整形外科医に手術を勧められたら・・・

はじめに

私は整形外科医であり、整形外科で行われている手術を否定しているわけではありません。しかし、あまりにも「手術をしなくても患者がよくなる」ことを知らない先生方が多いので、「患者には手術を回避して生きる権利がある」ことをここに申し上げます。私は「手術しなければならない」と言われた患者の多くを手術することなく注射で日常生活を送れるようにしています。それは私の意志ではなく、患者の意志です。くれぐれも「手術をしなければ治らない」という言い方をせず、あくまで手術は患者の選択権であることを改めて述べておきます。手術を回避するためにはケナコルトの使用は避けられません。ケナコルトを使用すると種々の副作用・合併症の問題がありますが、それらはしっかり管理すれば副作用・合併症を起こさずに済むことを「ステロイドの薬効・薬害」のところで詳細を述べています。一度、そちらの方もご覧ください。
 

 ばね指(弾撥指)

腱鞘炎の一種で屈筋腱が炎症し腱鞘も太くなって腱がひっかかるようになったものです。治療方法は唯一、腱鞘周囲に持続力のあるステロイド(ケナコルトなど)の注射を数回することです。唯一と述べたのは、物療などの中途半端な治療ではほとんど治癒しないからです。にもかかわらず多くの整形外科では平然と治療効果の少ない物療が行われているというのが現状です。注射はケナコルトなどの強力なステロイドを注射すると腱鞘炎は驚くほど強力に治癒しますが、デカドロン、オルガドロンなどの半減期の短い弱いステロイドの注射では作用がイマイチのため炎症がすぐに再燃します。しかしながら多くの整形外科医は半減期の短いステロイドを使用するため完治しません。
私が今までにケナコルト(約2週間の薬効)の注射を行った患者の多くは、一度の注射で全治(ケナコルト5mg)に近い状態になっています。ケナコルトを2.5mgにすると数回の注射が必用になります。そして手術しなければならなかった患者はいまだかつて1名もいません。つまり、ケナコルトを用いれば、ばね指の治療で手術は全く必要ないと、今のところ断言します。
しかしながら、多くの整形外科医はまず物療→治らなければデカドロンなどの弱いステロイド注射→再発を繰り返し手術を決心させ→最終的に手術、という逃げ道を塞ぐかのような治療をすることが多いようです。ばね指は注射療法でまず間違いなく治癒しますので、手術療法はナンセンスです。保存的に治療してもらいたい場合、ケナコルト、デポメドロール、リンデロン懸濁液などの長期滞留型ステロイドを注射してくれる整形外科医を探し歩きましょう。
  • 注意1)
ばね指の注射は手のひら側から行うと激痛を伴います(手のひら側には神経が集中しているからです)。半端な痛みではないため、一度手のひらから注射を受けると、それがトラウマとなって2度とバネ指の注射を受けないと決心する患者さまが少なくありません。 注射技術の高い医師の場合、手の甲のみずかきの部分から針を進めますのであまり痛くありません。
  • 注意2)
ケナコルトの注射を受けると「腱が切れます」といって患者を脅す整形外科医が多いことを知っています。私は多くの患者にケナコルトを用いてばね指治療をしていますが、断裂例は0例です。また、断裂してしまう例はまれにあると思いますが、ケナコルトと断裂の因果関係ははっきりしていません。詳しくは「ステロイドの薬効・薬害>ケナコルト注射による腱断裂についての考察」をお読みください。
  • 注意3)
糖尿病がある方はケナコルトを注射すると約2週間、血糖値が高い状態が続きます。ですから腱鞘炎の治療をしたくともケナコルトが使えません。この場合、厳重な注意の元、用心しながらケナコルトを使うという選択肢もないわけではありませんが、その場合かかりつけの内科医には必ず相談しなければなりません。血糖値が高いことで薬を増量されてしまう恐れがあるからです。この場合、2週を過ぎると逆に低血糖となり危険です。

デケルバン病(母指狭窄性腱鞘炎)

