもしれません。しかし、そのような治療を厚生労働省が認めていないので「しにれにはブロックが無効」と言われます。
自律神経系やその他の難病は毎日連日治療して初めて効果が出る場合がありますから、そういった「根気のいる治療」の場合は医学書的には無効!と言われます。 例えば突発性難聴の治療では星状神経節ブロックを1~2週間連日でブロックを行うことがありますが、これには保険が利きませんから、ブロック自体は西洋医学であっても、その治療方法は代替医療です。
保険(厚生労働省)はお金のかかる繰り返しの治療は「効果が多少ある」くらいでは認めません。また、効果をしぶしぶ認めたとしても、「治療費自体を赤字がでるくらいに安く設定する」という「診療つぶし」をします。赤字が出るなら基本的にクリニックでは治療できませんので、安く設定=「診療つぶし」になるわけです。
よって「お金のかかる繰り返し治療」は代替医療者にしかできません。当然ながらお金がかかりますが、それこそが厚生労働省の目論見。お金のかかる治療は「自分で受けなさい」というスタンスです。 逆に言うと反復繰り返し治療は日本では「代替医療者の専売特許」です。西洋医学で治せない難治性の症状も、治療を繰り返すことで軽快させることができることは、私もこのHP上で何度も説明しています。
連日の繰り返し治療が難病に効く原理は単純です。難病の原因の多くが日常生活にあるため、治療をたまにするくらいでは悪化の力の方が強く、改善させられません。悪化の力よりも強い力で治療するためには繰り返し手をかけるしかありません。それができるのは保険外の代替医療しかないわけです。

治療理論12 じゅうたん爆撃治療

代替医療が西洋医学よりも難治性疾患に対して効果が高くなる理由の一つに、代替医療では「1箇所ではなく多数箇所へ施術をする」ことがあげられます。西洋医学は保険診療ですので診断名と一致した箇所に一つの治療しかできません。その1箇所が見当違いの治療であれば効果なし=難治性、となります。これが西洋医学の限界です。
しかし次のような例を考えましょう。 私の外来には難治性(全てのブロック注射が無効)の「両足のしびれと痛み」の患者がしばしば来院します。西洋医学では心因性と判断されます。全てのブロックは腰部を中心に硬膜外ブロック、神経根ブロック、トリガーポイント注射などが行われますがしびれが一切軽快しません。私はこのような患者には頚・胸部に硬膜外ブロックを行います。そしてはじめて症状を軽快させます。つまり、両足のしびれの原因が頚髄や胸髄にあることが予想されます。西洋医学では足のしびれの原因が頚・胸部にあるとは考えないでしょうから「原因不明」となります。
ところが代替医療では脊椎の全身バランスを調整する治療を行うため、当然ながら頸胸部にも治療が届きます。両足がしびれるのに上半身にも治療をするのは代替医療くらいなものですが、その治療のおかげで両足のしびれが軽快することがあります。 これが代替医療の威力です。原因として考えられそうな箇所全てに治療をして症状を改善させます。この「じゅうたん爆撃法」であれば、原因箇所が特定されなくても治療箇所に手が届く可能性があります。

治療理論13 生活指導

私は常々生活指導が治療の中でもっとも困難なものであると認識しています。治療師の力が及ばず、患者が自力で行わなければならないからです。難病に対する生活指導は、その難病の原因が予測できていないと正しいものとはなりません。したがって、最低でも上述した14項目を正しく理解し、なぜ難病が起こっているのかの概要を把握していなければなりません。経験も知識も技術も精神も兼ね備えた治療師にのみできるのが生活指導です。西洋医学の大学教授がテレビなどでしばしば生活指導を解説しているのをみかけますが、その程度のレベルでは難病を治すことはできません。まさに、「治した経験のある治療師」の生活指導以外を信じるべきではありません。中でも難病治療の経験のない西洋医学者の生活指導ほど的外れなものはないでしょう。
そして、生活指導は患者に負担をかけ、たやすく治らない場合は患者に恨まれることがあり、さらに、生活指導を患者が守れば治って来院しなくなるわけで、治療師にとってメリットはほぼありません。よって生活指導を行う治療師は「悪役」を買って出る精神が必要であり、そうした精神があることが超一流かつ精神が高みに上っていることの証となります。
余談ですが、私が患者に「腱引き」を紹介すると、患者たちは全員が「日常生活での注意点、自分で治すワンポイント治療法」を教わってきます。まさに生活指導です。私にはできない生活指導ですので極めて重宝します。患者に変わって感謝の意を示します。

