新手技「傍神経根ブロック」の威力

傍神経根ブロックとは

傍神経根ブロックは透視を用いずブラインドで神経根ブロックを行う新しい技術です。あくまで狙うのは神経根の「傍ら」であり、コンパートメントブロックと言えます。神経根に直接針を刺さない手技ですが、神経根ブロックになることもあり、少し深く刺入すれば交感神経ブロックになることもあります。
このような手技を「新手技」と言えるのかと疑問に思われて当然ですが、ブラインドで行うにはそれなりの専門的な技術が必要であることと、保険の点数の項目に存在しないことから、一般的には行われていない手技ですので新手技として扱います。
傍神経根ブロックと神経根ブロックの相違点については「神経根ブロックと傍神経根ブロックの違い」をご参考下さい。ここでは傍神経根ブロックの特色のみを説明します。

傍神経根ブロックの威力

私は以前、透視下に神経根ブロックを多数行った経験があり、その技術を活かして現在はブラインドで行う傍神経根ブロックを開発、そして施行しています。当初、私は神経根ブロックの方が治療効果が高いと信じておりましたが、近年、私の傍神経根ブロックの技術力が向上すると共に、治療効果が通常の神経根ブロックよりも高く出る症例を経験しました。
実際に他のペイン科の医師に神経根ブロックを受け、そして私の傍神経根ブロックを受け、同時期に両者の効果比較が可能な患者からのデータが得られました。
70歳男性、腰部脊柱管狭窄症の診断で1年前にL4/5のope(pedicle screw使用)を行い、その後も左L5エリアの痛みが全く改善せず、再手術は不可能と言われ、ペイン科で神経根ブロックを行うようになりましたがそれでも痛みが改善しないため私に初診となった症例からのデータです。
神経根ブロック 神経に針が刺さる時に電撃痛があり、注射時の痛みはさらに激痛。再度受けるには相当の勇気が必要。治療は2週間に1度×4回がせいぜいで、それ以上は神経損傷のリスクが高まるので行わない。除痛効果は確かに強力だがすぐに効果が切れる(効果は2日間)
傍神経根ブロック ブロック時の痛みはほとんどない。じわじわと除痛効果が現れ、痛みの消失度は神経根ブロックに匹敵するか、それ以上。持続効果が長い(効果は5~6日間)。そして毎週継続して行うことができるので重複効果があり、治療5カ月にして痛みが完全消失し完治した。
上記のデータは客観性にかけるので信用度は低いでしょう。ですが、明らかに傍神経根ブロックの方が治療技術として神経根ブロックよりも優秀であることは理解できるでしょう。それはご自身が患者になったと想定して、どちらの治療を受けたいか?を考えればよいことです。神経根ブロックは明らかに神経損傷のリスクが高く、施行時に激痛を伴います。よって多数回連続が不可能と言われているだけに、侵襲が高いのです。効果が同じなら傍神経根ブロックの方を誰もが選ぶでしょう。しかし効果が同じではなく、本症例のように傍神経根ブロックの方が勝る場合があるのですから、こちらの方が優秀であるといえるでしょう。「神経根ブロックと傍神経根ブロックの違い」では神経根ブロックの方が痛みの改善効果は上であると想定して話を進めていますが、実際は傍神経根ブロックの方が効果が勝る場合もあるようです。

信じなくてもかまいません

神経根ブロックはあらゆるブロックの中でもその手技の難しさや効果の高さで右に出るものはないという位置づけにあるブロックです。だから医療界でも特別視され、保険点数は3000点という高い料金設定になっています。その神経根ブロックよりも傍神経根ブロックの方が優秀であるとなると、医学界を愚弄することになります。しかも傍神経根ブロックは保険点数に採用されてさえいないものです。神経根ブロックで生計を立てている医師も多いでしょうから(点数が高いので生計を立てやすい)、傍神経根ブロックの方が優秀であると世間に広まれば、医師の生活基盤まで揺るがす可能性があります。よって、ここに書かれてある内容は信じなくても構わないのです。
手術しても治らない痛みを、神経根ブロックで治せず、それを傍神経根ブロックで5カ月で完治ですから、信じたい方のみが私の話に耳を傾けてくださればそれでよいのです。私は自慢しているわけでもなく、地位も名誉もお金にも興味がありません。ただ、困っている方と、技術向上を目指す医師の目にこの文章が触れればいいと思っています。
私はすでに傍神経根ブロックで数々の難治性の痛みを改善させ、その威力を十分承知しています。ですが今回、たまたま他の医師の神経根ブロックも同時に治療を受けていた症例がいましたので、両者の比較を書かせていただいています。
ちなみに、この70歳の男性は、現在もペイン科の医師のところに通院しています。最近は神経根ブロックを断わり続け、受けていません。症状が完治したのに通院していることを変だと思うかもしれませんが、それは「私の治療で治ったことを担当医に告げるとプライドを傷つける」ことを危惧してのことだそうです。治療に二股をかけたことを知られたくないので今でも「痛みがあるふり」をして経口薬だけもらいに行っているとのことです。余談を話しすぎました