この病気も同様にケナコルトなどの長期滞留型のステロイドの腱鞘内注射を数回すればほとんどの患者が治癒します。しかし、前述のデカドロンなどの中途半端なステロイドの注射ではその場しのぎにしかならず、数回の注射で治らないことをいいことに、医者に説得されて手術という状況に陥りやすいでしょう。信じてください。強力なステロイドを使えばほぼ完治します。再発はすぐには起こりませんので手術なしでも日常生活に差し支えがありません。再発すれば再び注射で軽快します。手術はよほど放置して固くなった症例以外では不要です。私はそういう症例に出会ったことが一度もありません。全員注射で全治となっています。そして断裂した例は0です。

肘部管症候群

寝ていると手がしびれるというところから始まり、炎症が進むと手の小指側の筋肉が効かなくなってきます。原因は肘を曲げている状態で寝ていることによって起こる場合が多く、肘を伸ばして寝るということを注意すればそれだけでも改善します。症状が出始めたら、普段できるだけ肘を曲げないようにする。ということで治癒していきます。肘部管へのステロイド注射も極めて有効なので手遅れになる前に試しましょう。手遅れとは、手の小指側の筋肉がやせほそってしまう状態です。早めの治療を始めれば手術は必要ないでしょう。また、痛みが中心の症状は肘が原因ではない可能性(原因は頸椎の神経根)が高いでしょう。

手根管症候群

手首に横走する靭帯によって正中神経が圧迫されてしびれが出現するもので、出産後の女性がよくなります。靭帯の内部にゴムのような沈着物(アミロイド)が付着していることがあり、リハビリでは治りにくいのが特徴です。私の場合、ステロイドと局所麻酔剤の注射により、診察した患者さまは全員ほぼ完治させていますので、手術の必要を感じません。今まで手術をご紹介した患者さまは0人です。ただし、母指の筋肉が細ってくるようなら手術的に靭帯を切ることも勧めます。ですが、私は軽症のうちに手根管症候群があることを診断し、治療しますので、そういった方にお目にかかりません。一例、ケナコルト注射でも全く無効の手根管症候群の患者を経験しました。この患者は手術で手根管解放を行いましたが全く改善しませんでした。注射でも治らない場合は手術でも治らないことが多いと思われますので、どちらにしてもまずは注射をすることをお勧めします。しかし、手根管内注射という治療が保険制度内のメニューにありません。これが問題です。メニューにないので注射を行う医師がほとんどいません。

TFCC(三角線維軟骨損傷)

手首の小指側のクッションが傷つくことで痛みの出る疾患で、痛みが長期間とれないのが特徴の悪質さがあります。痛みの為に握力が低下し、仕事にならないため手術に踏み切る方も多いようですが、これもステロイドの関節内注射でほぼ完治します。再発もしますが再び注射すれば全く問題なく、手術の必要性を感じません。ただ、手関節内注射は技術的に難しいので、的確に出来る整形外科医は少ないでしょう。私はTFCCは注射で全員の患者さまを軽快させています。手術に至った方はおりません。また、一般的な整形外科医は、手術の前にまずは固定治療を試みることが多いのですが、固定すると生活が不自由になるので勧めません。注射をすべきとは思いますが、保険診療では手技料金が¥800-という安い値段ですので、敢えて難しい手関節内注射をしようとする医師はまずいないでしょう。

変形性股関節症(股関節全置換術をすすめられたら)

