第四十話 波動測定器

 これまで私たちは現代の科学では測定できない波動が存在し、波動により原因不明の病気になることがあることを臨床的にも、奥様に具現化された形でも見届けてきました。まさに、「西洋医学で原因が不明」とされているものの多くに今の科学では解明できていない波動が関わっている可能性を考えざるを得なくなってきました。といっても、科学がこの分野に全くおいついていないわけではなく、量子力学という物理学がこの3次元世界では確認できない高次元世界が存在することを想定するようになってきています。科学が少しずつ超常現象を解明する方向に動いています。しかし、それを学校では教えませんし、マスコミも取り上げないので一般の方が知らないだけのようです。私も知りませんでした。

 私はネット検索で「波動医学」と検索をします。すると「メタトロン」という波動測定器が真っ先にヒットしました。

 波動とは電子の波から発せられるエネルギーであり、量子力学の世界で語られているものです。波動は全ての物質が持っているものであり、互いに常に共鳴し合っています。細菌・ウイルス・単細胞さえも波動で会話をしていると言われ、波動の乱れが病気を作る可能性があります。私は超能力や霊力も波動を介したものであると確信すると当時に、意識そのものも波動であると考えます。

おもしろいことにドイツやロシアではこれまでオカルトだった波動をさかんに研究し、そして臨床応用していました。波動を測定することで細胞が壊死・健全・再生中などのどの状態になっているかを見分けることができ、その場所を特定できるという信じがたいマシーンが販売されています。

ドイツ製の波動測定器 

 奥様は波動を発することができる能力がありますが、波動を測定するだけなら器械でもできるという時代になってきているのです。嘘のような本当の話です。霊や超能力といったオカルトだけの世界の波動が、いまや科学として臨床応用が始まっていたわけです。

 私も詳細は知り得ません。未知なる波動ならば測定などできないはずですが、未知ではない波動を用いて共鳴させ、その共鳴波を測定するらしいです。

もちろん、波動測定器は社会的なステータスはまだまだ得られていません。一般の方々が理解するようになるまでは、あと100年はかかるのではないでしょうか。

 私は奥様から発せられる波動エネルギーを臨床応用しようと考えていますので「メタトロン」の導入に非常に興味を持ちました。

 私はメタトロン「SAKURA」の代理店の方にさっそく電話し診療所でデモをしてもらうことにしました。

ロシア製波動測定器

 代理店の社長の方が診療所に入ってくるなり奥様はその方から波動を感じます。後でその理由を調べると、腕に石のブレスレッドをじゃやじゃら巻き付けていたせいだとわかります。奥様は石に反応していたようで、少し敬遠します。

 PCとUSB接続器、ヘッドホーンのような測定器で構成された機器ですが、まずは奥様で試していただくことにします。奥様は波動に極めて敏感、かつ波動を出せるので、「どのように結果が出るか?」でこのマシーンの信憑性がわかるからです。普通一般の方と同じような結果なら信用に値しません。

 まずは奥様はこめかみのところにヘッドホーンのようなものをつけます。そういえばオーム真理教の信者は皆ヘッドギアをつけていたっけ・・・と思い出します。おそらくオーム真理教は波動を利用して能力開発をしていたのだとはじめてわかります。テロを起こした狂信集団でしたが、集団内ではすでに波動医学を研究していたとは驚きです。だからこそ多くの信者を集めることができたのだと感心しました。

写真はイメージです

 さっそく奥様のこめかみにヘッドホーンをつけますが、すると奥様の上半身が回旋しはじめます。ビックリしました。おそらく奥様は流入する波動を感知するとチャクラが共鳴を起こし上半身が回旋したのでしょう。ヘッドホーンから波動が発信されていることが嘘ではないことがわかります。科学の力はここまで来ているのか・・・。

 メタトロンは頭のてっぺんから足の先まですべての臓器の共鳴信号を頭に付けたヘッドホーンのみで計測します。そして10分ほどで全身の計測が終わります。

結果、奥様は腰と子宮のあたりに波動の停滞がありました。当たっています。奥様は子宮筋腫があり動脈塞栓術を用いてそれを縮小させたという既往があります。腰は多少悪いです。それに加えて奥様の持病と言えば頸椎の異常がありますが、それは検出できませんでした。

最後に仰天の結果が・・・。上下肢のリンパ系の細胞の活性が極めて活発であり、大人では絶対にありえない(子供でしか起こらない)パターンを示しました。

 「あり得ないパターン」が起こるのが奥様ですから、この計測器は「そこそこ信じてよい」と私は理解しました(笑)。

 波動研究にぜひ使いたいので「買います。見積もってください。だいたいいくらくらいするんですか?」と尋ねると・・・「七百万円、税込みです。」と返ってきました。

七百万円って、中堅クラスの新車のベンツが買えるレベルです。

 まあ、それでも波動研究には必要だと思い購入を決心します。ただ、来週はSakuraと同様な計測器を用いて実際に癌治療をしている高松のF先生のところに研修に行くので、そこで話を伺ってから考えますという返事をしました。実際に波動計測器を用いて臨床治療されている現場を見てから考えることにしました。