アロディニア考学

はじめに

通常では痛みをもたらさない程度の微小刺激を強い疼痛として認識される感覚異常を異痛症(アロディニア)と言います。しかし、アロディニアの定義は非常にあいまいなもので、微小刺激にどういったものがあるのかの徹底的な議論がなされないまま痛みを研究している臨床家たちに使用されるに至っており、たいへん誤解されている言葉でもあります。例えば、気圧、気温、湿度、引力の変化は微小刺激ですが、通常、これらの変化による痛みをアロディニアとは呼んでいないようです。一般的(狭義)には触覚を痛覚と感じることをアロディニアとする傾向がありますが、実際は人間が意識して感じ取れない微小刺激(上記のような気圧や湿度、低周波、超音波、電磁波、重力、化学物質など)による痛みもアロディニアの定義にあてはまるものであり、それらをアロディニアとして考察できていない現医学の体勢は“混迷している”と表現してよいでしょう。
さらに触覚には粗大な触覚と精細な触覚があり(各々神経伝達の経路が違う)、それぞれの分別もされずにアロディニアという単語が使用されています。本当のところ、アロディニアを真に分別しながら理解して語っている学者はほとんどいないというのが現状です。現実には、人間に起こるあらゆる電気信号がアロディニアの根源に成り得ますから、関節を動かした時の筋肉の収縮情報、張力情報、位置情報などが痛覚に変換されるアロディニアもあるはずです。しかし、位置情報が痛覚に変換されるというような幅広い考え方がなされていない現在、アロディニアという単語は限定的に使用され、そのために誤解を多く生んでいます。例えば関節を動かしたときに、その位置情報を痛みとして感じるようであれば、そのアロディニアは関節痛であると誤診されてしまいます。
このように私たちの肉体には知覚として普段意識していない知覚情報が存在します。これらの電気信号が痛覚に変換された場合、人は「何もしていないのに痛い」と認識するのみで、「触られたから痛い」というような因果関係を把握することができません。よって、実際のところアロディニアを「不可解かつあり得ない痛み」として「精神異常による幻痛」と診断してしまう医師が多く、疼痛をまじめに治療しようとしている臨床医は根拠のない「精神的ストレスによる痛み」という診断に大変迷惑しています(患者はもっと迷惑でしょう)。ここではシステマチックにアロディニアにどういうものがあるのかを考えることにします。
 
  1. 静的アロディニア Aδ、c線維の閾値が下がることによる痛覚上昇(ここではこのアロディニアについては触れません)
  2. 動的アロディニア 伝導路の変異による異痛(ここではこの動的アロディニアについて考察します)。
 

近年考察されている動的アロディニア

A、エファプス、スプラウティング

脱髄並びにそれに伴う有髄A線維の電気的混線(エファプス)及び神経発芽(スプラウティング)を形成させる。このような線維間における混線の結果、正常時に見られる各種線維応答の選択性が消失し、Aβ線維を介する触覚情報がC線維およびAδ線維を介する侵害情報に変換する。このことが触覚刺激を灼熱痛として感じるアロディニアの原因とする説。

B、GABAの疼痛抑制→疼痛刺激性への変換

末梢神経損傷後に脊髄で活性化したミクログリア 細胞にイオンチャネル型P2プリン受容体サブタイプP2X4受容体が過剰発現しその受容体刺激が脳由来神経栄養因子(BDNF)を放出させ、それが触刺激(Aβ線維の刺激)により放出されたGABAの二次ニューロンに対する作用を抑制性から興奮性へと変化させる説(井上ら、臨床神経学2009.11)。

これらの説の矛盾点

A:エファプス、スプラウティングの矛盾点

ラットの実験で坐骨神経を切断するなどの障害を起こし、脊髄後角で脂質メディエーターが産生され、これが神経を脱髄させ、それが再生される際に神経発芽や短絡が起こることを示した説ですが、「坐骨神経を切断する」というようなことは臨床的には人間では起こり得ませんし、坐骨神経が脱髄を起こすまでの状態が人間でどうやれば生じるか?再現ができないという矛盾点がります。よってこうした動物実験での結果を人間に当てはめて考えるには無理があることを前提に理論を進めましょう。

B、GABAの作用逆転の矛盾点

通常は痛みを抑制するように働くAβ線維由来のGABAが痛みを増強させるように作用が逆転するという理論。これもラットの脊髄に薬剤を注入し、脊髄後角に炎症を起こさせ、P2X4受容体を過剰発現させて実験しています。このような「P2X4受容体が過剰発現」が人間ではどのような時に起こるのか?が重要です。何をすれば「ラットに薬剤を注入したような状態と同様な状態に(人間で)なるのか?」の議論がなされて初めてこの理論が臨床応用されます。そういった議論がなされていない現時点でこの仮説を人間にあてはめて語ることができないという矛盾点があります。脊髄後角にP2X4受容体が過剰発現する状態が人間ではどういう病態で起こるのかを研究しない限り、この理論に命が吹き込まれません。

AB共通の矛盾点

AB両者共に脊髄後角で起こる現象について述べられています(人間ではなくラットです)。触圧覚が痛覚に変異することを述べた理論ですが、触圧覚は現在知られている限りでは2種類あります。精細な触圧覚と粗大な触圧覚の2種類です。一般に言うアロディニアは精細な触圧覚で痛みが生じるものです。しかしながら精細な触圧覚は脊髄の後角でシナプスを形成せず、脊髄後角を素通りし、延髄でシナプスを形成します。上記の神経発芽や伝導変異の説は脊髄後角で生じるシステムを述べたものであり、一般に言うアロディニアの説明としては矛盾しています。ただし、神経根レベル(後根神経節)で電気的混線・神経発芽が起こるというのなら、精細な触圧覚が痛みを引き起こす原理のつじつまが合います。しかし、神経根レベル(後根神経節)での電気的混線・神経発芽はまだまだ解明されていません。疼痛を治療しようとする臨床家は「まだまだ疼痛の原理が未解明である」ことを念頭に入れ、上記の理論を過信し、軽はずみに引用しないようにしなければなりません。臨床は基礎よりもはるかに複雑で奇怪です。そのつもりで疼痛研究しなければ真実には突き当たらないでしょう。

臨床の実際とアロディニア

アロディニアの患者は、どんな経口薬を用いても、神経ブロックを用いても、ほとんど無効です。現医学で痛みを制御できません。上記のような理論が先行していますが、これらはラットでの実験であり人間で再現されていません。当然ながら人間に起こるアロディニアを治せる医師は皆無に等しい状態です。辛辣な言い方をしますが、治すことができない=アロディニア理論が的を射ていない、とも言えます。動物実験から導いた机上の理論は人間には実際に当てはまらないこともあります(動物の神経を損傷するモデルを人間では再現できない)。そういった現状の中、アロディニアに苦しむ患者たちは例外なく「精神異常者」と診断され、抗うつ剤などの精神薬で治療されているという誤診、不適切治療の中に存在します。基礎医学者がこうした秀逸な実験をし、アロディニアについて仮説を立てていても、結局はアロディニアの患者は「精神異常」とされて治せない状況にある現実を知りましょう。

粗大な触圧覚と精細な触圧覚の違い

触っていることを触っている物質の形態などを理解できる感覚が精細。「押されている」などのあいまいな感覚が粗大。と言われていますが、臨床的に明瞭に区別できていないことに困惑しています。 例えば、アロディニアの患者に問診すると「衣類の継ぎ目の突部分が肌に当たって痛い!」「風が当たると痛い」と言います。これが精細な触圧覚由来なのか粗大由来なのか私には理解しかねます。少なくとも風が当たる、継ぎ目が当たる、筆の毛先で触られる…というのは、「当たる物質を認識できている」ので精細な触圧ではないのか?と思います。しかし、精細な触圧覚の信号は脊髄の後索をそのまま上向し、延髄の高さでニューロンを切り替えます。よって延髄レベルで疼痛錯誤システムが作動することではじめて、精細な触刺激を痛みとして感じるということが起こり得ます。延髄に痛覚の神経節は存在しない(三叉神経の痛覚二次ニューロンは存在する)ので二次ニューロンに影響を与えようとしても、与えられません。痛覚の伝導路(外側脊髄視床路)とコネクションを持つためには、視床レベル(視床後外側腹側核)でやっと触覚と痛覚が合流でき、この場所でなら伝導路の変異が起こりえます。ですが、上記のABの理論は、共に脊髄後角での話であり、延髄よりも下位のレベルの話しです。つまり脊髄後角でシナプスを形成する粗大な触圧覚由来のアロディニアの話しです。このように精細・粗大が区別されないまま、基礎医学、臨床医学がそれぞれ勝手な理論を打ち立てあっているのが医学の現状です。早い話が「分かっていない」「基礎と臨床が結びついていない」のです。