ほとんどの整形外科医は股関節内に注射をすることをしませんが、実を言うと股関節内注射は驚異的なほど痛みを取り去る効果があります。一度の股関節内注射で1か月から数か月以上痛みがない状態で過ごせるほどにその注射の効力は高いものです。昨年、私の外来に「他の医者から股関節を手術したほうがいいと言われたけれどどうすべき?」と意見をあおいだ患者が2名いましたが、その患者たちに数回、股関節内注射を行ったところ日常生活で痛みが消えてしまい、2名とも「手術を受ける気が全くない」という状態になりました(症例が少ないため全例にあてはまりはしないと思います)。その後股関節注射をした患者は数十名いますが、誰も手術に駒を進めていません。生活ができるからです。
股関節の変形は急激に進む場合もあり、いずれは手術しなければならないかもしれませんが、関節内注射で数年以上その猶予期間を作ることができます。また、後期高齢者の場合なら股関節内注射だけで天寿をまっとうすることも可能です。さらに、高度に変形していても痛みが全くなく、日常を送れる場合もあることを念頭に入れておきましょう。それほど絶大なる治療効果を発揮するのが股関節内注射ですが、しかし、この手技は簡単ではないのに、保険請求額が¥800-均一のため注射することはあまりにばかばかしいため、そういうことができる整形外科医に巡り合うことは難しいでしょう。
また、よくある話ですが、股関節の変形と腰椎由来の神経根症が合併している場合が少なからずあります。なぜなら股関節が悪くなると必ず腰椎に負担がかかり、変形が高度になるからです。本人は股関節の痛みを強く訴えるのですが、その大部分が腰由来の神経痛である場合があります。この場合、股関節の手術をしたにもかかわらず、痛みが全く手術前と変わらないということが起こり得ます。もちろん、レントゲン上、股関節の変形は高度だったわけですが、痛みの原因にはなってなかったということです。
私の外来では82歳の女性で右股関節痛を訴えた患者がいましたが、当初、私は彼女の痛みは腰の神経痛由来であることをさんざん進言しました。そして腰部の神経根ブロックを一度受けるようにと説得したにもかかわらず、自己判断で手術に至り、その後来院して「痛みが全然とれません」と嘆き、歩行困難になって戻ってこられた方がいました。その後は腰部硬膜外ブロックなどを数回行い、やっと歩ける状態になっています。
股関節の痛みと腰由来の神経痛はとても合併しやすい病態なので最低でも手術前に「痛みが主にどちら由来なのか?」を最低でも調べておくことをお勧めします。ちなみに、雑誌や本で紹介されるような名医と呼ばれる股関節外科医でさえ、腰由来の神経痛を除外診断するということをしないものです。完全に医者任せにしてしまうと先ほど挙げた彼女のような目にあいますので、自分の身は自分で守りましょう。尚、私は手術に反対というわけでは決してありません。私の尊敬すべき整形外科医は股関節外科医でしたので…。タイミングを考え、尚且つ神経痛を除外できれば手術の結果は良好なものとなるでしょう。

変形性膝関節症(膝関節全置換術をすすめられたら)

私の外来にもすでに他の整形外科医から膝関節置換術(人工膝)をすすめられている患者が何人も通院しておられます。しかし、私のかかりつけの患者で膝関節の手術に至った患者はこの4年間で一人もいません。なぜなら私は毎回毎回患者の状態に応じて短期ステロイド、長期ステロイド、ヒアルロン酸など、内容をいろいろと考えながら使用し、また、注射の間隔を調整しながら膝に強い痛みが来ないようにコントロールしているからです。定期的に膝関節内注射を行っている患者の場合でも、その状況に応じて注射の内容を変えますから、痛みを強く訴えるようになる患者はゼロに等しく、そのほとんどが加齢に逆らい痛みが改善していっています。
中でも長期滞留型ステロイド(ケナコルト)の効果は抜群です。何年も他の整形外科医に通院して注射しても一向に改善しなかった膝関節の痛みも、ケナコルトの注射により全く痛みがなくなるといったレベルにまで改善します。つまり、私が手がけた患者は一人たりとも膝関節で悪化した患者はいません。他医で手術を勧められた患者でさえ現在も元気に歩いています。ケナコルトの膝関節内注射はこのように驚異的な効果を発揮しますが、それでもケナコルトは多くの整形外科医に嫌われています。
その理由は副作用の発現率が明らかに高いからです。ケナコルト注射後に皮疹や口内炎などが出たりする割合も高く、さらに血糖値や血圧も若干上げることから、使用には厳重な管理が必要なのです。また、超強力な消炎鎮痛作用のおかげで患者が痛みを忘れて行動範囲が広がり、膝に過付加がかかって膝の骨が壊死するなどということもあり得ないわけではありません(ケナコルトを使っていなくても骨壊死は起こっています)。超強力なゆえに膝のような荷重関節へのケナコルト注射は慎重に対処しなければならないのです。
ただし、ケナコルトのそういったさじ加減が理解できるようになると、適切に使用することができるようになり、この薬が膝関節の痛みをとることに対し、圧倒的に絶大な効果を発揮することが理解できるようになるでしょう。ケナコルトを初めて注射した患者は「痛みが魔法のように消えてなくなりました。そしてあり得ないことですが正座もできるようになったんです。」などという声も聞かれるほどです。さらにリウマチや膠原病関連から来る膝の水腫(みずがたまる)には絶大な効果を発揮し、注射して数日するとたまっていた水がほとんど引いてしまいます。膝にたまった水を抜く必要などなく、ケナコルトを注射さえしておけば、ほとんどの水腫、全体的な腫れが引きます。
最後に、膝関節の軟骨が完全にすり減るまで究極に変形すると不思議と膝があまり痛くなくなります。このように、注射で保存的に治療ができるのが膝関節ですから、あせって手術しなくともよさそうというのが私の率直な意見です。ただし、かかりつけの整形外科医が、かたくなにヒアルロン酸の注射しかしないような融通のきかない医師であるのなら、そこにずっとかかっているよりも手術をしたほうがましかもしれません。ただし、ケナコルトの注射は、ほとんどの整形外科医がしてくれないものです。私の外来にはケナコルトを注射してもらうために電車で二時間近くかかる遠方から通院してこられる方もおられます。ステロイドの注射管理(全身管理)ができる医師を探すことは簡単ではないことを付け加えておきます。