傍神経根ブロックは横突起下ブロック

神経根ブロックも傍神経根ブロックも、指標とするのは横突起です。横突起の下方を神経が通るので横突起の下方にカテラン針を進めて表面麻酔薬を注射する手技です。神経ブロックの本来の意味は、痛み信号を遮断することにあらず、神経を栄養する血管を拡張させて血流量を増加させて局所の悪循環を改善させることにあります。神経を栄養する血管を拡張させることが目的であれば、果たして神経鞘内に直接針を刺し、そこに薬液を注入させる必要があるのでしょうか?という根本疑問が生じます。この疑問に対する答えをすでに私は10数年かけて導いています。本サイトにある様々な論文がそれらの集大成です。神経に直接針を刺すまでもなく、神経根の周囲に薬液を浸潤させるのみで十分な改善効果があることを実証してきました。

横突起を触診する技術

傍神経根ブロックは横突起を左手で触診さえできれば誰でも簡単に行うことができる手技です。よって、以下、横突起の触診方法(腰椎)を記載します。 傍RB01 右示指はL4の棘突起です。この側方にL4の横突起が位置します。それを左の示指で探索している図です。 傍RB02 探索は傍脊柱筋の上から押したのでは触れませんが、わき腹から水平方向位に押すことで触れることが出来るようになります。指は横突起の1横指尾側に突っ込むようなイメージです。 傍RB03 筋肉が硬く触れにくい場合は両手を使って押します。想像以上に指が入り込むものです。神経根炎が存在する場合、このような触り方をすると疼痛の再現が起こり、原因箇所を指圧で特定することが出来ます。この診断法は非常に優秀で、DRG Tinel法と名付けています(本サイト内に詳細を別記)。 傍RB04 左示指で指圧した箇所に針を侵入させます。こうすることで横突起と表皮の距離をかなり短縮させることができるので、ブラインドでありながら、正確さとリスク軽減と、注射時の痛み軽減という三拍子そろった長所を獲得できます。たいてい40mmで横突起を越えた神経根部に到達します。
この方法でL2~L4の傍神経根ブロックが可能です。L5は腸骨が邪魔しているためこの手技では無理です。L1は肋骨が邪魔しています。胸椎は肋骨を指標にします。C8も第1肋骨が邪魔しています。S1は仙骨が邪魔しています。というような理由から傍神経根ブロックは場所によってブラインド技術に工夫が必要になります。
とりあえず、全ての神経根にブラインドでブロックができるまでには、覚えなければならない技術がまだありますが、それらは追って記載していきます。
また、私は上頚神経節ブロックも開発しましたが、これはC2の傍神経根ブロックの応用なのです。同様にC7の傍神経根ブロックの応用が星状神経節ブロックになることも、その解剖学的位置をご存じであれば理解できるでしょう。すなわち、ブラインドでブロックできる技術は交感神経節ブロックへと応用が効く技術でもあるわけです。

神経の完全ブロックは不要

これからブロックを学びたい先生方へ

安心してください。ブロックとは麻酔のように痛覚をゼロにする必要がないということを認識ください。不完全なブロックでも血流量は十分に増えます。何を根拠に十分とするのか?は治療効果を持ってです。私はすでに傍神経根ブロックで多くの難治性の病を軽快・改善させています。傍神経根ブロックの精度が上がれば、意図せずして神経根内に刺さる場合もありますが、刺さったか刺さってないかは患者の反応からわかります。その結果、刺さってなくとも多くの症状は軽快することが判明しています。
よって、狙った神経に完全に針先がヒットしている必要はありません。逆に、ヒットしないほうが、患者の苦痛がなく、その結果患者が長期間継続して治療を受けることが出来、最終的に傍神経根ブロックの方が治療成績が優秀になります。