多種多様なアロディニア

気圧や湿度の変化を痛みと感じ、まるで天気予報のように痛みで天気を予想できる人が存在します。これは気圧や湿度の変化を感じ取るという知覚が痛覚に変換される(または痛覚を刺激する)わけで、立派な異痛症、アロディニアと私は考えています。が、これをアロディニアであると考える学者はわずかのように思えます。その背景にアロディニアの定義自体をほとんど誰も正しく理解していない(考えていないと言った方がよい?)という現状があります。
例えば私は“関節アロディニア”の存在を推測しています。これは位置覚や深部知覚が痛覚に変異するものです。つまりある一定の動きで筋肉の緊張が高まると、その緊張情報が痛覚に変異し激痛が走るというものです。関節は痛みを感じていないのに、関節を動かした時に痛みを感じてしまうため、本人も医師も関節痛であると誤解してしまいます。私の場合、関節内注射を行っても関節痛が改善しない患者の場合、関節アロディニアと診断し、神経根ブロックを行っています。関節痛を神経ブロックで完治させることで関節アロディニアの存在が示唆されます。おそらく神経根炎などが原因で中枢性疼痛過敏が存在すると、筋肉や靭帯の緊張情報が痛覚に変異させられることが原因であると推測しています。この場合のアロディニアは恐らく神経根レベルでそのシステムが構築されていると推測します。神経根で伝導変異が生じる仕組みは、現医学では解明されていませんので、私の説はあくまで仮説ですが、100年以内には神経根での伝導変異が証明されるのではないかと思っています。
関節アロディニアは神経の錯誤由来の関節痛なのに、関節炎による痛みであると誤解されてしまうところが難点です。誤解していることを知らないまま、関節置換術の手術を行う医師も存在し、その場合、当然ながら患者の関節痛は全く治りません。臨床的にはこのような錯誤的な関節アロディニア患者が多数存在することを、私はその痛みを神経ブロックで完治させることで証明できていると考えています。が、一般的な教育しか受けていない医師は、そうした痛みがあることを知らないと思います。
生理痛が何倍もの痛みに増幅されるのもアロディニアですし、内臓由来の痛みを強く感じてしまうのもアロディニアです。針を皮膚から5mm程度しか刺していないのに、下肢全体に響くような痛みを訴える「異常な関連痛」もアロディニアです。騒音で頭痛がするのも、まぶしい光で頭痛がするのも、アロディニアの定義にあてはまります。しかし、これらをアロディニアであると広く認識するに至っていない現医学を非常に残念に思います。
  • 児童の誇張された打撲痛・捻挫痛:腫れや熱感を局所に伴わないにもかかわらず痛み方は非常に強く、歩行困難に陥る。しかし1週間程度でカラッと治る、または数か月間痛みを訴え続ける。
  • 難治性肩関節周囲炎:挙上ができないという五十肩特有の症状にもかかわらず、SAB注射が無効でC6、C7の神経根ブロックで完治してしまうタイプの痛み。関節アロディニアの一種と思われます。
  • TFCC、ドゥケルバン、テニス肘で難治性のもの:痛みが強いのですが局所への注射などが全く無効で、頸部の神経根ブロックで完治してしまうタイプ。原疾患+神経根症で原疾患の痛みが神経根部で大幅に誇張されています。これも広義でアロディニアです。
  • 音や光で生じる三叉神経痛:音や光の電気信号が痛覚の伝導路へと流れてしまうアロディニアと考えます。
  • 治らないモートン病:腰部へのあらゆる神経ブロックが無効の足底の痛みを訴える患者がいます。試しに胸部硬膜外ブロックを行うと改善したという経験が2例あります。脊髄後角細胞が原因の異痛症と推定しました。
  • 難治性腰痛:腰痛にも神経根や脊髄後角で大幅に増幅され誇張されている腰痛があるのですが、腰痛こそ誰もが患う疾患なのでアロディニアで生じている腰痛があることが認識されません。誇張されたブロック無効の腰痛は「、おそらく、関節や靭帯、椎間板由来の小さな痛み信号を、アロディニアシステムが何倍にも増幅させたためであると考えています。この場合、見事な圧痛も存在しますから、“神経因性の疼痛”と医師に認識されることがなく、誤診を生みます。
  • むち打ち後のバレーリー症候群:むちうちは脊髄が強制的に引き伸ばされ、損傷した神経細胞にアロディニアのシステムが発生しても不思議はありません。が、バレーリー症候群がアロディニアであると認識されるのは臨床現場では難しいようです。
  • 月経困難症:子宮内膜症による炎症が、社会生活をあきらめさせるほどの強烈な痛みを発生うるのかという疑問を持つことから真の治療が始まります。ここに胸髄・腰髄由来のアロディニアが存在しているかもしれないとなぜ考えないのでしょう? 真の治療は月経を止めることではなく、アロディニアを加療することにあるかもしれないのですから。
  • 三叉神経痛:三叉神経痛は神経の経路を血管などが物理的に圧迫していることが原因と思われていますが、圧迫の除去術を行っても治らないものが依然あります。延髄レベルの障害による三叉神経脊髄路核レベルで形成されたアロディニアシステムが原因である可能性を研究しなければなりません。
  • 異常な関連痛:神経根を針で刺し、薬液を流すと、その神経根支配領域の手足全体に引きちぎられるような鈍痛が現れます。しかし、興味深いことに痛覚過敏のある患者では針を5mm程度しか刺していないのに、まるで神経根に針を刺した時のような手足全体の痛みを訴える者がいます。こうした異常な知覚はアロディニアと呼ぶことができます。針を刺すことは微小刺激ではないのでこれをアロディニアと考えないと意見する学者がいれば、アロディニアの定義自体を変えなければなりません。
  • 異常な腹痛:健常者でも便秘で結腸が張っている時は軽度の腹痛を感じますが、中枢性疼痛過敏が存在していると、腸の動きを腰痛であると感じ、わずかな腹痛を吐き気がするほどの腹痛に感じるでしょう。
  • 不整脈を左肩の痛みと感じる:動悸が起こると同時に左肩痛が起こる症例があります。動悸という「痛みを伴うことない違和感」が痛覚に変換されており、これもアロディニアの範疇に入ります(動悸には痛みを伴わないのでこれは関連痛ではない)。心筋梗塞と誤診される危険性の高いアロディニアです。
  これらの症状は全てアロディニアの概念にあてはまりますが、現医学レベルでは医師がこれらをアロディニアであると認識することは不可能に近いでしょう。また、実際にアロディニアにこれほど様々なものがあると認識されるようになれば、アロディニアの定義自体を変えようとする動きとなるでしょう。ですが、言葉の定義など痛みに苦しむ患者にとっては関係のないことです。これらの不可解な痛みを「精神疾患・心因性(ヒステリー)」とは考えずに、真摯に疼痛治療を研究すべきであると思います。

アロディニアを真に理解できる医師はいない

アロディニアは「通常では痛みをもたらさない程度の微小刺激を強い疼痛として認識される感覚異常」と定義されていますが、この定義は定義になっていないことは上記のように様々なアロディニアがあることから理解できるでしょう。例えば、足の裏が痛い患者がいたとします。しかし痛みの原因が1、腱鞘炎のように実際に炎症が起こり痛みを発している場合、2、体重をかけるという粗大な圧刺激を痛みであると錯誤的に感じ取っているアロディニアが発症している場合、のどちらであるか?を理解できる医師はいません。これらの二つを判別できる診断方法は現医学に存在しません。このようにアロディニアは実はそこらじゅうに存在しているにも関わらず、それを認識できていないというのが真実となります。
私は「ペイン科の医師さえ治療できない難治性の疼痛」を専門に治療してきたことにより、はじめて「アロディニアが一般的にごくありふれていることを世界で初めて認識できた医師」であると言えるでしょう。しかも認識できたのはごく最近の話です。なぜ認識できたかというと、ブロック注射では治らない疼痛を本格的に治そうと本腰を上げたからでした。
例えば、左の大腿四頭筋が痛いと訴える患者のブロック治療は、これまで左のL4の神経根ブロック、腰部硬膜外ブロックなどを行ってきたと思います。しかし、これらのブロックが全く無効である患者が存在することを私は最近になって初めて認識しました。これまでは、「ブロックの効きにくい人がいる」「痛がり方が大げさな患者がいる」「なんだかわけがわからないが治らない」と漠然に思っていただけでしたが、実際は違うのです。私はあることをきっかけに痛みの原因が神経根ではなく、脊髄に起因するアロディニアであるということに視点を移すことができたのです。
そのきっかけは、「ペイン科の権威」に見捨てられた患者たちを治療するようになってからなのです。私にかかる以前にあらゆるペインの権威たちから治療を受け、そしてどんなブロック治療を行っても全く治らず、国立大学病院の権威ある医師たちから「精神疾患(ヒステリー)」と最終的に診断された患者の治療に私が携わるようになってからの出来事です。
その患者へのブロック注射は、八方手を尽くしても全く効果なしだったのです。腰が痛いという症状のため、腰へ多重ブロックをしたのですが痛みが全く軽快しません。そこで初めて、この腰痛は「上位脊髄後角細胞の炎症によるアロディニア」ではなかろうか?と考え始めました。腰の痛みを起こす神経の神経節部は腰ではなく胸髄にあり、もしかすると胸髄に加療すれば治るかもしれないと考えたのがアロディニアを真摯に考察するきっかけとなったのです。
このきっかけ以来、私は今治療している患者で、ブロックしているにもかかわらず治りが悪い患者を全員見直す作業を始めました。すると、難治性疼痛患者の症状にはブロックで軽快する痛みと、ブロックでは全く消えない痛みの二種類があることを認識できるようになりました。一人の患者の中に二種類の異なった痛みがあることに気づいたのです。ブロックが有効である痛みとブロック無効の痛みです。滑稽な話しですが、現在進行形でブロック治療を行っている患者に「そうした二種類の痛みがある」ことを、今まで気づかなかったわけです。
上記の「両足の裏の痛み」を訴える患者が、現在2名、私の外来に通院しています(痛みが時々出現する例も含めれば3名)。2名はこれまであらゆるペイン科の医師にブロックを受けても一度も「足の裏の痛み」が軽快しなかったと訴えています。ただし、腰痛はブロックで軽快します。そして「足の裏の痛み」はモートン病であるという診断がつけられていました。
この診断を確かめるため、私は足趾間にブロックを行い、痛みが軽快するか(本当にモートン病なのか?)試してみました。結果は「数十分のみ痛みがとれる」だけでした。この結果を受けて私はこの痛みがモートン病ではないと断定。次に胸髄に硬膜外ブロック、そしてT12レベルの交感神経節ブロックを試してみました。すると信じられないことが起こりました。足の裏の痛みに劇的に効いたのです(右足は完全消失が5日継続、左には効かない)。足の裏の痛みがT12の交感神経節ブロックで治る理由は現医学で説明が難しいです。
同様に、腰痛がブロックで軽快しない72歳の男性患者に試しにT12交感神経節ブロックを行ったところ、初めて痛みが軽快したのです(痛みが3割消失が2週間継続)。こうした奇妙な治療実績がアロディニアを真剣に考えるきっかけとなったわけです。つまり、ブロック無効の痛みはブロックが無効なのではなく、ブロックを「どこに行うか」が不適切であるからこそ無効であったという結果でした。私がT12の交感神経節ブロックを闇雲に行っているわけではありません。脊髄後角炎により脊髄後角細胞が血行不良に陥り、そこにアロディニアのシステムが出来あがっているという仮説を元にT12にブロックを行っています。足の裏へ行く神経根が接続する後角細胞がT12付近にあるからです。よってT12近傍の脊髄の血行を改善する目的でブロックを行ったわけです。そして治療が成功して初めて、両足底の痛みは「足の裏の粗大な触圧覚を痛みと錯誤して感じてしまうアロディニアである」という結論が導き出されました。

アロディニアはコロンブスの卵である

ペイン科の医師は交感神経節ブロックで痛みを改善させることのできるプロであることは存じています。よって、ペイン科の医師が「理由がはっきりしない痛みを、交感神経節ブロックで治してしまえる」ことを存じています。ですが、なぜ治すことができるのかを彼らははっきりと認識していません。認識していればもっと莫大な数の疼痛難民を救えているでしょうし、ブロックで治らない患者を「精神異常(ヒステリー)」と診断することもないでしょう。
先ほど述べたように私は「アロディニアが一般的にごくありふれていることを世界で初めて認識できた医師」と表現しました。これはアロディニアを彼らが治せないと述べているのではなく、痛みを治せることもあるが、それがアロディニアのシステムから由来している痛みであると認識できていないという意味です。アロディニアのために発症していると思われる、線維筋痛症、リウマチ筋痛症、筋筋膜腰痛症、三叉神経痛、自律神経失調症などなど…、ブロックや整体、環境改善などで偶然に治せた医師がいるとしても、その原因箇所や病態を認識できている者はいまだにいないでしょう。いるとすれば、それはコロンブスの卵でと言えます。
私は「ブロック無効の痛みのほとんどはアロディニア由来」であると考えています。なぜブロックが無効となるのか?その理由はアロディニアの発生源をつきとめることができないからであると推定します。アロディニアによる疼痛は、その発生源が痛みを感じている場所から相当離れたところに存在します。よってその痛みがアロディニア由来であると想像することは極めて困難かつ根拠がなく、西洋医学を学んだ医師に、そういう発想をすること自体が無理だと思います。無理であったとしても、症状は現時点で存在し、そして未来には必ず解明されます。