13の難治性疾患治療論

これら13の理論は一般的な病院・クリニックの診療では全て行えません。治療手技も保険で認められていません。すなわちこれらは代替医療でしか受けられないものです。 医師であろうとなかろうと、治療を行う上で最低でもこれらの13の治療法を考えていないと難治性の症状を改善させることは難しいでしょう。一流の治療師はこれらの理論を無意識にも意識的にも研究してきたはずです。よって一流の治療師は医師であろうとなかろうと、手技は異なっても、到達する理論(思考)が同じになります。

筋膜リリースは世界の広さを知らない

筋膜リリースを積極的に患者に行おうとする医師は、善良で研究熱心で患者思いの先生方がほとんどだと思います。なぜなら、現時点で筋膜リリースは保険で認められていない治療法であり基本的に赤字の(無料奉仕の)施術だからです。赤字になっても治療しようとする医師は「極めて善良かつ研究熱心」でしょう。
筋膜リリースを行う医師たちは「これまで経験したことがないような奇蹟的な治療効果」に極めて大きな優越感を持ち治療に当たっていると思います。その優越感こそが彼らの赤字奉仕を支えていると言えるでしょう。 しかし世界は広く、既に筋膜リリースのような手法は日本では古来から存在し、代替医療者たちはすでにそれ以上の治療効果を平然と発揮しています。彼らはその事実を知らないだけです。まさに井の中の蛙大海を知らずです。
医学部の教授たちが全く知らないところで、西洋医学で治らないものを代替医療者たちはとっくの昔に治しています。しかも驚くべき治療効果です。筋膜リリースなど取るに足らない技術であると断言できるほどに他の代替医療者の技術力は筋膜リリースのはるか上を行っています。
ただし、筋膜リリースをしようとする医師は初めて日常の難病を治療するという大海原に航海しはじめたと言えます。大海原に出て初めて、世の中には「自分たちよりも優れた技で患者を瞬時に治せる人たちがいる」ことを知ることになります。 そしてぜひライバル心を燃やしてください。自分は医師だから!と特権にしがみついている場合ではありません。筋膜リリースは保険外ですから同じ代替医療です。つまり同じ舞台にいます。医師には医師にしかできない治療法で彼らに追いつけ追い越せです。

腱引きの治療力

腱引き以外にも代替医療でいろんな難病治療に携わっている方がおられると思います。その方々の技術知りませんのでご紹介できませんが、ここでは腱引きの治療力について触れておきます。
腱引きの手技は前述した治療理論のほぼ全てを網羅しています。北斗の拳の「トキ」のように秘孔を突いて細胞の再生能力を活性化させるようなことも行います(形容のしかたがおかしいかもしれませんが)。西洋医学が腱引きに劣っていると思わされるほどに種々の日常の難病治療の実績を挙げています。
例えば「全盲の人の目を見えるようにする」「透析患者の腎機能を回復させる」「うつ病・不安神経症を根本的に治す」「耳鳴り・難聴を治す」「薬物中毒の断薬治療」「頭痛・三叉神経痛を治す」など西洋医学ではできない治療を行っています。(普通に五十肩や捻挫などの治療ももちろん行っています)。西洋医学完敗です。
鍼灸師・柔整師は免許を持っていますが、腱引きには免許がありません。そして免許がなくても免許を持つ者以上に活躍しています。 全国各地に腱引きの流派を受け継ぐ先生方がおられます。詳しくはこちらをごらんください。 また、腱引きはマイナーとはいえ、治療師たちを育成し、再現性を持たせています。再現性とは師匠が弟子に伝えた治療方法を弟子の誰が行っても同様な治療効果を得られるという意味です。再現性は医学の中でかなり信用度の高い治療効果のエビデンスとなります。そしてエビデンスの高さが認められ、医学部の教授クラスが認めている医療技術であると言うことを付け加えておきます。
彼らは知名度の極めて高い一流の医師でさえ治せないような難治性の患者を次々と治しています。その効果の高さは過去の治療実績から、患者から直接、聞いています。全く脱帽のレベルです。

