突発性難聴治療、無効を有効にするご加持療法の威力

要約

当院では突発性難聴の治療として、世界でも類を見ない「上頚神経節ブロックとご加持治療の併用療法」を行っています。ご加持治療が客観的にどの程度の治療効果をもたらすのかを2017年度(ご加持なし)と2018年度(ご加持あり)の治療成績を比較検討しました。聴力改善効果があった群と全く無効群を比較したところ、ご加持併用療法群が有意(p=0.0076<0.01)に効果が高いことが示されました。ご加持治療は「現医学で治療効果が全く無効とされる極めて難治性の高い突発性難聴を少しでも改善させるための治療法」として期待できることが示されました。


対象

2017年元旦から10月まで来院した88名(ご加持なし・対照群)と2017年年10月から2018年5月31日まで来院した58名(ご加持あり群)を比較しました。ご加持は2017年10月から開始し、以降全突発性難聴症例全例に施行しました。


症例数 発症平均日数 中断 不詳 症例実数
2017対照群 88 25.8 19 25 44
2018ご加持群 58 37.0 13 1 44

治療を無断で中止(2回以内)した者を中断とし、聴力検査データを提出しなかった者を不詳としました。2018年はデータ提出の協力を徹底したため不詳が1例と激減しました。症例実数が同じになるように2017年の症例を10月でカットしました。


治療成績

  • 改善したdb数は250Hz-4kHz帯の5分法を用いました。
  • 無効とは改善が0dbまたはマイナスとなった症例(マイナスは1例のみ)。
  • 有効とは1db以上改善が認められた症例。

発症平均日数 平均改善db 無効数 有効数
2017対照群 25.8 13.4 17 27
2018ご加持群 37.0 17,9 6 38

治療成績検定

対照群とご加持群の平均改善dbには有意差はありません(t(88)=1.32 p=0.19)。有効数と無効数の比較ではご加持群で有意に有効数が多い(p=0.0076)という結果でした。


考察

当院へ来院する患者は発症してから他の耳鼻咽喉科専門病院(大学病院)で治療を受け、それでも回復がほとんど望めなかった患者が大部分を占めます。よって発症からかなり経過してからの初診となります。その日数平均は2017年25.8日、2018年37.0日、と極めて遅く、ほとんどの症例で「聴力が固定化されて後遺症となった状態である」と言えます。


2018年のご加持群では2017年の対照群よりも平均してさらに11.2日も遅く、治療を比較する上で同一条件ではなく、ご加持の効果を示すには不利な条件となっています。その不利な条件下であっても、平均改善dbは2017年よりもよい成績です(残念ながら有意差は出ませんでしたが)。しかしながら2018年の加持群では治療無効例が明らかに減少し、有意に(p=0.0076 <0.01)有効例が多くなっています。


有効群を1db以上としたのには理由がります。すでに大学病院などで「これ以上どうすることもできません。症状固定ですので治りません。」と治療放棄を宣言された症例がほとんどですから、そこから5db上昇するだけでも患者にとってはありがたい奇蹟となります。1か所で5db改善する=5分法で1db改善 の意味ですから1dbの改善でも臨床的には有効としています。


また、90dbから85dbに改善することはたやすいことですが、20dbから15dbに改善させることは簡単ではありません。そうした事情がもともと聴力検査データには反映されませんので有効と無効の線引きをどこでするのかという論争はあまり意味がありません。重要なことは「これ以上改善しない」と言われた症例を少しでも改善させることにあると臨床家の私は認識しています。そのため1dbでも改善があれば有効としました。


ご加持は「無効例を有効例にすることができる」治療であり、「これ以上は治らない」とされる超難治症例をさらに改善させる効果があると結論付けます。


聴力改善の平均の比較では有意差は見られませんでしたが、この理由は「10db改善させる」ことの難易度が症例によって異なるからだと思われます。結果的にご加持群では、「対照群では無効だったであろう症例を回復させた」と推測され、そのような難易度の高い症例では改善の幅が狭く、「改善0dbとの有意な差が出せなかったから」平均の比較において有意差が見られなかったと思われます。しかし、依然としてご加持治療併用では「上頚神経節ブロック単独では改善しなかったであろう症例」を改善させたと推測されます。ご加持は無効例を有効例に変換できる治療力を備えていると言えます。

また、別の論文で「ご加持の長期改善効果」について述べています。