アロディニアは末梢由来と中枢由来の二つがある

正確に言えば、アロディニアは末梢由来、中枢由来の二つがあり、この二つは明瞭に区別されなければなりません。病態が全く異なるからです。中枢由来にも二種類あり、視床から脊髄に原因があるものと、大脳皮質に原因があるものに大別しなければなりません。なぜなら、治療法、治療する科が全く異なるからです。現医学に無理矢理照らし合わせるなら、末梢由来アロディニアは整形外科またはペイン科、視床から脊髄由来は脳神経内科、そして大脳皮質由来は脳外科または精神科が担当することが望ましいでしょう。しかしながら、現医学レベルでは、アロディニアの原因がどこに存在するかを診断できる技術はなく、しかも、アロディニアは「得体の知れない痛み(幻痛)」とされることから、その全てを精神科が担当しているという悪しき現状があります。現医学水準できちんと診断治療が可能なのは末梢由来アロディニアのみであり、その他は全く治療も診断も不可能です。そして私は、その不可能の壁に挑戦している医師の一人です。

アロディニアの主な原因は脳・脊髄炎

原因不明、ブロック無効の疼痛患者に延髄・頸髄・胸髄の血行を促進する交感神経ブロックを行うようになってはじめて、治療効果が出ることを私は最近になってはじめて確認しました。この事実により、正体不明のブロック無効な痛みの原因は脊髄を含めた中枢にあると確信しています。つまり、脳や脊髄のどこかに必ず炎症箇所が存在し、炎症を起こした神経細胞が疼痛錯誤システムを構築することでアロディニアが発症すると確信しています。
これにより、ブロック無効のアロディニアは整形外科医やカイロプラクター、鍼灸師、ペイン科、精神科の医師たちには治せないことが確定し、その治療は脳神経内科にゆだねられることになります。しかしながら問題があります。 「痛み」という症状を主に治療し、利益を上げているのは前者であり、「痛み」を扱わないのが脳神経内科だからです。つまり、アロディニアの患者は前者たちにとっては「利益をもたらすお客様」であり、脳神経内科医にとっては厄介者であり、アロディニアの患者はどう転んでも現在の行政システムでは前者たちにゆだねられ、そして「治せない・研究が進まない」そして彼らの「懐を潤わす」存在になってしまうのです。
アロディニアの正体が、「脳・脊髄炎」であるとすると、その原因疾患名は難治性の「脳・脊髄病」であるわけですが、それを証明できる医師が、現医療システムの中には存在しません。例えば、多発性硬化症や筋委縮性側索硬化症などでは、病初期に「痛み・アロディニア」を主症状または併発することはしばしばあると思われますが、脳神経内科学会では、おそらくそれを認めないと思われます。「多発性硬化症に痛みはない」と断言する脳神経内科医もいます。彼らが脊髄炎の病気の一つ一つの診断基準を厳守したいという考え方は理解できますが、そういう頭の固い考え方では、「診断がつかない(診断基準を満たさない)疾患」があまりにも増えすぎて西洋医学自体が大衆に不信感を持たれてしまいます(実際に不信感をあらわにする書物や雑誌が増え続けています)。以下にアロディニアをもたらす可能性のある原因疾患を挙げていきます。

アロディニアの原因疾患

「アロディニアは中枢神経の神経細胞体の炎症(損傷)のために発生した慢性の疼痛錯誤システム(中枢感作)である」とまずは明言し、定義しておきます。なぜこう定義するかというと、「中枢感作は炎症ではない」と定義している頭の固い学者が大勢おられるからです。各学者が中枢感作をどう定義しようと個人の自由です。権威があれば個人の定義が世界の定義になってしまうシステムが世の中というものですから(特に未開拓分野ではそうなってしまう)。これは私の苦言です。さて、私は私の定義で話を進めます。私は権威はありませんが、「治せる可能性のある医師」として話を聞いてください(定義を強制しません)。
脊髄炎の原因は中枢神経の炎症にあるならば、その原因疾患は脳外科・脳神経内科の教科書に掲載されている全ての疾患があてはまることになることを理解しなければなりません。つまり原因疾患は以下のようなものがあります。
  • 1、先天性疾患 2、血管疾患 3、外傷性疾患 4、感染性疾患 5、自己免疫性疾患 6、代謝性疾患 7、変性疾患 8、腫瘍性疾患 9、構造性疾患 10、生活習慣性疾患
これらの疾患は明確に区別されるわけではなく、一つのアロディニアに二つも三つも疾患が重複します。9や10は現医学にはない概念です。例えば、糖尿病では血栓が起こりやすく、脊髄内の微小な動脈が塞栓することがあるでしょう。微小な動脈塞栓では側副血行路により症状の進行が緩慢かつ慢性で、脱髄範囲も狭くMRIで描出できません。よって、脊髄の細胞が虚血状態になり、そこに中枢感作(中枢性疼痛)システムが出来あがっても現医学水準では診断のしようがありません。
私の患者の中には左肩が痛くて動かないという症状で、他の医師にあらゆる鎮痛薬を処方しても治らず、私のところに来院した患者がいましたが、その患者は精神異常と判断されていました。私は週に2回の神経根ブロックで痛みを治療していたところ、徐々に上腕三頭筋が萎縮し、異常反射が出現、そして3か月後のMRIで脊髄に脱髄を思わせる線状のT2増強像が現れました。脱髄は後索であり、錐体路ではありません。ですが痛みが強く、そして筋委縮があり、MRI画像は症状と一致しているとは言えませんが、この患者の症状の主体は脊髄にあることは明白でした。この患者は視野狭窄もあり視神経脊髄炎が診断名として妥当かもしれませんが、診断基準は満たしません。よって疾患名をつけられない状態です。
基本的に脳に発症する病態は脊髄にも同様な病態が起こり得るでしょう。神経細胞の疾患だからです。つまり、アロディニアを呈する患者では「脊髄に脳疾患と同様な病態が起こっている可能性」を考慮した治療が必要でしょう。ただし、そうであっても、脳疾患ではまだまだ原因不明のものが多く、脊髄疾患も同様に原因がわかりにくいでしょう。さらに、脳疾患ではMRIで描出できることが多いですが、脊髄は小さく、しかも呼吸と共に動くため、精細なミクロレベルの画像を撮ることは不可能に近く、脳よりも異常を描出できません。実際にMRI拡散画像などは脊髄で撮影することが無理です。これらがアロディニアの診断が進まない理由になっています。

アロディニアは治して診断する

「わけのわからない誇張された痛み」をアロディニアと言ってはいけません。アロディニアにはたいてい中枢感作がどこかに発生しており、その場所をつきとめて治療できさえすれば完治させることが可能です。完治させることができてはじめて中枢感作が存在していたことを証明できます。私はここに挙げた種々のアロディニアを日進月歩で改善させてきました。だからこそアロディニアの存在を認識できています。しかし、こうした奇妙な痛みを「精神疾患(ヒステリー)」と診断し、治療をしてこなかった医師にとって、これらの治療話は作り話にしか聞こえないでしょう。
  実際はアロディニアの治療は想像以上に困難がつきまといます。その理由は痛みを訴える場所と治療箇所が全く異なるからです。足の裏が痛いと訴える人の背中にブロックし、母指の腱鞘部が痛いと言っている人の首にブロックします。万一効果がなく、合併症でも作ってしまうと患者から不信に思われるでしょう。患者が痛みを訴える場所と全く異なる場所にブロックするには、医師はそれなりの覚悟と信念が必要です。信念は実績から生まれますので、治療実績のない医師にはこうした錯誤的痛みを治療することはできません。治療できないのでアロディニアの存在を理解できません。それが現実です。
 

アロディニアをシステマチックに考える

アロディニアを考察する上で、まず以下のことを頭に入れておきます。
  1. 必ずニューロンが脊髄のどこかで損傷(炎症)している。損傷は物理的なものからウイルス、バクテリア、自己抗体によるもの、血行不良によるもの、先天性、代謝性など様々である。
  2. 損傷個所ではP2X4受容体の過剰発現などが起こり、炎症メディエーターの動きが活発化している
  3. 触覚→痛覚興奮などの伝導路変異は主に神経節部で起こる。神経節は神経根、脊髄、延髄、橋、中脳、視床などに存在し、これらのどこかに伝導路変異の原因箇所がある。逆に言えば、これらのどこに微小な損傷があってもアロディニアは起こり得る。
  4. ニューロンは長く、ニューロンが損傷すると軸索輸送によりその両端に炎症を発生させることができる。例えば脊髄後角細胞が損傷すれば脊髄後角と視床の2か所に炎症を起こすことができる。例えば精細な触圧覚神経の全長は極めて長く、その両端は末梢と延髄にあり、神経根の損傷で延髄に炎症が起こり得る。よって、腰部神経根炎で三叉神経痛が起こり得る(この考え方を理解できる医師は今のところいない)。
  ※これらの現症をまとめて「中枢感作」と呼ぶ言い方もありますが、「中枢感作は炎症ではない」と提言する学者がいて困惑しています。よってできるだけ中枢感作という言葉は使用したくないという心情が私にはあります。

アロディニアの原因は神経細胞体にある?