新手技「傍神経根ブロック」の威力」への8件のフィードバック

  1. 男性67歳、脊柱管狭窄の症状が出て7年あまり、整体、鍼灸、硬膜外ブロックなどを試みてきましたが改善がありませんでした。そこで手術しかないかと考え、昨年3月に横浜市内大病院の整形外科に検査入院しましたが、そこで受けた神経根ブロック造影、脊柱造影検査の激痛に遭遇、このような人格が崩壊するような検査の続行は無理と予定を切り上げ、自主退院しました。しかし、腰痛症状は変わらず身体機能の低下も自覚するようになっており、あらためて低侵襲の検査・手術法を探しているところに、本サイトに出会いました。傍神経根ブロックを受診したく、ご連絡先をお教え願います。

    • 検査で激痛、お気の毒です。たいてい、大学病院では新米の医師が検査を行いますので手技的に未熟であることが多いのでこういう事件が起こります。さて、私は全てのブロック手技で患者様にほとんど苦痛を与えないように行っていますのでご安心ください。どの神経ブロックをすればベストなのかは、こちらでレントゲン撮影をして考えてます。横浜からなら通院が可能だと思いますのでメール差し上げます。

  2. 前略、御免下さい 男性78才 頚髄腫瘍摘出後の後遺症等で困っております.
    ・平23,11月初め、パソコンをしている時、突然、超常現象のような感じで発作が起き、首から下の全身に麻痺が広がりました。MRIの結果、頚椎内(1,2番の間)の腫瘍が見つかりました。まるでラムネのビンの玉のようでした。
    ・手術(平24,2,23)は、大成功と聞いており、その後の検査でも異常がありません。
    しかし、麻痺が起きてからの手術でしたので、後遺症が残りました。
    ・幼児期からあった腫瘍だそうで、右肩に向かう一本の神経に腫瘍が付着しており、そこのみ切断されたとのことでした。小さい時から右肩、腕は、痺れ麻痺等がありました。 
    幼児期から座ると直に足が痺れ、疲労回復が遅く、体の冷え、胃の冷えが著しいです。
    ・神経、筋肉の麻痺、硬直、痛みがあり、体が異常に重苦しく、重力に負けそうです。
    特に右首、肩、腕、左足腰の具合が悪く、二足歩行が不自由で困ってます。
    手術後、左側の坐骨神経痛も発生し、椅子に掛けることも困難です。足が短く小さい頃から、高い椅子、腿の裏側を圧迫する椅子がとても苦手でしだ。
    左足の甲、親指、前脛骨筋、臀部の中央ライン等は数十年前から具合が悪いのです。
    ・「頚、胸、腰の傍神経根ブロック」何れにも、とても関心があります。
     御連絡先をお教え下さい.      宜しくお願致します。ST

    • 上記の文章ではつじつまがあわないことが多すぎて診療する以前に確認しておきたいことがあります。まず、治療にあたっては、手術前と手術後のMRI、および紹介状を必ずご用意ください。私はあなたが考えているほどお人よしの赤ひげ先生ではありません。世の中に貢献する意味で医学を追究しており、「なんだかわからないけれど治りました。よかったですね。」というようなあいまいな治療をするつもりはありません。どこが悪いから、何を改善させて、どんな手を打って、改善に向かわせたか?をしっかり研究できる材料を提供していただかない方には私は手を出しません。

      何度も言うように、すでに西洋医学が不可能とギブアップした病気を治療するわけで、そこは前人未到の極めて困難な道です。その困難な治療を、保険を使って通常の料金で診療するわけですから、私には何のメリットもないどころか、命の危険と責任を負いながら、きわどいことを破格値でするわけですから、ボランティア活動をしています。それは人類を助けるという目的があるからであり、あなた個人を助ける目的ではありません。

      医師として当然のことをするのではなく、どちらかと言えば、医師として手を出してはいけない患者に手を出すわけで、一つ間違えば犯罪になるようなきわどいことをやっています。患者は自分のことばかり考えていますが、犯罪に近いことを行わなければならない医師の立場も少しは考えてください。ブロック注射は、指圧や腱引き、整体とはことなり、一つ間違えれば命を失うこともある危険なものです。それを、リスクが極めて高い人のみを選んで治療するわけですから、私がどれくらい自分の命を削りながら診療をしているか少しは考えなければなりませんよ。私がそうした奉仕活動をする理由は、「人類に貢献するための医学を築くため」であり、個人を救うためではありません。よって、私の診療を受けたいのなら、あなたも命がけで私に協力しなければなりません。最低限のルールです。

