ストレートネック、側弯を実際に治す

はじめに 

 私は脊椎を研究する者として今日までストレートネック、側弯、人の重心の研究などを行ってきた。
 脊椎を正しい軸に戻すことは全ての病気に対して (内臓や免疫、ホルモン系、精神系にさえ) 有効と思われる。
 そこで私は自身の経営するクリニックにカイロプラクターを招き、ストレートネックの矯正を希望者に行うということを1年間行った。しかし、X線撮影で確認して脊椎の軸が矯正された方はほとんど存在せず、私はカイロプラクティックによる脊椎矯正の限界を感じていた。 しかし、当院ではある方法で短時間で脊椎の軸を改善させることに成功した。 ここにその例を挙げて行く。

ストレートネック治療例1 53歳女性

↑C3-C7の角度で計測したところ、施術前後で17.3°と大幅に改善している。

ストレートネック治療例2 36歳男性

↑6.3°改善した。改善幅には個人差がある。

ストレートネック治療例3 62歳男性

↑この治療例3では一見あまり改善していないように見えるが、実は第7頸椎(下方の黄色のライン)がしっかり前傾している。

ストレートネックの治療例4 61歳男性

↑施術前後で15°と大幅改善。美しい曲線を描き理想的な改善。

ストレートネックの治療例5 52歳男性

↑前弯角度は17.4°改善されているが、頭蓋底ライン(青)が施術前後で約10°背屈しているために正確な比較ができない。しかし、その影響を差し引いても十分な改善幅がある。

次に胸椎を示す。

胸椎弯曲の治療例1 41歳男性

↑施術前後で側弯が5°改善されている(数値はcobb角)。

胸椎弯曲の治療例 2 84歳女性

↑84歳という高齢かつ高度な側弯変形を持ち、改善の望みがなさそうな例であるが、施術前後で6.9°改善され、かつ胸腰椎の区画だけで身長が1.5cm伸びた。高齢者の身長は縮む一方であり、このように瞬時に身長を伸ばすことができるのは驚きである。

胸椎弯曲の治療例 3 9歳男性

↑この写真は胸椎立位側面像である。この例では本来前に曲がるはずの胸椎がほとんど曲がらずストレートになっている(胸椎後屈症)。施術前後で7.5°の改善を認める。

胸椎弯曲の治療例 4 19歳男性

↑施術前後で3.6°の差しかないが、全体的なバランスが整えられている。

次に腰椎を示す。

腰椎の弯曲治療例1 62歳男性

↑腰椎は仙骨に固定されているため頸椎や胸椎のような自由度がなく、そのうえ腰椎の軸が変化すると重心が変化するため弯曲矯正は簡単には行かない。上の治療例1では一見まっすぐで正常に見える。しかし写真右(施術前)をよく観察すると黄色の椎体のラインと赤の棘突起のラインのバランスが悪いことに気づく。黄色のラインの左右の中心に赤いラインが来るのが正常であるが、この例では左にシフトしている。これは椎体が捻れ(回旋し)ていることを意味する。
 施術後の写真(左)では赤のラインが黄色のラインのほぼ中央に来ており、捻じれ(回旋)が改善されたことがわかる。

腰椎弯曲の治療例 2 44歳女性

↑角度の改善は大幅ではないが、腰椎弯曲の形態に変化が見られ、重心がしっかり左にシフトしていることがわかるこうした”形態の変化”は「脊椎の軸治療は角度変化だけでは評価し得ない」ことを示している。


脊椎を自在に操る施術とは

 ここに掲載の脊椎矯正のデータはほとんど本日から数か月以内に撮影したものである。その意味は「この治療を開始して数か月しか経過していない」ということ。治療はほぼ1回きりであり、従来のカイロプラクティックのように毎週1回×半年間というような通院期間がないことである。ほぼ全て、30分から60分の施術1回で脊椎のバランスを変えてしまうことができるのである。しかも、側弯や前後弯、捻じれ(回旋)など3次元的に複雑な脊椎の形態をモニターなどを見ることなく手の感覚だけで治していく。
 その施術はなんと「手を当てるだけ」なのだ。押したり、もんだり、捻ったりすることは全くなく、ただ「手を当てるだけ」。この施術をもっとも近い名前で呼ぶならば”ヒーリング(量子波ヒーリング)”だ。