難病を治そうとする志は一つに通ずる

漢方・ホメオパシー・食餌療法・腱引き・カイロプラクティク・鍼灸など数々の代替医療が存在します。しかし、その治療理論はたいてい前述した14の理論の範囲内に入ると思われます。ただし、全ての代替医療は西洋医学とは異なる独自の治療理論を持っているため、非科学的な言い回しが多く、理論が油と水のように相容れないこともあります。
しかし、真に日常の難病を治そうと考える者の思考回路は必ず「真実・実績」という点で一つに通ずるものです。 西洋医学では例えばアトピーやリウマチなどで「治すこと」は考えず「抑えること」だけに研究を進めました。一方、代替医療では「抑えること」は考えず「治すこと」または「共に暮らすこと」に研究を進めました。
西洋医学、代替医療は共に相手をののしりあってきました。しかし、真に患者を救うためには「目指すところがばらばら」のはずがありません。互いに得意・不得意分野があり、自分たちの治療技術だけでは「絶対にできないこと」があることを素直に認め、協力し合うべきだと思います。 協力すれば「限界を超えた治療」ができるようになります。治療力で全ての医学技術を圧倒する最高峰の治療が実現します。

たった一つの治療が完治させる

20年以上治らなかった腰痛が、マットレスと枕を変えただけで完治するということを私たちは経験します。そこには筋膜リリースもブロック注射も腱引きも針灸も何も存在しません。悪循環を作っている原因を取り除けば、体が勝手に患部を治療してくれます。
病気を作っている原因は決して一つであるとは限りませんから、一人の治療師の意見だけでは治せないものもたくさんあります。特に病態生理がわかっていない難病ならなおさらでしょう。
にもかかわらず、難治性の患者が治った場合、それを治療師一人のおかげであると勘違いされる先生方が多いと思われます。そして自分の治療の範囲で治そうとするでしょう。しかしそれでは決して達人の領域には到達しません。
達人は自分の治療法の限界を知ることができます。これまでの人生で少しずつ限界を破ってきたとは思いますが、それでも自分の限界を正しく知る者が治療師としての一流です。
ヒトが人生をかけて、何百年も伝承して築き上げた特殊な治療の達人になるには、やはり一生かかります。そして全ての代替医療で達人になることは無理です。だから各分野の達人は自分の限界を知り、そして他の分野の達人と協力すれば、「もしかすると自分が治せなくて壁に突き当たっている患者を治せるかもしれない」と考えるほうが妥当であると思います。
たった一つの治療が完治させることがありますが、そのたった一つが何であるか?を見つけ出すには、多くの達人たちを経由しなければならないことが多々あります。それを「患者の自由行動と精神」だけに任せておいてはいけません。誰かが一つにまとめなければ患者はドクターショッピングに疲れ果て、治療をあきらめることになるでしょう。
治療の達人者はそのたった一つを見極める達人であると言えます。たった一つはひとつしかないわけで、医者であってもなかろうとも、治せた人はそのたった一つを発見できたことを意味します。だから治療の達人たちが集まれば、本来は治療論の意見が分かれることがありません。言い回しや、アプローチ法が異なるだけで、やっていることはみな同じだからです。

私と腱引きと代替医療

私は独自に開発したブロック注射でさまざまな難治性疾患を改善させています。一般的には整形外科医が治せなかった患者をペイン科医がブロックを用いて治しますが、私はさらに、他のペイン科の医師たちが治せなかった患者を対象に診療をしています。よって私のブロックの治療力は客観的にかなり高いものであると推測されます。
しかしながら、私の治療は基本的に週に1回であり、その程度の治療では治り難い患者もたくさんいます。そこで患者たちには「腱引き」を紹介し、腱引き治療師の先生に治療してもらいます。すると患者から驚きの声が返ってきます。「施術をしてもらうと、ブロックをした時と全く同じ効果が得られて痛みが消えました。本当に驚きました。」という声です。そしてさらに、「今まで感じたことのないほど、体が軽くなり、今まで感じたことのない四肢の温かみを感じました」という患者もいました。つまり、私の治療単独で得られる効果以上の効果を得られているようです。
それでは私のブロックが不要かというとそうではなく、私が中枢からアプローチし、施術者が末梢からアプローチすることで相乗効果をもたらしていると思われます。役割分担です。互いにできないことを引き受けていますので驚異的な治療効果をもたらします。
逆に「腱引き」単独では治り難い患者には私がブロックをします。するとその後の「腱引き」治療が極めて大きな効果を発揮するようになる。というような現象も起こっています。つまり、互いに「いきづまった患者」を交換治療し、超えられなかった治療の壁を越えるのです。最後の砦的治療のさらに後方に砦を作ったようなものです。
最後の砦的治療を行っている治療師の先生方が集まって意見を交換すれば、さらに治療の厚みが増すことはもはや確定的と述べておきます。

