第十五話 さらに実りあった二度目のご祈祷

前回、開業医の妻でALSの患者の祈祷の様子をお話ししました。My奥様からは、1回目のご祈祷後にかなり顔色もよくなり、自分でメイクもできるようになるまでご回復したと驚きの報告受けた患者です。その成果を見てご主人がぜひもう一度祈祷をしてほしいとのことをMy奥様に伝え、今回2度目のご祈祷の運びとなりました。


私は患者が宿泊しているホテルのロビーまで奥様を送ります。すると尼僧の先生がすでにロビーに来られていました。先生は私に向かって「ずいぶんと何か変わられましたね・・・良くなっています。以前お会いした時はさんざんでしたけど見違えるようです。」とずけずけと言われてしまいました(苦笑い)。数分間お話して、先生と奥様はお部屋へと移動。私はロビーで奥様の帰りを待つ忠犬ハチ公です。


尼僧の先生はお祓いの準備をし、患者さまに近づき、念仏を唱えながら患者さまの足の方から頭の方へ触っていきました。すると・・・「これはすごい」と言いながらものずこく咳き込みます。その咳き込み方が異常なほど強く、ただならぬ邪気が漂っている証拠になるといいます。念仏をお唱えはじめてしばらくすると、ドン!という衝撃とともに奥様の体にになにかずしっと重いものが入ってきたそうです。先生の体ではなく奥様の体にです。


奥様は急に背中と首が痛いほど折れ曲がり極端な猫背になります。そしてしわがれたうめき声を出します。夫妻どちらかのご先祖様のようです。尼僧の先生は「ここはあなたがいる場所ではありません!」「えい!」と体をはじき勢いよく奥様めがけて念仏を唱えます。すると奥様はすーっと楽になり、猫背が元に戻りました。先生曰く、浮かばれないご先祖様とそれに憑依したよからぬものとのことでした。後にご主人に話を伺うと、ご主人の母と祖母はうつ病で共に自殺されていたそうです。そして一件落着にはなりませんでした。


再び奥様に2体目の憑依。先生が「どうしたんだい?」と話しかけると奥様が答えます。まるできっぷのいいあんちゃんのような答え方で。「喉が渇いた。」「何が欲しい?」「水をくれ、水!米!こめこめこめ!・・・酒!さけさけさけ!・・・」「どうしてここにいるんだい?」「今までくれていたのに、なぜ来ない。」と夫の方に訴えていたようです。


先生はこのように奥様から訊きだした後、念仏を唱えて再び奥様から憑き物をお払いしました。先生曰く、ご先祖様が供養していたお稲荷様を誰も供養しなくなったためにご主人に憑いたお稲荷様であると。 奥様はお稲荷様に憑かれている間、緑の奥に見える祠と赤い建物のイメージが浮かんだと言います。


※イメージ画像


先生は祈祷中に白くくねった長いものが横切って見えたらしく、「少し変わったお稲荷さんだわね。蛇がまつられているお稲荷様。おそらくご主人のゆかりのある土地にイメージに合うお稲荷さんがあると思います。そちらに参られるといいと思います。」と。そう言い残して2回目の祈祷が終わりました。実際、行動を起こすように伝えられたご主人が地元を調べると、My奥様が見たイメージ通りのご先祖ゆかりのそのお稲荷さまがあったそうです。尼僧にも確認をとり、間違いないということでご主人にしっかりとご供養するよう伝え、早速、ご主人は米と酒と水をもってお詣りに行ったとのこと。


ご主人からは「大変なお役目を有難うございました。雨の中なんとかお参りしてきました。社にお供えをしてお参りしたあと、裏に行くと小さな祠がありました。器が倒れておりましたので、綺麗にして水、お酒を注いでお参りしてきました。」と後日談を聞かされました。My奥様が霊媒師の役割をしたために極めてスムーズかつ効率的なお払いができたと言います。先生一人で祈祷をすると霊が自分にとりつくので効率が悪くなるそうです。


前回の祈祷から比べると奥様の能力の進歩はめざましいものがあります。そのご主人からも「A様は私どもだけでなく多くの人にとって大事なお身体なのでどうぞご自愛下さい。」と有難い労いの言葉までいただいたのです。奥様のこの短期間でのこの成長は驚きです。