医者の誰もが手を出せなかった高齢者への免疫調整治療

医者の誰もが手を出せなかった高齢者への免疫調整治療

1930年にステロイドが発見されて以来、そのステロイドの濫用のため、副作用が相次いで報告され、現在ではステロイドの使用が世界中の医師たちによって忌み嫌われるようになってしまいました。よって生体内でもっとも生理的な免疫抑制システムであるステロイドの臨床研究が進まなくなりました。そして現在ではステロイドを使用する医師は破門されたり、保険の報酬審査では使用を見つけ次第カットされたりという習慣までついてしまいました。つまりステロイド使用=外道、的な概念となっている現在、高齢者に免疫抑制剤を使用することに二の足を踏んでしまうのも十分に理解できます。 私はステロイド濫用の再来を願っているわけでは決してありません。 そうではなく、免疫(炎症)抑制システムの停滞という病態があることを広く認識していただきたいのです。
炎症抑制システムが停滞していると、肺炎に罹患しただけで極端な高熱になり死に至る可能性があります。様々な不定愁訴的な痛みは、炎症抑制システムが改善すれば激減する可能性があります。よって停滞したシステムを補う目的で、適量の免疫抑制剤使用が高齢者にこそ必要であると考えます。なぜなら高齢者では、高コレステロール血症が非常に多くなりますが、高コレステロール血症により自分の副腎皮質から分泌される自分のステロイドのせいで下垂体が強力にネガティブフィードバックを受け、下垂体―副腎皮質機能低下症に陥っている例が高頻度にあると思われるからです。普段はそうならなくとも潜在的な下垂体―副腎皮質機能低下症に陥っている可能性があります。
ステロイド分泌が停滞している症例には、その不足分だけステロイドを投与すべきでありいたずらにステロイド剤を恐れるべきではないでしょう。 ステロイド投与の目安にするべき指標は血中コルチゾールと血中ACTHが妥当ですが、その使用ガイドラインについては今後の課題です。私のステロイド使用と高コレステロール血症の関連についての研究では、高コレステロール血症の患者においては少量のステロイド使用でもACTHが極端に低下する例が有意に多く、そういう患者が高熱を出したり、強い関節炎などを起こした際にはステロイド以外の免疫抑制剤の使用が望ましいと思われます。しかし、そのような治療は現在皆無です。

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