 私の医院では慈佑先生(真言宗阿闍梨の修行中)にヒーリング(ご加持とも言う)の施術していただき数々の難病患者を救済していただいている。しかし脊椎矯正を開始したのはわずか数か月前のことであり、私は正直言ってヒーリングにこれほどのパワー(生体バランスを変えてしまえる力)があることを知らなかった。ただし誰もができる能力ではないので世の中にこの治療法が普及しようがないのは残念なことである。

脊椎矯正を受けた人の声

本症例の最初に掲載した「ストレートネック治療例1 53歳女性」の方が施術後の体調改善の様子をメールしてくださったので原文のまま紹介する。

「おはようございます。昨日はありがとうございました!
昨晩は久々に鎮痛剤を飲まずに朝まで眠れました!ただ寝た、という感じではなく、地球の裏側から引っ張られたみたいに眠りに落ちました。今までが意識があるような眠りだったので、これ死んじゃうんじゃない?という感覚でちょっと怖かったです笑あと、最近常に歯をくいしばってしまう癖があったのですが、なくなってました。当然、朝、スッキリ。緩んでいた骨格がぐぐっとはまって安定したような感覚もありました。鏡見たら左右の骨盤の高さもほぼ同じになってます

 立ちっぱなし座りっぱなしだと腰とスネに少し痛みと痺れが出ますが、かなり軽くなっています。しかも朝イチよりも今の方が更に治ってる!
久々にお弁当も作れたので、娘も、なんで?なんで?と(よく知ってるくせに)驚いてました。笑
2~3日仕事を休んで更なる回復を実感したいと思います(emoji)またご報告させていただきます。
 いつもながら不思議ではありますが、すごいです。
また経過報告いたします! 」

脊椎矯正と未来の医療、考察

 実を言うと脊椎の軸異常に関する研究は医学的には極めて遅れていて「全く何もわかっていない」に等しい。私は少しでも脊椎の理解を深くするために「脊椎の力学」を徹底的に研究した。その結果、神経が脊髄の正中でクロスして反対側に走行する理由が「神経線維に伸縮性を持たせるためであること」を私は発見した。
 と、同時に脊髄はその直径程の長さの伸縮性しか持ち得ず、それ以上引き延ばされると神経細胞(節前線維)が破損すると理解した。
 ところが脊椎にあの特徴的な弯曲(頸椎が前弯、胸椎が後弯、腰椎が前弯、仙椎が前弯)が失われると、脊柱管の全長が伸びてしまい、その中に容れられている脊髄が引き延ばされてしまい、その結果、脳や延髄までも引っ張られ、様々な脳神経の病気をもたらすと結論付けた。それが私の言う「脊椎・脊髄不適合症候群」である。

 私はまた、安全な上頚神経節へのブロック方法を開発し、それを突発性難聴の患者の治療へ用い好成績を収めていた。そのため私の元へは全国から難聴・耳鳴り患者が集まり、幸運なことにその患者たちの頸椎のXPを研究するチャンスを得た。その結果、私の予想通り、突発性難聴の8割以上の症例でストレートネックがあった。やはり、ストレートネックは脳神経・延髄・自律神経系へもダメージがあるのだと確信した。

 そこで私は米国からCBCカイロプラクティックを学んだというカイロプラクターを招き、難聴があってストレートネックがある患者にカイロプラクティックを受けてもらった。しかし「ほぼ誰もストレートネックの改善が見られない」という結果だった。その上、施術自体に痛みを伴うため苦情もあり、ストレートネック治療自体をあきらめた。私は元々整形外科医であり脊椎を熟知しているが、ストレッチをしようが、物理的に矯正しようが、脊椎の軸異常は「何をやっても簡単には治らない」ことをよく知っているし、実際に思い知らされた。

 ところが当院で量子波ヒーリングを行っていた慈佑先生が「脊柱側弯があって背中がぼこっと出ている人でも私が手を当てれば引っ込みますよ。」と私に教えてくれました。もしかして脊椎の軸異常が矯正されているのかもしれないと思いXPをとると…上記のごとく見事に脊椎が矯正されているのだった。しかも、施術は30分程度。痛みもなく軽く手を当てるだけ。まさに信じられないことが私の目の前で起こったのだった。今後、この治療は多くの人々の不定愁訴的な慢性病を救う手立てとなると確信している。