終わりに

ケナコルトを拒否する傾向は世界で見られます。アメリカ合衆国でもケナコルト論争があります。しかし、現実問題としてケナコルトを使用すれば多くの整形外科的手術が避けられるため、整形外科医にとってケナコルトの効力は「認めたくない」という傾向があることは認識しておくべきでしょう。彼らはケナコルトの副作用を誇大に報告する傾向もあり、その動きは「ケナコルトを適正に使用しよう」とする医師が増えるほど、逆に強くなっていくことが予想されます。
しかし、最後に「手術をするかしないかの権限」は患者にあります。整形外科医の先生方は「手術を拒否する権利」を患者から奪わないことを祈ります。将来においてはケナコルトを用いて治療できることを患者に提示しないことが法的に許されなくなる時代が来ると思われます。外科手術は常に縮小されていく運命にありますのでその流れには医師とて逆らえません。
そして国家予算が困窮しています。高齢化社会を迎え、高齢者への整形外科的手術という高額な治療が国家財政を圧迫しています。この財政難を考えても、手術は回避する方向になると思われます。先生方、患者様方、どうか将来を見据えていただきたいと思います。再度申し上げます。ケナコルトはリスク管理がしっかりできれば、メリットが絶大な薬品です。私はケナコルトを安全に用いるためのガイドラインを作成しています。ぜひ一読ください。頭ごなしにケナコルトを悪者扱いしていますと、将来的には悪者と善意者が逆転してしまいますのでご注意ください。それは時代の流れです。人々は各自が医療に真実を求めて歩く時代となったからです。医師の説得だけでは患者を納得させることができない時代だからです。

整形外科医に手術を勧められたら・・・」への20件のフィードバック

  1. ドケルバンで、ケナコルト4ミリグラム程度を打ってもらいましたが、痛みが何割か取れる程度です。3カ月おきにこの注射を続けて完治するでしょうか。また、何回まで、注射は可能でしょうか。お手数ですが、教えてくださいますと幸いです。

    • 4mgであれば2週に1回以下なら何度でも行えます。回数に制限はありません。ただし、注射をしてもすぐにぶり返す事を何度も繰り返すと、腱が硬くなりきれることがあります。

      • 早速、御返事をありがとうございます。さて、注射をしてもすぐにぶり返す事を何度も繰り返すと、腱が硬くなりきれることがあります、とのことですが、それはおよそ何回くらいでしょうか。教えてくださいますと幸いです。