       さて、はっきり教えていただきたいことは、「手術前からあった症状」「手術後に変化した症状」をきっちり分けることです。改善した症状、悪化した症状、変わらなかった症状をそれぞれ教えてください。その上でMRIや行った手術の方法(できれば手術記録)を担当医に命がけでたのみこんで入手してください。

       いろんなブロックをすれば治るかもしれないというほど甘いものではありません。あなたの症状を簡単に治せるのなら、とっくに他のペインの医師が治しています。私が「他の医師が治せないものを治せる理由」は、探求心が極めて強いだけのことです。患者には当然ながら命がけで協力していただきます。もう一度ここに詳細を書き込んでください。その際に個人情報は書かないでください。

  3. 腰痛で数か月経ちます。8月は近所の整形外科医から運動と76キロ(165センチ)から10キロの体重減を勧められロキソニンを飲みながら毎日運動をしていました。体重を落とさないと寝たきりになるといわれていました。この医者が夏休み中、中腰でのつつじ刈込中に激痛発作が起こり、救急受付の病院へ駆けつけたところリハビリのある病院を勧められました。この病院では1か月後にリハビリは中止し運動や外出は禁止、絶対安静を命じられ、毎日トラムセット5錠と2錠のリリカを飲み通院以外は外出もせず、2か月経過しますが痛みは改善しません。特に起床後がひどく、寝室からトイレまでの7メートルを数分かかって辿り着く有様です。MRIを見てそろそろ手術かなと言われています。
    私は、横浜市在住の79歳男性ですが、今回先生の記述を拝見し、ぜひ診察をお願いいたしたくよろしくお願い申し上げます。

    • まず、基本的にはしびれや麻痺よりも痛みのほうがはるかに治りやすいものであるということを覚えておいてください。一般に脳の誤作動とよばれる中枢感作による痛みは治り難いのですが、あなたの場合はそれではないと思いますので手術せずとも、根性を入れた治療をすれば治る可能性があります。ただし、根性を入れた治療とは「連日の治療」を意味しますのでお金がかかります。日本の医療はお金をかけさせない医療であり、かつ自費治療を否定していますので、結局連日治療が許されていません。お金持ちでさえもお金をかけて治療することを許されないのです。よって、手術を推進するという状況になっています。また、高齢者の脊椎にブロックをすることは極めて難しく、かなりの技術を持つ医師にしかできないという現状もあり、ブロックができる医師が極めて少ないというのも理由になっています。

      しかし、実際は、連日ブロックを行い、徹底的に治療すれば手術を回避できることは私がこれまで20年以上かけて証明してきました。ブロック治療をすることなしで手術を勧めるということをしてはいけないと、口が酸っぱくなるほど述べてきました。ですから、まずは連日治療を受けるべきだと思います。現実的な治療計画を考えると、まずは私の診療所近くのビジネスホテルに1週間~2週間滞在し、連日治療を受けることがよいかもしれません。連日治療は自費になります。週に1回の治療なら全て保険でまかなえます。
       ちなみに、トラムセットとリリカ・・・服用は避けた方が賢明と思います。飲み続けると禁断症状がでるようになる可能性が高いです。

       まあ、ほとんどの患者は私の医療技術を信じていませんので、最初は様子見のために1回だけ通院し、効果があるのなら通院を考えるというスタンスだと思います。しかし、痛みが強い場合、通院で症状が悪化します。よって最初から宿泊を計画されたほうが賢明です。まあ、どちらでもよいのですが、覚悟、決意がなければ、治るものも治らないということをいいたいだけです。

    • 「神経に直接針を刺す必要はない」方法というのは、名前が格好悪いので「抵抗圧減少法」などと名前を付けている医師もいます。直接刺さなくても効果があるというのは、真実を求めた医師であれば誰でも気づくことです。しかしながら、厚生労働省の規定で「直接針を刺して造影剤で確認しなければ、お金を支払いませんよ」というものがあるのです。直接刺さなければ金は払わないという国の圧力は、「簡単に高価な医療技術をやってもらっては国が破産するから困る」というのりです。治療にはそういう政治がからんでいることを知っておいてください。

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