量子波ヒーリングについて

 量子波ヒーリングでは施術者の手から3次元世界では測定が難しいエネルギー波が出ていると考えられる。測定が難しいのでそのエネルギーは「量子的であろう」と推測され、量子波ヒーリングとネーミングされている。

 その量子波には生体場の情報が含まれており、その情報を元に骨や筋肉はバランスを保つと推測される。しかし、狂った生体場情報をまとっていると背骨が曲がってくるのではないだろうか。そして量子波ヒーラーは狂った生体場の情報を書き換えることができる。そのため一瞬で背骨が矯正されてしまうのではないだろうか。この理論はまだまだ空想的ではあるが、実際には生体場の理論は1900年ころから研究されていて論文も散見する。もしそれらの詳細を知りたい方は「量子医学」のサイトを訪れてほしい。

ストレートネック、側弯を実際に治す」への9件のフィードバック

  1. こんにちは。側弯とぶら下がりについてご教授お願い致します。
    ぶら下がり健康器が家にあるのですがダランとぶら下がると側彎に良いと別のサイトで見かけました。
    先生から見ていかがでしょうか?
    背屈のような姿勢をとれるような気もするのですが、
    逆に脊髄に緊張をもたらしてしまうような気もして積極的になれずにいます。
    宜しくお願い致します。

    • 側弯は脊椎に対する筋と腱のバランスの悪さや、関節や骨の形態異常が原因でおこるものなので、重力の逆方向に力を加えただけでそれらのバランスが補正されることはありません。バランスとはある種、癖や習慣、遺伝などによるものであり、そのバランスは立体的に極めて複雑で、現代科学のすべてを結集させたところでそのベクトルを正しくとらえることはできません。つまり医学が立ち入れない領域に「側弯補正」の理論が存在しています。
       まあ、重力が原因で発症する椎間板ヘルニアなどには多少の効果が期待できるかもしれませんが、ぶらさがりで側弯に効果があるとは私は思えません。しかし、偶然にも改善できる場合が絶対にないとは言いませんので試されるのもよいのではないでしょうか。

  2. お忙しい中ありがとうございます。先生の「現代科学のすべてを結集させたところで…」という言葉に重みを感じました。
    脊髄の緊張について、ぶらさがりは脊髄に緊張を起こす事はあるのでしょうか?

    • 緊張が起こる可能性があるかどうか?と言われれば可能性があります。重力がかかれば脊椎は短縮し身長が縮みます。そのため重量上げの代表選手はほぼ身長が低くなり腰椎分離症を起こします。ならば重力と逆方向に力が加われば脊椎は延長されるのは当然です。脊椎が延長されると相対的に脊髄は引き延ばされることになり、脊髄に緊張が加わるのは物理的に正しいでしょう。脊髄は10ミリ程度しか延長できない器官ですから、それ以上に延ばされると引きちぎられる圧力がかかり、それが脊髄空洞症やキアリ奇形を悪化させます。小脳が脊髄側に陥没することもあります。
       ただし、この手の研究は世界でいまだ行われていない分野ですので医者に言っても理解してもらえないはずです。

      • やっぱりそうなのですね!確かにお医者様は教えてくれませんでした。
        巷の噂を鵜呑みにせずに先生に聞けることができて助かりました。
        先生のような医師ばかりだったらいいのに…
        お忙しい中ありがとうございました。

  3. ヒーリングを持ってしても、流石に完全なS字背骨を取り戻すのは厳しいのでしょうか?

    • 時間と期間をかけて少しずつ改善させるのと、回数を増やせば不可能ではないかもしれません。若い年齢であればあるほど改善のスピードは速いと思います。ここに掲載してあるのはほとんどが一撃のものです。高齢者のS字に関しては完治する前に寿命が来てしまいます。

       実際の話ではそこまで治る以前に心の方が解放されてしまい、背骨への執着が薄れるので完璧になる前に満足してしまうものです。

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