        • この質問は、靴下をなんかいはくと穴があきますでしょうか?という質問と同じです。そっくりそのままあなたに質問し返します。あなたならどう答えますか?その答えを見て、おもしろそうだったら私も誠意をもって答えます。

    • くつしたを何回はくと、穴が開くか?という質問には医師でなくても回答できると思います。靴下の種類、靴下の大きさ、足の大きさ、靴の種類、運動量、つめの長さ、歩き方のくせ、何時間履きっぱなしか?などにより、穴が開くまでの時間や回数は変わりますよね。にもかかわらず「何回はいたら穴が開きますか?」という質問をすること自体が、クレージーだということを述べたかっただけです。あしからず。

  2. 初めまして。
    昨年3月、整形外科で腱鞘炎と言う診断を受け、何だか解りませんが痛み止めの注射をしてもらい、その後、痛みもなく過ごせていましたが、12月の初旬、右手親指(以前、腱鞘炎になったとこ)の腱鞘だと思うのですが、カクカクした動きになり、右手首にサポーターをしてます。サポーターを外すと痛みが出ます。また、同じ整形外科へ治療しに行こうと思っているのですが、患者の私がケナコルトを注射して下さいと整形外科の先生にお願いして注射をしてもらえるかどうか不安です。ケナコルトを注射してもらえる、病院を探したほうがよろしいでしょうか?

    • いわゆるばね指ですね。ばね指は「腱引き師」が治すのを得意としています。腱引きで検索すれば近くの腱引き道場がみつかると思います。ばね指の治療は、整形外科では腱鞘内注射として行っていますが、厚生労働省が270円という極めて安い料金設定を行ったため、ばね指の治療を注射で行うことは医師にとって大きな赤字を生むボランティア活動となっています。よって注射治療をお願いするだけで、医師には嫌な顔をされてしまいます。そういう状況ですから、医師たちはばね指を注射で治療することをしたがりません。また、ばね指の注射はかなり痛いのですが、患者に注射の痛みを感じさせることは、これだけ安い値段であると、病院側にとっては正義となります。患者が二度とばね指注射を要求しなくなるからです。よって「痛くないばね指注射をしてあげよう」と工夫する医師はゼロに近いです。

       病院にとってはリハビリに回すことが最大のメリットであり、注射はせずに手術をした方が採算が合います。よって、ばね指注射はなかなか治療として成立しない状況になっています。これらの原因は厚生労働省のふざけた値段設定にあると思います。

       しかし、このふざけた値段設定のおかげで、日本では安い値段の医療を受けることができます。そういう意味では厚生労働省に感謝です。アメリカのテキサスでは骨折で入院・手術を行い、2000万円を請求された女性の話があります。2000万円請求されれば人生の半分が終わる勢いです。2000万円を請求するなんて、どれほど悪意に満ちた病院でしょう。

       さて、日本の医師たちは奉仕活動をすることを美徳とする教育がなされているため、ケナコルトを注射してくれる医師も、探せばいると思います。が、注射する量の限度をわきまえていないため、副作用で大変なことになる事件があいついでいます。そう考えると、腱引きを受ける方がいいという考え方になります。

       私はばね指の治療を適切に行えますが、厚生労働省がお金を支払わない分はきちんと患者に請求します。よって私の治療は割高です。厚生労働省の不適切な値段設定に従うつもりはありません。しかし、それにしてもアメリカ合衆国の悪意ある病院のような請求はしません。

       おすすめは再度同じ医師に同じ治療をしてもらうこと。そうすれば極めて安い値段で治療をしてもらえます。そして医師に注射を頼むことは気が引けると思いますが、これだけ破格値で治療してもらえることを考えれば、気が引けるなんていってられないと思いませんか?