アロディニアの原因はニューロンの損傷(炎症)と考えています。しかし、軸索の損傷ではなく、神経細胞体の損傷でしかアロディニアは起こらないのではないかと考えています。その理由は、もしも、軸索の損傷でアロディニアが発症するのであれば、下肢切断などをした患者では脊髄後角や延髄レベルにまで痛みシステムが構築されることになってしまい、とても生きていけないからです。そこまで神経が脳に懲罰的に働くと、痛みが足かせとなり、生命体は生存競争で不利となり存命できないでしょう。これが軸索損傷ではアロディニアが構築されない理由です。
ただし例外があるかもしれません。上位ニューロンでは軸索の損傷でアロディニアが発生する可能性もあるでしょう。上位ニューロンの損傷はそれだけで存命には致命的だからです。生物にとって痛みという脳への懲罰は「諸刃の剣」であり、究極の選択がそこに存在します。痛みを感じさせて体を休ませて組織修復を促進させるか、組織が損傷しても敵から逃げ続けられるように痛みを無視する方向に進化するかです。前者と後者は究極の選択の関係にあり両立は不可能です。痛みという懲罰が強すぎると、ひ弱な生物となり、痛みを無視するようであると危険を回避できない生物となり、共に存命の危機にさらされます。しかしながら、生命存続にかかわる重要な臓器では、そこが損傷すると生命の危機となるため、助かるためには休養が必要となるため痛み信号が強くならなければなりません。この考え方からすると、脊髄は神経根よりも生命の存続には重要度が高く、脊髄で軸索が損傷すれば、その細胞体が損傷しない場合でもアロディニアが発現する可能性があるでしょう。

アロディニアに炎症は必発

神経根での侵害受容器の増加、脊髄後角レベルで痛覚伝達路のシナプスで膜電位の閾値低下や受容体の増加、後根神経節の小型細胞からの脳神経由来成長因子が脊髄後角に軸索輸送され、その刺激で炎症メディエーターの合成促進が行われるなどの、疼痛増強回路が活発に作動するのがアロディニアです。脊髄後角では炎症が作られ、その炎症を痛覚として脳へ伝える受容体が増え…これらの一連の現症をまとめて炎症といいます。脊髄後角でこうした炎症が起こり得るということは、脊髄の後角細胞が損傷を起こせば、恐らく、後角細胞で生合成された脳神経由来成長因子が脊髄外側視床路の軸索輸送で視床へと運ばれるでしょう。つまり、脊髄が損傷しているのに視床や延髄が炎症を起こすという摩訶不思議が起こる可能性を考えます。
ではそんな摩訶不思議なアロディニアをどうすれば治癒させることができるでしょう。神経の両端に起こっている炎症を抑えても、根本治療にはなりません。両端に構築されている中枢感作のシステムをどうにかするのではなく、損傷した細胞に脳神経由来成長因子を作らせないことです。具体的根治療法としては神経細胞への物理的な損傷を解除し、神経細胞の循環不全を解消することです。物理的な損傷を避けるには姿勢の矯正や寝具、椅子などの指導から休業を勧めるなどの生活指導が必要となります。「運動すればよい」という考え方は正しくない場合が多いので注意が必要です。神経細胞の循環不全を解消するには交感神経節ブロック、硬膜外ブロック、くも膜下ブロックなどを適切な箇所に行う必要があります。ブロックは重症度に合わせ頻度を増やさなければなりません。保険行政はブロックは週に1回と決まっていますが、それでは治すことができない患者も相当数おられると思います。ブロックが難しいのは、「どこがアロディニアの原因箇所」となっているかがわからないところです。原因箇所は複数であることも多く、この循環不全解消療法は簡単ではありません。そして最後に薬剤で炎症を抑える方法があります。ステロイドはその代表格ですが、最近では抗TNF-α薬が抗炎症に期待大です。薬剤を全身投薬するのではなく、脊髄の局所に注入する方法を模索することも今後は必要でしょう。大切なことはアロディニアも炎症の一つの形態であるとの認識を持って治療に当たることです。炎症があれば浮腫を起こします。その浮腫を改善させなければ細胞体の修復が追いつかないでしょう。浮腫を改善させるにはステロイドや抗TNF-α薬が必要になります。

アロディニアの発生場所を推測する

アロディニアは神経細胞のどこかに不具合が生じた際に構築されるシステムです。つまり、細胞体の不具合(炎症)、軸索の不具合(炎症)、神経節部の不具合(炎症)などで発生すると思われます。私はこのうちメインは細胞体であると考えています。つまり神経核です。神経核の存在する場所は、後根神経節、脊髄の灰白質、延髄、中脳、視床などです。このうちのどこかの血行不良などが原因と考えています。が、前にも述べたように上位ニューロンの軸索の不具合でも発症するかもしれません。つまり脊髄の白質に原因があることもとりあえず考えています(あまりないと思いますが)。
アロディニアの根本原因は神経細胞体にありと考えています。理由は前述の進化論的発想です。軸索の損傷は神経細胞体が元気であれば再生しますが、細胞体が壊死すれば軸索も含め全て壊死します。よって細胞体の不具合で疼痛回路が構築されると考えます。すると異痛症の根本原因箇所は以下のどこかであると思われます。1、後根神経節 2、脊髄後角 3、延髄後索核 4、視床後外側腹側核 5、その他、その他としては軸索同士が短絡するエファプスがあり、これはどこでも起こり得るでしょう。しかし、エファプスが起こるには一度神経組織がワーラー変性を起こすなど、重大な損傷が必要条件となるでしょうから、マレであると思われます。
アロディニアを治癒させるには、上記1~5の箇所に治療を施さなければならないので困難を極めます。全箇所が体の中心部深くに存在し、しかも脊椎や頭蓋に覆われていて、治療を届かせるためには究極の技術と究極の知恵と究極の精神力が必要とされるからです。なぜ「究極の…」が必要かといえば、現医学でアロディニアの存在が解明されていませんので、発生場所もわからず、しかも痛みを訴える場所と発生場所が異なるので「治せるか治せないかは医師の実績にのみ依存している」からなのです。例えば、私はアロディニアを治す実績を今も積み重ねていますが、それにはブロックを適切に行える技術を磨かなければなりませんし、ブロックをどこ行うか?については、医学書には記載されていないので、自分の知恵で判断しなければなりませんし、判断をするためには多くの試験的なブロックをいろんな箇所に行わなければなりませんし、それらで合併症を作ってしまうと医師生命も損なわれる危険がありますし、第一治療以前に、患者との信頼関係が必要ですし…それらは全て究極の領域を必要とします。理由はアロディニアが解明されていないからです。

難治性脊髄疾患とアロディニアの関係

私は基本的に「アロディニアは難治性脊髄疾患の入り口症状」と考えています。難治性脊髄疾患には筋委縮性側索硬化症、多発性硬化症、自己免疫性脊髄炎、視神経脊髄炎、脊髄サルコイドーシス、ウイルス性脊髄炎など多岐に渡ります。そう考える理由は、アロディニアは脊髄のどこかに神経の損傷(炎症)が必発だからです。神経損傷の原因が物理にしろ、ウイルスにしろ、自己免疫にしろ、アロディニアは末梢ではなく中枢で構築される警告システムです。つまり、中枢(脊髄から脳にかけて)に異変があり、それが進行して難治性の脊髄疾患になります。よってアロディニアは脊髄疾患の一つの症状にすぎないと推測します。
私の「難治性疼痛患者の治療・研究」では、患者の多くが自律神経失調症や多彩な脳神経症状を伴っていることが多く、それはすなわち、病変が脊髄だけでなく延髄や脳幹にも及んでいることを意味します。実際に整形外科では治療を行っても全く痛みが改善しない患者が想像以上に多く存在しており、そうした患者は月日が経つにつれ、筋肉が痩せ細る、異常腱反射が現れる、体幹の筋力が低下して姿勢を保持しにくい…などの症状が現れることがあります。これらの患者は当初、「精神異常(ヒステリー)」と診断され、精神科薬漬けにされるのが習わしですが、異常腱反射など、明らかに精神異常由来ではない症状が出現してから、ようやく脳神経内科にまわされ、そこで難治性脊髄疾患の病名がつくというケースがよくあります。これらの患者は「診断基準を満たす症状が完成する」または「MRIで異常所見が出現する」まで「精神疾患」として放置されることが常ですから、手遅れになってからようやく診断名がはっきりします。私は難治性の疼痛が出現している時点で適切な治療を行えば、難治性脊髄疾患が完成する前に、その進行を食い止められると信じています。ただし、そこには「水掛け論」が存在します。難治性脊髄疾患は、完成してはじめてその診断名がつけられるわけであり、完成していない段階で治癒させてしまうと、それが難治性脊髄疾患であったことが判明しないからです。私が治した疾患は、単なる難治性疼痛なのか?それとも脊髄疾患なのか?それは神のみぞ知るわけです。

アロディニア治療への挑戦

アロディニアの根本原因箇所は後根神経節、脊髄・延髄・脳幹・視床のいずれかの神経細胞体に存在すると考えています。その中で、後根神経節由来のものは神経根ブロックで治せます。しかしそれよりも中枢の箇所には直接ブロックができません。そこでこれらの箇所を栄養する血管を拡張させて血行不良を改善させる治療を行っています。ブロックで血行不良を改善させても、それは数時間が限界ですから根本治療を行うには週に何度もブロック通院させなければなりません。そして試行錯誤の上、もっとも効果が高い交感神経節を狙っていきます。交感神経節ブロックは、痛みをブロックしているわけではありませんので、簡単に痛みは改善しませんが、根気よく信念をもってブロックしていきます。効果のほどは今後報告していきます。

アロディニア考学」への59件のフィードバック

  1. はじめまして。アロディニアについて検索していて、偶然このサイトにたどり着きました。

    当方は現在35才男性で、14才の時に患った「帯状疱疹後神経痛」に約20年苦しんでいます。帯状疱疹発症時は剣山でグサグサ刺されるような痛みと、衣服が触れただけでヒリヒリするような痛みでしたが、発症後半年ぐらい~現在は衣服などが触れるだけ・扇風機の風を浴びるなどの刺激が表現しづらい締め付けなどの痛みとして感じられ辛い日々を送っています。正直、上半身な触れる服を着ることが嫌な状態です。

    症状から恐らく「動的アロディニア」ではないかと数年前から思ってい、医者に行ってMRIなど撮っても原因箇所が写らないので体の根本的な事を治すしかないと思い、ここ3年ほどはネットで買える第1きゅう漢方薬などを飲んでいる次第ですが効果がありません。

    左半身が下に引っ張られるような感じがあるので、背中の真ん中の脊髄辺りがおかしくなって全ての症状を引き起こしているとは思ってますが、手の届く部位ではないので途方に暮れています。

    普通のペインクリニックは症状を軽くみていて「気のせい」のような発言しかしないので信頼はしていません。痛みに対して造形の深い研究をされている先生に助けて欲しいです。

    • アロディニアの治療は、原因がどこにあるかを探るのが極めて難しいと言えます。なにせ脳幹から脊髄のどこかに原因があるとしても、その全長が長すぎてピンポイントに治療できないのですから。よって治療は脊髄のいろんな場所にしらみつぶしにブロックをしていき、効果のある場所を見つけてからそこへ集中治療するということになると思います。治療をしなければならない場所は複数のこともしばしばあります。まあ、私に治せるという保証はありませんが、他のどんな医師よりも「あらゆる手」を尽くそうとすることだけは自負していますので、あらゆる手を尽くしてみましょう。メールします。