日常の難病にお悩みの方へ

西洋医学と他の代替医療が協力し合ってカリキュラムを組んで治療にあたれば、かなり重症な難病を治せる可能性が高くなるでしょう。あきらめていたものが治せる可能性がありますので望みを捨てないでください。ただし、西洋医学が治せない難病を治すには必ずお金がかかります。私の治療ではあまりお金がかかりませんが、それは私が負担しているからであるということを忘れないでください。つまり、難治性疾患の治療には、お金がかかるか、治療する先生に迷惑をかけるかのどちらかです。
ですから治療する先生には最大の敬意を払ってください。くれぐれも猜疑心で治療を受けるということのないようにお願いします。 しかし、中には商売根性丸出しの治療師もいると思われますので、お人よしすぎるのもよくありません。商売根性ありありの治療師さんとは私は協力しません。

全ての治療はリスクの低いものから行うのが原則

私のブロック注射は他の西洋医学者のブロック注射と比較して治療成績が明らかに高いと思われます。しかもリスク回避する技術も高く他の西洋医学の医師のブロックと比較してカジュアルに受けることができるレベルにまで手技を完成させています。
膝の痛み、足の捻挫、骨折後の腫れ、五十肩、テニス肘など、整形外科的な疾患も驚愕の治療効果を普通に発揮しています。「驚愕の治療効果」とは使用前使用後で瞬間的に患者に魔法がかかったかのように治ってしまう瞬間技です。まるで「治療芸」です。当然、私にも他の代替医療者と同等以上の(かなり高確率の)「治療芸」ができます。
しかし、常に思うことは、「注射をしなくても他の代替医療で治せるものであれば、代替医療にまずかかるべきである」ということです。注射はリスクと重い責任がつきまといます。ならば、まずはリスクの少ない代替医療から受けることが手順であると思います。
もちろん、西洋医学の治療で治る病状であれば、普通のお医者さんにかかればよいことです。普通のお医者さんや接骨院で治らなかった場合に、まず代替医療の達人に治療を受け、それでもだめな場合に私の注射を受ければよいと思われます。 そして実際に私の元へ来られる患者の多くは、上記のような経路をたどっています。様々な代替医療を行った結果、無効であった方々が私の元へ来院されます。私の役目はそれでよいと考えています。そして私が治療を行っても改善が少ない方には代替医療として「腱引き」を紹介させていただいています。同時治療をすれば今以上に改善が得られる可能性が高まるからです。
今後、さらに他の代替医療からの協力者が現れれば、疾患別に得意不得意を考えていろんな先生と協力治療をしようと思っています。 幸いなことに腱引きは師匠が全国に弟子を作り、「お住まいの近くで受けられる」状況を作ってくださっています。だから私のところへ相談にこられた患者をまずは近くにすむ治療師に治療してもらうように紹介することができます。
近くの治療師の治療で治らなければお弟子さんは師匠に患者を送り、それでもだめなら私がブロックを行い、そして再び治療師の元へお帰りいただきます。すると、治療師単独で治療をするよりも、私のブロックを受けてからの方が、治療効果が格段に上がると思われます。このような連携は、「私の方が代替医療者よりも治療技術が上である」といいたいわけではありません。リスクがある治療は後回しにすべきであるとの観点です。

トップ会談を行う必要性

何をどうやっても治らない地獄の淵に住む患者たちを救うためにはそれぞれの代替治療のトップ会談で患者の症例検討会を行い、治療方針の意見交換を行うべきだと思います。意見や考え方の食い違いはあるかもしれませんが、難治性患者の情報を共有することで、そして奇跡的に治療成果が上がった患者の治療法を共有することで西洋医学をはるかに超えた別世界の治療技術が誕生すると確信します。
西洋医学が「精神異常」として見捨ててきた患者たちの本当の診断名をつけられるようにもなるでしょう。そして原因が今以上にクリアになり新たな治療方針を立てられるようになるでしょう。おそらく新たな病名が無数に作られていくと思います。
難治性疾患に携わる者は究極の考え方は一つだと思います。「だれも治せないから自分が治すしかなかった」というのが真実であると思います。そうして治してきた者たちのトップ同士が集まれば、今まで見えなかった治療法のヒントが得られます。そしてさらに高みに昇り、去年治せなかった患者を今年は治せるようになっていきます。
「自分がトップである」という自覚のある治療師の先生はぜひご一報ください。トップの中のトップを決めるなどという愚かなことはありません。役割分担すれば救える患者が増えるというだけのことです。