  3. 82歳の母が数年前から左股関節痛です。現在日常生活は一人でできますが、ここ数か月、主に階段が辛いとのこと。息子である私もレントゲン写真を見ましたが、左股関節のみ軟骨部分が全くなく、直接骨と骨が接していました。現在の診断は、病院が「今後痛みを軽減するには即手術」、セカンドオピニオンのクリニックが「当面は物理療法(キセノン光療法)を続け、痛みが更に増大したときは手術を検討」でした。ある整形外科クリニック医師のブログに「股関節部分にはヒアルロン酸注射、腰痛部分には麻酔注射の組み合わせが股関節痛を劇的に低減させることがある」とあり、その検索関連でこのサイトを拝見した次第です。
    上記が背景ですので、一度母と受診させていただければと存じます。
    私は、梨状筋周辺の腰痛で神経ブロック注射を経験したことがあり、劇的に治ったことから整形外科領域における注射にはたいへん前向きです。

    • 変形した股関節に注射を確実に入れるには相当難しい技術力が要求されます。したがって、「股関節部分にはヒアルロン酸注射、腰痛部分には麻酔注射の組み合わせが股関節痛を劇的に低減させることがある」と述べた医師は、たいそう腕のある医師です。そういう医師はそこらじゅう探し回ってもほとんどいません。確かに注射で痛みを劇的に軽減できますが、それを確実にできる医師がほとんどいないので、一般の方々はそういう治療を受けることができません。

       その技術を料金にすると、1回15000円以上です。確実に入れるとなるとその数倍の値段を出す価値があります。1回15000円を徴収しても、「確実に入れられる」とは限りません。それだけの値段をとるに匹敵する技術を持つ医師がなかなかいません。その理由は、厚生労働省が「関節内注射はどこに打っても一律800円」というばかげた料金を設定しているからです。800円で股関節内注射をすれば、赤字が1万円以上になります。こんな日本で保険診療で正しく股関節内に注射をする医師が育つわけがありません。つまり、厚生労働省が股関節という場所に注射をうつことを禁止しているのと同じなのです。注射すれば1万円以上の赤字というペナルティを課せられるからです。

       上記の「ある整形外科医」に相談するのも良いでしょう。私は保険診療で股関節に注射するなどというばかげたことはしませんので、それ相応の治療費を自費でいただいています。

  4. 先生のお考えを承知しました。
    保険診療の金額との差異については先生のサイトで勉強し熟知しております。
    おっしゃる通り、一度その医師を受診してみることも考えております。
    金額ではなく腕の良い医師にお願いしたいのです。
    再度相談させてください。

  5. 股関節の痛みが強く悩んでいる66歳の女性です。病院では手術の決心をしたら紹介状を書きますけど…と言われるだけで、股関節は深いし注射等の痛み止治療はないからとのことでした。手術前にまだできる治療の可能性を期待すると共に、私の症状をきちんと見ていただけるお医者様にご相談出来ればとても幸せです。先生に診ていただきたいのですがお願いできますか?

    • 1か月に1回の治療で、痛みからかなり解放される状態になります。股関節内注射を適確に行う技術がありますのでご安心ください。

  6. 手の外科より「右肘部管症候群」の診断を頂きましたが、「(まだ初期と判断され)しばらく様子を見て、良くならない場合は手術も考えましょう」という状況です。
    現在、メチコバールの服薬と、鍼灸による治療をおこなっています。
     先生のところでは肘部管症候群に対し、注射による治療も視野に入れて頂けるのでしょうか

    • 適量のケナコルトを適切に肘部管付近に注射することで病気の進行は抑えられ、手術を回避することができます。ですが、厚生労働省が「肘部管内注射」というものに保険適用を認めていません。よって、無理矢理保険を適用させる場合は、腱鞘内注射か尺骨神経ブロックとなるのですが、それぞれ270円、900円と医師を小ばかにしたような点数設定をしています。この設定では「治療をすると赤字」になりますので、誰もこういう注射をしようと思わなくなります。このような「理不尽な保険点数設定」のことを「保険点数による治療つぶし」と言われており、国がそういう注射を暗に「認めていませんよ」ということを示していることを意味します。

       逆に言うと、肘部管症候群では国は治療法として「手術しか認めていない」わけです。

       そうした背景ですので、私が治療をする場合、国が支払わない代金を自己負担していただくことにしています。5~6千円の割り増しです。1回で治れば、手術を回避できることを考えると極めて安い治療費です。

       ただ、私の診療所は若干混んでおりますので、ここでは肘部管症候群を自分で治す方法を教えます。重要なことは寝ている時に肘を曲げないことなのです。気がついたら肘をまっすぐに伸ばすようにしてください。そして起きている時も、可能な限り肘をまっすぐにしておくことです。そしてたまに肘を軽く曲げ伸ばしします。これを1週間徹底すれば、私のところに来る前に治ります。Let’s try!