  2. アロディニアではないかという症状で苦しんでいます。鑑別を含めて、診断していただける医師を探しています。ぜひ、教えてください。

    • アロディニアのご相談ですね。かしこまりました。私の情報をメールで連絡さしあげます。

  3. 初めまして。
    興味深く読ませて頂きました。
    激しい視力差が恐らく原因で眉間頭痛を発症し、ある日から眉間、鼻当て、フレーム部分に重い痛みを発症してしまいました。眉間付近にバンドエイドを貼っても痛みます。MRI検査以上なし、そして精神科、ペインクリニックでミルナシプラン、サインバルタ、リリカを服用しましたが効果無しです。現在トリプタノールを服用中です。この症状に理解ある医師を探し求めています。北海道在住のため道内で探していますが、場合によっては内地にも行く覚悟あります。
    お手数ですが何かアドバイス頂けたら幸いです。
    よろしくお願い申し上げます。

    • おそらく三叉神経痛のたぐいかと思われますが、ペインクリニックにも通っているのに軽快しないとなると、現存する普通の治療では治りにくいことを意味します。特別な治療を必要と思いますが、特別な治療として私は、「上頚交感神経節ブロック」「頸部硬膜外ブロック」を提案します。前者は私が開発したブロックですので、全国を探してもおそらく私にしかできないと思います。また、後者のブロックも三叉神経痛に用いるというやり方は「普通ではない」ので、おそらく、実行してくれる医師は私以外にはいないと思います(リスクが高いので)。痛みに耐えかねた患者の多くは神の手と呼ばれる脳外科医の福島先生のところに手術をお願いに行くことが多いようです。どちらにしても道内では難しいかもしれません。痛みが引いてくるようなら、私にかかる必要はないと思います。もし、どうしても痛みが強く、七転八倒されるようなら、もう一度お声をかけてください。メールの受信設定で、パソコンからのメールを受信できるようにしておいてください。

      • 詳しく説明して頂きありがとうございます。お手数ですが先生のホームページ等ありましたら教えて頂けたらありがたいです。

      • 先日はアドバイスありがとうございました。補足なのですが、書き忘れた症状として、眉間に物を近ずけるだけで痛みが起こります。眼鏡等は眉間に至近距離で尚且つ皮膚に当たりますので尚更痛みます。ペインクリニックでは謎の頭痛、精神科では身体表現性障害と診断されました。何か思い当たる節やアドバイスがあればお願い致します。御面倒おかけして申し訳ありません。

        • 眉間に物を近づけると痛みが出るのは三叉神経痛と思われ、別に「謎」ではありません。身体表現性障害と診断されるのも滑稽です。頭痛・三叉神経痛を治療するのは世界トップの脳外科医でさえも難しく、近くのペインクリニック科の医師に治せるほど甘いものではございません。残念ながら治せないものは「謎」「精神疾患」という範疇に追いやられるのが現実です。私の場合、頭痛・三叉神経痛には1、上頚交感神経節ブロックや2、頚部硬膜外ブロックを駆使しますが、1は私独自の注射であり、2はリスクが高いので頭痛には普通行わないものです。よって他の医師たちには「治すことが難しい」治療となります。痛みが強い時は、うなじを蒸しタオルで温めるとかなり効果があります。

          • 眉間に物を近ずけると痛い。眼鏡なら至近距離なので尚更痛む事を理解してくれる医師に出会えず、またネットでも同じ症状で苦しんでいる人を見かける事もなく、苦しんでいます。とある神経内科に相談したところ三叉神経痛でもなさそうだしな…で話しは終わってしまいました。もう一度神経内科で三叉神経痛の可能性を問うてみます。今回もありがとうございました。もし努力実らず苦しみが今後も続いてしまった時は先生のもとに治療のお願いにお伺いする事もあるかもしれません。

  4. 2月に帯状疱疹後神経痛の件で投稿した35才の男です。

    今年の4月から弟が東京に転勤になり、地方からでもある程度長期的に治療のために宿泊して行くことも可能になりました。

    お聞きしますが2~3週間ぐらいの集中治療のような事は可能でしょうか? とりあえず脳~脊髄のどの地点に炎症があるのかを、局部ブロックで探っていくのを試してもらいたいと思っていますので。

    • 弟さまが東京に転勤という幸運に恵まれたようで、よかったです。それでは集中的なブロック治療を計画しましょう。具体的には上頚交感神経節ブロック、頸部・胸部・腰部硬膜外ブロックを順に行い、どの場所へのブロックが最も効果があるかを判定し、その後に数回、効果的なブロックを行います。目標は現在の苦痛が半分になることで、完治ではありません。数回の治療で完治は難しいからです。それでは私の連絡先をメールしますのでお待ちください。

  5. ありがとうございます。弟と相談した結果、予定では9月の上旬~下旬に行こうと思いますので、メールでだいたいの診療代金も教えていただけると助かります。

    • 一応、他の方のためにも料金の概算を個々に掲載しておきます。保険では週に1度のブロックしか認めておりません。よって1週間に数回のブロック治療は保険では行うことができません。初診料やX線撮影などはあくまで痛み以外の病気を診察するという体裁で保険を用いることができます。しかし、ブロック注射は完全に保険と切り離して治療しなければなりません。なぜなら、保険と自費の診療を混ぜて金額を請求することを法律が禁じているからです。自費の値段は以下です。上頚交感神経節ブロック¥3500- 頸部・胸部硬膜外ブロック ¥15000- 腰部硬膜外ブロック ¥8000- 神経根ブロック¥15000- 交感神経節ブロック¥5400 仙骨硬膜外ブロック¥3500です。 これらを組み合わせて行います。1日の診療費は¥5000~¥20000 の間となると思われます。それを数回行う形です。

  6. 初めまして。50才女性です。
    二年位前に交通事故にあい左足関節靭帯損傷の手術後 アロディニアになり今の症状は左臀部から爪先までの痛みと痺れです。左足首は関節が固まり上に上げる事ができません。
    色々治療しましたがどれも効果が長続きしません。

    先生の連絡先を教えていただけないでしょうか?

    • アロディニアの真の原因は脊髄にあると思われますが、「効果が長続きしない」のは難しいケースだと思われます。私は様々な可能性を考え、工夫してブロック治療をしますが、それでも1回で治すことは難しく、何度もトライしながら治して行くしかありません。そうなると私の診療所の場所へ通院できる圏内にお住まいでなければ、私の治療は受けるのが難しいと思います。一応、メール差し上げます。

  7. アロディニア症状があります先生の病院の情報を教えていただきたいです。
    よろしくお願い申し上げます。

    • 先日、左上半身のアロディニアの治療のために遠方から10日間東京に滞在し、通院された方がいました。結果、ほとんどの治療が無効で、一度だけ胸椎に行った硬膜外ブロックのみが効果を発揮しました。これらから考えられることは、アロディニアのある方には、おそらく注射液が適所に行き渡りにくい構造(癒着)があるということです。よって、癒着のない「液体が流れて行くルート」にうまく注射できれば効果を発する可能性を考えます。しかし、それを発見することはとても難しく、根気のいる作業で、しかも、ヒットする可能性が100%ではないために、治療が無駄に終わってしまうこともあると思われます。治療をされる方には「可能性に賭ける」という心構えが必要であると感じました。

  8. 左上半身のアロディニアの方は
    結果的に何割かは痛みが軽減されたのでしょうか?

    • 5~6回、胸部硬膜外ブロックと上頚交感神経節ブロックを行い、効果があったのはたった1回の胸部硬膜外ブロックで、数割程度アロディニアによる違和感が除去できました。それは24時間は継続していましたが、その後に帰郷されたので結果はわかりません。しかし、これまで他で行った全ての治療は、みじんも効いたことがことがなかったので、数割の軽減でさえ、「初めての効果」であると本人は申しておりました。以降、近くの医師に星状神経節ブロックをしてもらう計画とのことです。
       このようにアロディニアの治療では1度で治そうとする方では「ほぼ治らない」ようですので、短気な方は「治療法」がないと思われます。 どうもベースに硬膜の癒着が存在しているように思えます。

  9. はじめまして。
    東北に住む者です。
    痛みが出たのが13歳、現在21歳女です。痛みの始まりは13歳の秋で、動けないほどの胸の激痛からでした。当時、胸膜炎状の陰がレントゲンに写っていました。ですが、異常なしと言われ、その陰に対する適切な治療を受けていません。現在も左肺の下の方の境目がぼんやりとしかうつりません。
    それからずっと現在まで痛みがあります。思春期と重なったこともあり、「精神的なもの」と言われ、適切な痛みの治療を受けられずにいたところ、
    2年前にやっと線維筋痛症の専門医に出会い、線維筋痛症だと言われました。
    しかし、痛みが出始めてから年々、線維筋痛症の治療をしていく中でも悪くなり、今では週のほとんどをベッドで過ごすまでの激痛に襲われています。髪の毛が触れただけで痛い、痛みから気絶するなどもおきております。ペインビジョン値が線維筋痛症患者の中でも高すぎる3200超という数値を出し、医療用の麻薬を使ってもなにも薬が効かないことから、先日ついにわたしの線維筋痛症の主治医に「痛みが軽減されないのは精神的な問題」「失神も精神的な問題」「これ以上打てる手がない、精神病があるはずだから精神科にもかかってくれ」ということを言われました。線維筋痛症患者の失神はなにも珍しいことではないのですが、専門医の主治医からそう言われて、なにか他にあるのではないか?と、必死に調べていたらここにたどり着いた次第です。精神科には以前かかった時異常なしと言われています。
    読んでいて同じく異痛症と思える節がいくつもありました。
    わたしがアロディニアの可能性はありますか?
    アロディニアがわかる医師がちかくにいないか探しています。
    長文になりましたが、お返事を頂けると幸いです。よろしくお願いします。

    • 現実の話をします。疼痛は解明されていません。つまり原因不明の疼痛を完治させることのできる医者はこの世にはいません。世界を探しても一人もいません。治るとすれば偶然の産物です。よって原因不明の激しい疼痛に悩む患者たちは、精神病院に入院し、自分の名前が言えないほどに薬漬けにされて痛みを感じないようにすることになります。そして痛みのピークが過ぎ去るのを待ち、その後に退院します。精神がおかしいから精神病院に入院するのではなく、自分を忘れるほどに薬漬けにするためには、精神病院に入院するしか他に方法がないからなのです。私のところに来られる患者さんは「治るとすれば偶然の産物」を得るためです。私は偶然の産物を研究している医者だからです。私の治療は一筋の光ですが、一筋でしかありません。よって私以外に私の治療ができる医者も存在しません。そうしたことをご理解の上、いろいろと考えてみて下さい。

  10. 10月の先生のコメントにある「左上半身のアロディニアの治療のために遠方から10日間東京に滞在」した本人です。

    僕と同じくアロディニアで悩んでいる方のために、10月からの治療報告をしておきます。

    10月は先生に8回ほど頚胸部にブロックをしていただきましたが、結局効果があったのは1回のみでした。その効果も劇的な体の反応があったわけではなく、注射後に左腕に軽いしびれ感がでたので「やったなかでは少し反応した方」というレベルで、肝心の首のアロディニアの軽減はほとんどありませんでした。