西洋医学は偉大な学問

捻挫一つ十分に治すことができないのが西洋医学です。それは代替医療師の方々からバカにされても仕方ないことです。最近は開業した整形外科医たちが、「代替医療師の方が整形外科医よりも治す技術が高い」ということをうすうす知り始めています。 しかし、そうであってもこれだけは忘れてはなりません。西洋医学の学術力は我々が想像する以上に高く、そして「文は武よりも強し」と言われている世界では武力よりも医学の方がある意味強大であり、西洋医学は国家権力に匹敵するということ。そしてその医学の利権に企業がよりそい、巨大ビジネスとなって国の経済をまわすほどになっているということ。
西洋医学が日常の難病に対して研究が遅れている理由は単に「彼らが本気を出していない。大衆医療に国が予算をかけたくない。」というだけであることを代替医療者は知っておくべきでしょう。もしも彼らが本気を出して国が予算を出せば現在代替医療が行っている分野の病気は西洋医学でもなんなく治せるようになってしまいます。それが証拠に西洋医学者の私でさえ、ブロック注射一つで様々な難治性の病気を治せるのですから。
日本の政府が日常の病気に「医師が積極的に治療をしないように画策」していることを国民は知らないようですが、実は毎年の診療報酬改訂で政府は開業医たちに明確な圧力をかけています。難治性の日常の病気に治療コストをたくさんかけると国の財政が破産するからです。例えば関節内注射が800円、腱鞘内注射が270円。これほど安い値段では代替医療者が行う治療よりも質が悪化するのは当然です。
もしも国が日常の疾患に予算を割り当て、関節内注射8000円という値段設定にしたとすると、西洋医学者たちは一致団結して膝を注射で保存的に治療する方法を編み出してしまいます。そのパワーは圧倒的であり、とても代替医療者たちが太刀打ちできないレベルです。ただし、日本国の保険制度はすでに崩壊しているので関節内注射に8000円の報酬を出すことは絶対にありません。だから日本では日常の難治性疾患は政府によって見捨てられているという条件下において、「西洋医学が代替医療者に劣る」のです。
つまり、国家レベルで日常の疾患に「お金を出さないこと」を決めているおかげで代替医療者たちが繁盛し、そして西洋医学者たちの保存的治療が発展しないというからくりがあることを知らなければなりません。それこそが国の目論見です。 「井の中の蛙大海を知らず」なのは西洋医学者だけではなく、代替医療者たちも西洋医学の政治力の強さを知りません。代替医療など潰す気であればたやすく潰してしまえる力があります。
国家レベルの戦略として、日常レベルの疾患は保険を用いない代替医療者に任せ、医療費を削減したいという意図があります。その政策のおかげで代替医療者が生計を立てていられます。
もしも政府が混合治療を認めるようになると、開業医たちが競い合って「お金をかけてでも治す保存療法」を医師各自が開発するようになるため、代替医療者たちの仕事がおおいに食いつぶされるようになります。そして西洋医学者の治療力が現在よりも格段に上がります。それでも、医者が束になってかかってきても、西洋医学と代替医療がコラボレーションした治療力には及びません。それぞれの得意技を結集させるのですから。

協力と役割分担

それぞれの代替医療には、それぞれにしかできない固有の技術があります。固有の技術は患者の体質にマッチすれば効果が抜群ですが、マッチしなければ効果は少ないでしょう。ならば、患者の体質を考察した上で効果のある治療法だけを「いいとこどり」する治療を協力し合って提供し合えば難治性患者の治癒率は飛躍的に向上するでしょう。当院ではすでに主任が重要な役割を果たし稼働中ですが、その“コンセルジュ的役割”ができる研究員たちを育てれば、患者はコンセルジュに相談し、コンセルジュが患者を代替医療者に割り振ってくれることでしょう。こうなると難治性疾患に悩む患者の数は激減させることができるでしょう。それは新しい医療の幕開けです。その第一歩を踏み出すためにこうして発表させていただきました。真に難治性患者を治す心意気のある先生方は、ぜひご連絡ください。