  7. 承知しました。しばらく、やってみたいと思います。
    その後の様子によって、また連絡するかもしれませんが、よろしくお願いいたします。

  8. 初めまして。

    手の甲の手首側に、指を反らした時に、ぽこっと膨らみがあったので気になって、手の専門の整形外科に行きました。

    その時患部に全く痛みはありませんでしたが、『手術してとりましょう』という話になり、手術しました。

    そうすると、手術した範囲がかなりパンパンに腫れてきて(半径2センチぐらい)腱の周りに滑膜(?)がへばりついてきました。

    もう一度切りましょうと言われたので、信用できなくなり、違う大学病院に行きましたが、そこでもまた切りましょうという話になり、結局2度目の手術をしたのですが、更に悪化し腱鞘滑膜炎(?)の範囲が手の甲全体に広がりました。

    手術で取った細胞診の結果は悪性でもなく、また感染症でもなく、リウマチの検査も陰性なので、『乾癬』の疑いということで、リウマチ系の[アザルフィジンEN500mg]を朝晩飲んで様子見ているところです。(術後1ヶ月ほどです。)

    ですが、良くなるどころか腫れはひどくなってきております。

    先生を信用して治療を続けるべきでしょうか?

    原因は手術したせいだと思うのですが、今後どうすれば良いのでしょうか?

    ご教示頂ければありがたく存じます。

    よろしくおねがいします。

    • 腱と皮膚が癒着という不幸な事態に陥っていると推測しますが、私であれば奥の手としてケナコルトの注射します。ケナコルトのリスクについてはこちらをお読みください。このリスクのため、ケナコルトを注射する医師は私以外には存在しません。

  9. 初めまして。
    TFCCで関節腔内注射しました。
    キシロカイン注ポリアンプ1% 10mg  1A
    ケナコルト-A筋注関節腔内用水懸注40mg/1ml 1瓶

    この量は多いですか?
    よろしくお願いいたします。

    • ケナコルト40mgは医者が能書き通りに普通に使う量ですので多くありません。問題は何を基準に多いか少ないかを考えるか?です。基準があって、それと比較することではじめて多いか少ないかの議論となるわけです。厚生労働省が定めている基準としてはそれで適切な量ということになります。
       ただし、適切な量を使用すると、様々な副作用が出ます。どんな副作用があるかは、このサイトのトップの50音順の「ケ」のところを調べれば記事が見つかります。ケナコルトの能書きには様々な厳しい副作用が書かれており、それを覚悟の上で40㎎を使用するというのが現状です。
       私は、安全と効果の最大公約数を長年研究した末に、独自の安全基準の使用量を厳守しています。それと比べれば40㎎はかなり多いということになります。
       安全基準は、使用回数、頻度、患者の年齢、特異体質、患者の生活態度、痛みの訴え方によって多様に変化しますから、基準を使いこなすのはかなり難しい技術になります。そういうことを考えずにケナコルトを用いると事故に遭います。事故が起こるたびに能書きにその警告が追加されるだけです。ですが、安全基準はあまりにも難しいので結局使いこなせません。ケナコルトは非常によく効く薬ですが、医師がそれを使いこなせるほどの技量がないというのが実情です。だから、大学病院では「ケナコルトを使用する者は破門する」と言われ、教授たちに嫌われます。ところが大学を出て開業した医者は、治す力を高めたくなる衝動にかられ、ケナコルトに手を出し始めます。そして事故が津々浦々で起こります。

       こういう話は医師の裏の裏の話なので表には出ません。が、患者側も軽はずみにケナコルト注射を受けないようにすることが望まれます。

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