    この理由は正常な人のコウマクガイ腔までは注射針の抵抗がほとんどなく到達できるみたいですが、恐らく僕は炎症で癒着があるのが原因で、上手くコウマクガイ腔に注射針の先を入れれなかったからだろうと先生も言っていました。

    ただし、もう20年以上悩んでいる症状なのでそう簡単に改善するとは思ってはいなかったので、数ヶ月おきに上京してコウマクガイ腔に注射針が届くまで頑張ってみようと思いました。

    その2か月後の12月に再び上京して、先生にブロックをして頂きました。この時は1週間の滞在でしたが、最終日に初めてコウマクガイ腔に薬液が届き、体に今まで感じた事のない反応「液が入った瞬間、頭の中で擬音語で表すとジュッと音がした感じがして、足の先から顔までが温泉に入ったような感じで一気に温かくなり全身が汗ばんだ」が起きました。

    この時に初めて、「コウマクガイ腔にさえ液が入りさえすれば交感神経が緩んで体に明らかな反応が出る」という事を自分で確信できました。フロック後は軽い夢心地のようで、帰りの新幹線に乗るまでの足どりは軽かったです。

    ただしその交感神経が緩む感じの効果はブロック後の2時間ほどで、やはり首のアロディニアはあまり軽減しなかったですが、今までしてきたどんな治療でも反応がなかった体が反応したので、根気がいりますが先生の所でこの治療を今後も定期的に続けるつもりです。

    長くなりましたが地方の方で上京を迷っている方は、ブラインドで頚胸部にコウマクガイ腔まで注射針を届かせられるのは全国でも先生しかいらっしゃらない(他のペインクリニックの先生ではそもそも出来ない)と思うので、ぜひ1度行ってみる事をお薦めします。

    • ご意見ありがとうございました。補足させていただきます。アロディニアの原因は一つではなく、いろんなパターンがあると思われますが、現医学ではほとんど解明されていません。各パターンごとに治療法を変えるべきですがそれも不明です。その現実の中で治療を試行錯誤しているのが現状です。硬膜外ブロックは硬膜外腔に癒着があると成功確率が極めて低くなり、リスクが高くなります。癒着のある部分から薬剤を入れることは極めて難しいということです。難しいだけでなく効果も出にくいでしょう。そういった状況下でブロックを何度もトライし、効果を出すには、医師側に大きな精神力と技術力が必要だということになると思います。ペインクリニックの医師はブロックが得意ですが、それでも癒着がある箇所からのブロックは極めて難しいということでしょう。そもそも硬膜外腔は空間ではなく、単に結合組織が粗である箇所です。毎回注入した薬の広がり方が違っても何の不思議もないということです。

      • 10月の先生のコメントにある「左上半身のアロディニアの治療のために遠方から10日間東京に滞在」した本人です。

        僕と同じくアロディニアで悩んでいる方のために、つい先日3月初めに行った治療報告をしておきます。東京に行けない期間は、地元のペインで星状神経節ブロックを受けつつ処方されている薬は「トリプタノール、トラムセット」ですが、トラムセットは3月8日の先生のブログで中毒の危険性があるみたいなので、アロディニアへの効きも感じられないし今後は中止しようと思っています。

        今回の東京への訪問は3度目となります。12月の最後の治療日に「足先から顔までの左半身」に体の内部から急激な暖かさと発汗があったので、この反応を期待しての訪問でした。

        ただ1日間の治療ではこの反応が出ることはありませんでした。先生が注射針の抵抗などで「注射圧の感触で針先がこうまくがいくうに入った」と言われるのですが、そこに少量ずつ麻酔薬を入れても手は冷たいままで
        暖かさが感じられませんでした。

        そこで先生が考えられたのが「12月に行った治療で唯一反応が出たのはこうまくがいくうではなく、たまたまもう少し針先が進んだせきずいに麻酔薬が届いたからではないか。」ということで、2日目以降はせきずいに針を届かせる方針でのブロックにトライして頂きました。実際、せきずいにダイレクトに麻酔薬が届いた方が効果は高いみたいですが、この場合射す深さと麻酔薬の量の管理が大事みたいですので、リスクを避けるための手技が必要になり、こうまくがいくうにブロックをするよりも先生に精神的な負担を強いることになりますが、当方も「考えうる事でやれることは全てやってもらいたい」という気持ちでしたので、トライして頂きました。

        ということで残り4日間はせきずいまで針先を届かようと「頸椎こうまくがいくう・胸椎こうまくがいくうからのせきずいへのアプローチ」をトライして頂きましたが、針先が骨に当たるなどして1度もうまくせきずいに届く事はありませんでした。先生も現在はまだせきずいに関しては、患者への安全性を確保できるブロックの腕をお持ちでないとおっしゃってましたので、これから先、当方と同じような「先生のされるどのブロックも無効」の患者を多数診ていくうちに試行錯誤をくり重ねた結果、注射の腕をさらに上げられて「せきずいへも安全にブロック注射を行える」ようになるのを待とうと思っています。

        ということで、アロディニアの人の体は普通ではないと認識して「先生は難治性の患者へは試行錯誤して、他の医者には手を出せない領域に踏み込んで下さっている」という謙虚な気持ちを持って、短期で効果が出なくても、治療を長い目で見て東京に通われる事をお勧めします。

  11. 関西在住の30代、男です。3年前に副鼻腔炎になり、その時に目の奥、鼻の奥あたりが痛む症状が出ました。
    2年前に、その付近に強烈な痛みが起こり、それからはアロデニィアとみられる症状が日常で出るようになりました。
    光や音の刺激、暑さ寒さ、疲労、頭部への圧迫(帽子をかぶる)など、神経にある種の刺激・負担がかかるとアロディニアの症状が出てきます。
    仕事を休み休みでなんとか対処していますが、時間の経過とともに治る気配もなく、なんとか生活の質を向上させるためにも症状が改善してほしいと思っています。
    経過として耳鼻科、神経内科、心療内科、整体(針治療)、ペインクリニック(星状神経節ブロック)などを受けてきましたが、今のところ症状は改善していません。
    こちらのアロディニア考学の内容を読ませて頂き、自分の痛みがどういう原理で起こっているのかを知ることができて大変勉強になりました。症状が改善する可能性がある、という一筋の希望にかけて先生のところでの診療を検討しております。
    関西から通院するとしたら月に1~2度になるかと思いますが、そういった形でも診て頂けるでしょうか?

    • あなたの症状は症候性三叉神経痛と呼ばれるものです。関西(奈良)に私の行う上頚神経節ブロックを見学して学んでいったベテランのペインクリニック専門医がいます。そちらを紹介するか、一旦私の治療を受けた上で紹介状を持参してそちらにかかるか? です。スムーズな治療のためには後者をお勧めします。症候性三叉神経痛に関してはこちらをお読みください。症候性三叉神経痛の患者は私の治療で改善する確率が100%近いですので期待してよいと思われます。ただし、一度の治療で!と限定すれば改善確率は低下します。私は魔法使いではないからです。

  12. ご返信ありがとうございます。改善する、との言葉に心が救われる思いです。一度先生のところで治療して頂き、それから奈良の先生をご紹介して頂けると助かります。よろしくお願い致します。

  13. MRIにより腰部脊柱管狭窄症の診断が確定した1-2年後、足から冷感が腰に這い登ってきたり、散歩中に尾てい骨付近の違和感が強くなり、腰部脊柱管狭窄症の手術を受けました。
    手術頃には座位で痛み(痛いので立ち上がってお尻をトンントンとたたいたりして耐えています)を感じるようにもなりました。
    狭窄はL3/4とL4/5に見られ、当該部位の手術をX病院で、顕微鏡下の棘突起縦割式・・という術式でやっていただき、起立時に走る痛みと狭窄が改善しました。
    臀部に感じるピリピリ、ヒリヒリ感はその年の11月頃から元のように感じるようになりました。
    手術医A医師から同病院のペインクリニック担当のB医師を紹介していただき、現在はB医師からブロック注射とリリカの処方を受けています。リリカは就寝前に100mg(25+75mg)服用しています。
    残念ながら服用しているリリカによって痛みが緩和しているようには感じられません。
    ブロック注射を始めてから間もなく1年、今年の8月で術後2年になります。
    痛みのことを調べているうちにここに掲載されている記事を読みました。
    歯痛よりずっと軽いのですが、止むことのない痛みの継続にはまいっています。
    私の痛みがアロディニアに当たるかどうか一度診察をお願いします。

    • 術後のブロックは限られます。たいていは仙骨部硬膜外ブロックを行います。または手術部位よりも上の方で行う腰部硬膜外ブロックです。あなたの症状がアロディニアにあたるとは考えにくいです。ただ、痛みが続いている理由は、1、椎間孔での除圧ができていないこと。2、狭窄部よりも上の脊髄に原因がある 3、癒着が原因、などがあります。1に対しては神経根ブロック、2に対しては腰部または胸部硬膜外ブロック、3にたいしては有効な治療が少ないですが、ステロイドの注射など、が挙げられます。どこまでお力になれるかわかりませんが、一度診療に来られるのもよいかと思います。勤務地は東京です。メールさしあげます。

    • ご返信有難うございました。
      手術実施病院A医師の診察が4月中にあります。手術後のMRI画像を持たせていただくようお願いしてみます。
      手術前のL3/4とL4/5に狭窄がはっきり見ることのできるMRI画像は私自信がもっていますので一緒に持っていきます。
      宜しくお願いいたします。

      心配なことが一つあります。
      私は年金生活者で保険は国民健康保険です。
      先生の処は全て自費診療なのでしょうか。
      だとすると受診できないかもしれません。

      • 全て自費診療・・・ではありません。保険が使えるものは保険を使い、使えないものは自費にするか、行わないか?は患者自身が決めます。ないものねだりは高くつきますが、常識をわきまえていれば保険内で済みます。

        • 再度のご返信有難うございました。
          「常識をわきまえていれば保険内で済みます」
          とのこと、安心しました。

  14. 一年前、パソコンを使用中、左肩、左首、左頬が痺れました。
    痺れは1週間程で緩和しましたが、耳の奥がズキンズキンと痛みだしました。
    今年に入り、痛みは少し軽減しましたが、右顎が痛んだり、左の上腕にアロディニアが現れて、衣服が触れると痛いです。
    関西に住んでいますので、関西の病院で治療が受けれたらと思っているのですが。
    宜しければ、アドバイスを下さい。

    • アロディニアの治療は本当に根気がいります。治せる保証はありません。私の患者にも帯状疱疹後のアロディニアの寒邪がいますが、月に数回の治療を半年以上続けていますが、痛みがやっと半分になった程度です。奈良県のペイン科の医師を紹介できますが、まずはお住まい近くのペインクリニック科を探すのがよいと思います。

      • 返信、ありがとうございます。
        1度、奈良の病院へ行ってみます。
        耳の奥の痛み、舌の痺れ、顎の痛み、肩こり、首コリ、これらの症状は三叉神経痛なのでしょうか?
        耳鼻科医や神経内科医に違うと言われ、戸惑っています。
        再度の質問で申しわけないのでしすが、答えて下さったら幸いです。

        • 耳の奥の痛み、顎の痛みは三叉神経関連と思われますが、他の症状は三叉神経由来ではありません。それでも延髄レベルにちょっとした異常があることは推測できます。

          三叉神経痛という診断は、極めて限定的に用いられている診断名であり、三叉神経の末梢で起こっている場合のみをそういうのであって、中枢レベルで起こっている三叉神経が関与している痛みを「三叉神経痛」と診断してはいけないことになっています。そういう取り決めがあるため、三叉神経の中枢が関与している三叉神経エリアの痛みを「三叉神経痛ではない」と言われてしまう理不尽な現状があります。わかりやすく言うと、小川と川と河の違いのようなものです。小川の末梢が川となり、川の末梢が河となります。河を小川と言ってはいけないというような意味です。しかし、これらは全て川であることは確かであり、小川を河と言ってはいけないと取り決めていること自体が間違った定義です。西洋医学には間違った定義がたくさんあることを知るのも勉強です。あなたのように西洋医学そのものに疑問を持つ一般人が大勢増えてくださることを願います。そうすれば医学者たちも自分たちの定義の異常さに気づいていきます。まあ、それには100年以上かかるでしょうが・・・。人々が「絶対的な科学の結集であると信じてやまない」西洋医学に大きな嘘があることを、真の科学者であれば気づいてほしいものです。

  15. はじめまして、先生のサイトを拝見させていただき投稿させていただきました。
    39歳の男性 162cm 53kg 健康診断は良好 デスクワーカーです。
    (持病)軽度の過眠症8年(ベタナミン50ml×3錠/1日処方)のみ

    10年くらい前から月に1〜4回くらいのかなり不定期におこる痛みなのですが
    体の皮膚の弱い部分といいますか、内股・腹・上腕内側など広範囲に
    触れただけで針を刺したような痛みが1日〜2日間おこります。
    腫れも発熱もなく見た目もかわりません。
    服が擦れる、階段の昇降なども痛みが伴い発症時に難儀をしております。
    帯状疱疹は経験したことがありません。
    今までの経験からおよそソファーなどで寝てしまい体を冷やした2日後に
    発症する事が多いようです。
    いつ発症するか予見できず、今まで我慢するだけで診察等を受けた事はありませんが、後生つづくとなるとかなりのストレスです。
    あと、常に首の左後ろ側だけ羽で触られているような違和感がありこちらも難儀しておりますが、関係がありますでしょうか。

    • 私の勘ですが・・・あなたの全ての症状は、あちこちに原因があるのではなく、頸髄から脳幹にかけての場所に炎症が起こりやすいシステムができあがっているのではないかと推測します(骨格や姿勢・構造上の問題で)。そして「常に首の左後ろ側だけ羽で触られているような違和感」を治癒させることが出来れば、アロディニアの症状も出現しなくなるのではないかと思います。定期的にとまではいかなくとも、違和感が強くなるときにだけでも私の元へ治療を受けにこられれば、何とかなるのではないかと思います。

      • 早々のご診断ありがとうございます。
        元より諦めていましたが「違和感」が主原因の可能性は考えておらず、光明が見えた気分でございます。
        都内在住ですのでぜひ先生の治療を受けさせていただきたく思いますので、よろしくお願いいたします。

        • すっかりお伝えし忘れていましたが、今年4月に寝違えがきっかけで右肩〜右手指先まで激痛が走る謎のヘルニア?(診断はごく軽度の変形性頸椎症)で全治1ヶ月を要しました。その時のMRIは手元にございます。
          ご指摘で他にも思い出しましたが首が原因と思われる症状が10年ほど前から形は違えど多かったように思います。歩くだけで首に痛みが走るなどで整体院に通った事もありました(8年くらい前でしょうか)。整体師にはストレートネックと言われています。寝違えはしょっちゅうで、極度の肩こりも長らくつきあっております。
          追加の情報で申し訳ございません。

  16. 2016/3/24アロディニア考学 投稿者 
    その後の経過-1 <予想外の初診と驚きの効果>

    術前、術後のMRI、症状を図示(痛み等がある部位)したもの、病歴、服用薬などを7月19日に持参したところ、計らずもその日に初診となりました。

    受診時の主な症状は (1)尾骶骨を含む逆U字帯のエリアにヒリヒリ-チクチクと感じる痛み(入浴後はやや楽になる)、(2)両足裏の中ごろから足裏全体、時として足首までに及ぶジンジン感、(3)両足から膝を超え腰にまで這い登ってくる冷感、これに加え(4)両上腕と両手に時々感じる痺れ、などです。

    術後も定期的に診て下さっている手術医A先生に、私からお願いして同院のペイン科B先生を紹介していただきました。そして定期的に仙骨硬膜外ブロック注射をしていただくようになりました。B先生からリリカが処方され、[(25+75mg)/1日 就寝時服用] の量を1年3ヶ月服用しました。ペイン科B先生を紹介していただいた理由は、手術の4ヶ月ほど前に他院での仙骨硬膜外ブロック注射(初体験)が著効したからです。しかし術後のブロック注射は効果がはっきりしませんでした。

    最近の投稿「リリカ・トラムセットの禁断症状に警告!」を読み、時間をかけて漸減的に断薬しました。幸いにも禁断症状らしきものはありませんでした。

    7月19日は(a)諸データを先生にお渡しする為、 (b)医院までの所要時間を知る為、の行動でしたので当日の診療を全く意図していませんでした。医療秘書の方に来院した目的を告げたところ、診察券を作っていくようにと指示され必要なペーパーワークを済ませました。先生の診療が一段落したのでしょうか、直ぐに診察室に行くよう指示されました。先生はアロディニア考学の投稿内容と持参した物(MRIを除く)に目を通した後、『試しにやってみましょう』と言われ、頸部傍神経根ブロック注射をしていただきました。注射はブログに書いてある通り痛みはなく、時間をかけた丁寧なものでした。

    その日は偶然にも医院に腱引き師の方が見えていて、勧めに応じてブロック注射後に彼の施術を受けました。施術後その方から「xxが楽になっていませんか」と聞かれ「そのように感じます」と答えました。また私の「しゃべり方が・・・」と言っていましたが、こちらの話は私には理解できませんでした。

    帰宅後、落ち着いてから気が付いたのですが、
    ①お尻のヒリヒリ-チクチク感が無い!!!
    ②両足のジンジン感がない!!!

    初めての仙骨硬膜外ブロックから2年3ヶ月振りの感覚です。
    痛みがないのは本当にありがたいことです。そして本当に楽です。

  17. 2016/3/24アロディニア考学投稿者 腰部脊柱管狭窄症手術の経験者
    その後の経過-2 <大失敗(遅刻)とその夜の異音>

    7月19日~28日迄の10日間の症状
    (1)お尻のヒリヒリ-チクチク感がなくなりました、が「何かがあった」という感じがします。
    (2)足のジンジン感は2~3日間止まり、その後ある日とない日を不定期に繰り返しています。今の処、ジンジン感のない日の方が多く、ジンジン感があっても足親指を含めて2、3本の指先だけです。

    7月28日(木)は14:30の予約でした。予約票を頂いた時になぜか時間を14:40と勘違いしてそのまま記憶してしまいました。当日も時間を再確認することなく先生の勤務地に向かっていました。この大失敗の為、約10分遅れて診察室に入りました。画像を観るのを予定されていたのでしょう、「MRIは来週にしましょう」と言いながらも、だいぶご立腹の様子でした。私の話を聞いて、頸部のブロック注射で足のジンジン感が止んだことを「混線している」、「xxブロックがいずれ必要になるだろう。でもリスクが・・・」とも言っていました。やや間をおいて「今日は前回と同じ注射にしましょう」と言われ、傍神経根ブロック注射を頸の上部にも追加してくれました。折角とっていただいた時間枠の1/3を駄にしただけでなく、次の方の時間にも食い込んでしまいました。「本当に申し訳ありませんでした」と先生と医療看護師のお二人にお詫びを申し上げて辞しました。

    画像は術前、術後のMRIだけでなく、頸部のMRIもあります。頸部MRIは両上腕と両手に痺れが出始めた為に撮ったもので、頸部に狭窄があることが判っています。手術になると固定術がからんできます。f先生も含め、少なくとも3人の方がウェブ上で「固定はしない方が良い」或いは「固定は最後に」とコメントしています。「狭窄の影響が運動機能に及んで、手術以外に方法が無い」という事態になるまでは「手術をしない」と考えています。20年以上に及ぶ耳鳴があることは先生に申告していましたので、これらの改善を狙って傍神経根ブロックを上頸部に追加して下さったと理解しています。このブロックは上腕の痺れ、耳鳴などに関連する部位の血行を改善する作用があるようです。

    帰路はずっと、先生が言ったこと「混線している」と「xxブロックにリスクが・・・」を繰り返し考えていました。この頃はまだ論文を読んでもきちん整理して記憶できていないため、先生の話の内容をすぐには正しく理解できない状態でした。

    7月28日夜11時を過ぎた頃、銀紙に包まれた洋菓子を一つ食べました。表面に木の実を砕いた粒がコーティングしてあるもので、それを噛み砕こうと二口目を噛んだ時に「ビリビリ-バリバリ」という異音が聞こえました。何事が起きたのかはわかりませんでしたが、1、2秒後に「そうか、粒をかみ砕いた時に聴こえた音だ、鼓膜の音だ、ブロック注射の影響かも」と認識しました。
    私の耳鳴りは23年間ずっと鳴り続いているので、もう治ることは無いだろうと思っています。
    でも、あの音は症状が変化する兆しかもしれないと思いました。

  18. 2016/3/24アロディニア考学投稿者 腰部脊柱管狭窄症手術の経験者
    その後の経過-3 <先生のデシジョン と 私の持病:耳鳴り>

    7月28日~8月4日まで7日間の症状
    ・上腕や手の痺れを時々感じることがあります。どちらかというと左側に出 ることが多いようです。
     冷感らしきものを上腕に感じることがあります。
    ・お尻の痛みはありません、しかしそこに何かがあったという感触がありま す。
    ・両足のジンジン感は注射をした日を含めると3日間はありません。
     ジンジン感がある箇所は足の親指と人差指だけです。

     2016年8月4日は14:30の予約でした。呼ばれて診察室に入った時、先生はMRIをみていました。みおわって、「(硬膜管が)狭いなぁ、(頸部硬膜外)ブロックはリスクがある」。「いずれ(頸部硬膜外)ブロックが必要になると思ってはいたのだが・・・」と話してくれました。
    私は7月28日夜 両耳に聞こえた“ビリバリ音”の件と上記症状を話しました。

    先生は「今のブロックがとても効果があるようですね」と言われ、やや考えてから「前回と同じ(傍神経根)ブロックで行きましょう。安全第一です」とデシジョンされました。私は『はい』と返事をしました。
    先生がリスクに言及したのは、①画像をみると硬膜と硬膜管とのクリアランスが狭く、その為(頸部硬膜外)ブロックをした時に、私が“万一の状態”に入り易いというリスクがあること、②その事態に至った場合、救急処置をしても私が高齢故に‘戻ってこない’おそれがある、ということでした。

    今日も前回と同様、痛みがなく、慎重なブロック注射でした。論文にあるように細い針を使っていること、さらには局部麻酔をしながら針を進める、という先生が考案した手法通りに注射が行われるので、最初に針を刺す時に微かな痛みがあるだけです。
    他医で仙骨硬膜外ブロック注射の経験がありますが、先生のやり方とはだいぶ違うようでした。刺入時痛は先生のよりずっと明確で「いきますよ」と声を掛けられて『はい』と返事をします。“くるな”と心構えをした後にチクリときます。また論文にもある通り他医では局部麻酔用とブロック用とで2本の注射器を使っていました。だから「いきますよ」と2度声を掛けられます。

     23年前の秋、左耳の奥で「シーン」という小さい音がしているのに気付きました。日が経つにつれ次第に大きくなり、“耳鳴りだ”と自覚しました。以後、X、Y、Z病院と次々に病院を移りながら治療していただきました。
    初診のX病院で、喉が真っ赤、耳管の詰り、鼓膜の赤みなどの症状を指摘され、医師から「頭痛がしませんか」と聞かれるほどでした。
    治療を始めたころには、耳鳴りはずっと大きくなりそのまま固定してしまいました。一日の生活を送る際、目が覚めている間中、聞いている音で最も大きいのが耳鳴りでいつも聞こえます。
    そのうちに音(量)は小さいのですが右耳でも同様の音が聞こえ始めました。治療中のZ病院のS先生に話したところ「耳鳴りとはそういうものです」という答えに“そうか”と変に納得したのを覚えています。
    Z病院の初診時には既に4ヶ月経っていました。S先生は「治療開始が早ければ早いほど治り易い、発症から時間が経ち過ぎているからなぁ」と残念がっていました。

    耳鳴りの音を言葉で表現すれば“にぃにぃ蝉が鳴いているような音”、“シーン、キーン、チーン、ジーン”ということになります。
    目が覚める度に音が微妙に変わります。
    最近は音量が左>>右の時が多く、たまに僅かに右>左の時さえあります。左≒右の時で両方に唸り(キーンキーンと繰り返す状態)が入り、音が大きい時が一番の難物です。
    耳鳴りは患者の主訴によってのみ医師や家人を含めた他の人々が知るところとなります。本人だけにしか聞こえないので他の人には解りようのない病です。それ故に耳鳴りを深刻な問題であると受け止めてくれない人もいます。「あいつはズル休みしている」とひどい陰口をたたく輩もいるようです。
    かなり長期間 針治療にも通いましたが効果はありませんでした。本当の苦しさや辛さはその病を患った者にしかわかりません。

     それ迄は“病気をしても治る”という経験を何度もしていますから、この耳鳴りも喉、耳、鼻や耳管などの治療をして炎症が全て治れば耳鳴りも止まるだろうと考えていました。
    しかし発症から2ヶ月、3ヶ月と経ち全く止む気配はなく、耳鳴りは治らないかもしれないと考えざるを得なくなりました。どうして耳鳴になったんだろう、何が悪かったんだろう、何故止まらないんだろう、と考えれば考えるほど落ち込みます。
    治らない病を患って初めて『実は今の医学ではまだ解明できていないこと、治せないことが一杯あるのだ』と気付きました。精神的に落ち着きを取り戻すまでは、落ち込み、悲しみ、悩むという“苦悩の悪循環”に嵌っています。

    ひどく落ち込んでいる時に私の様子をみていた家内が、精神科に連れて行ってくれました。たまたま私を担当したN先生(女性医師)からある日「どんなことがあっても死んではいけませんよ。子供たちは必ず『自分のせいでお父さんが死んだ』と思うのです。みんなが必ずそう言います。だからそう思わせてはいけないのです。お父さんに死なれた子供たちの集まりに私が出て耳にした話です」と聞かされました。
    私が今存在しているのはこの話を聴いていたお蔭だと思います。

    当時ある耳鼻科医から淡々と「耳鳴りは慣れるしかないんです」と言われたことがあります。その時は“ふざけんな、この野郎、そんなこたぁ出来る訳ねぇだろう”と心の中で反発しました。でも今は彼が言ったことは本当だと思います。

     ドアの厚さが40~50cmもある無音室を備えた病院で聴力検査を受けた時に、一度だけ耳鳴りに近い音を探り、それを次第に大きくしていって、聞こえたらボタンを押すという方法で左右の耳鳴りの音(周波数と大きさ)を調べてもらいました。検査員も無音室に入りますので直接頼みました。耳鳴りに近い周波数の音なのですが、音量が大きくなれば耳鳴りとは違うと音として聞き分けることができます。
    その時の検査では10KHz位の音で40~50db位の大きさの耳鳴りであることが判りました。現在は少し大きくなっているかもしれません。通常の聴力検査での周波数の範囲を超えているためと、その範囲では聴力が普通だったためでしょう「難聴」と診断されたことはありませんでした。
    今は耳鳴りを“うるさいなー”と思うことがあります。誰かと対面で話をしていても“なんと言ったの”と聞き返すこともあります。また年齢相応の聴力低下も相俟って、家内が耳栓をする程TVの音量を大きくする事があります。

     お尻に感じるヒリヒリ-チクチクという痛みは術後3、4ヶ月間ほど沈静化していました。その期間を除いても数年間常に痛みがあり、ストレスがずっと続いている状態でした。これは耳鳴りを発症した時以来の危機だと思い始めました。永続的な痛みは弱くても凄く辛いもので、そろそろ精神面への影響を心配する必要が生じつつありました。
    先生のブロック注射が奏効し私は救われました。本当に有難いことです。

  19. 2016/3/24アロディニア考学投稿者 腰部脊柱管狭窄症の手術経験者
    その後の経過-4 (4~6回目治療) <治療継続中>

    2016/8/16 第4回目治療 傍神経根ブロック注射 (C2, C6)
    8月4日~8月16日まで12日間の症状
    ・足のジンジン感をいつも感じるようになった。他は前と同じ。

     或る論文で治療の効果を「面積的に把握」という一文を読み、私も一工夫してみようとやってみた。それを見ながら耳鳴りに関し長たらしく話していたので先生から「簡単でいいです」と注意されてしまった。

    2016/9/1 第5回目治療 傍神経根ブロック注射 (C2, C6)
    8月16日~9月1日まで16日間の症状
    ・手術痕の左側あたりに痛みが出ることがある。他は前と同じ。

     治療間隔に関し先生より「間隔が開き過ぎ」とコメントがあり、『国の休日や先生のお休みの為にやむを得ず間隔が開きました』と話したところ、先生より「皆さんに迷惑をかけているかもしれない、それは失礼した」との率直な言葉に感心しかつ驚きました。
    『術後、新たに始まった痛みがあるのですが、このところある姿勢で痛みがきます。いずれ治療してください』とお願いしました。先生から手術痕と痛む場所を見せるよう言われ「お役に立てると思います」との答えを頂いた。

    手術直後、体を動かした時に腰付近でガタつくような異音が聞こえた。骨を削ったので緩んで音がするのかなと思いたくなるような音であった。しかし骨を削ったとは聞いてなかったので訝しく思っていた。手術した箇所の付近から出ている音であることは間違いなかった。
    チャンスがあったので手術医に伝えたが「そうですか」だけであった。彼は音に関しては一切触れることは無かった。音があまりしなくなった頃、手術痕左側に時として痛みを感じることがあった。そこは自分の眼で直接見ることはできない場所で、まるで術後の血のドレイン・パイプが体から出ていた処の様に思えた。

     退院時の車中、1時間10分程の道のりであったが上記箇所が凄く痛む為、途中2度休憩し車外へ出て、痛みの治まる体勢で痛みが鎮まるのを待った。棘突起を2ヶ所縦割りにしたせいで、当時は前屈することが非常に苦痛であった。車の助手席に座った為に自然と腰と背中が丸くなり痛みが出たのだろうと思う。当時は背を伸ばして反るような姿勢が一番痛みの出ない体勢であった。

    2016/9/8  第6回目治療 傍神経根ブロック注射 (C2, C6)
    9月1日~9月8日まで7日間の症状 
    ・前と同じ。

    「(背中の)治療について何か書いてある・・・」と先生が言うので、『昨日も痛んだのですが湿布で楽になりました』と私から答えてしまった。手術痕付近の痛みの治療は始まらず終いとなりました。
    “どちらかと言うと一過性の痛みだからこちらの痛みは我慢だ。私に一番大事なのは頚椎の手術に至ることを可能な限り遅らせる治療をして頂くことだ。その次がお尻のヒリヒリ-チクチクに関するする痛みだね”と考えながら帰路につきました。

  20. 2016/3/24アロディニア考学投稿者 腰部脊柱管窄症の手術経験者
    ◆その後の経過-5 (7~9回目治療) <珍しい刺し直し>

    ☆9月8日~10月6日までの症状
    ・両上腕と二の腕及び両手の痺れ:時々、アチコチに痺れがでる、ただし 短 時間で治まる。左手親指や人指し指の指紋部分に痺れ(?)みたいな違和感が生じることがある。
    ・お尻の痛み:ヒリヒリ-チクチク感は無いが、何かがあったような感じがする。
    ・両足のジンジン感:日によって強い、弱い、の違いがあるがいつもジンジン感があり、全般的に少し強くなったように思える。
    ・冷え:気温がグッと下がるようになってから、腰から腹にかけて (丁度ベルトをするところ辺りから10cm程下) ’冷えの帯’のようなものを感じることがある。

    ◎2016/9/15 第7回目治療 傍神経根ブロック注射 (C2, C6)

     『お尻の痛みがずっとないことは物凄く楽です。とても感謝しています。先生のお蔭です』と話したところ、先生も嬉しそうな様子でした。
    『耳鳴りは死にたくなるほどつらいことでした。私の経験を書くことで何方かの参考になればと思います。書いてよろしいですか』と先生に尋ねたところ、コメントするお許しが出ました。

    この日以降台風が連続して襲来し、大陸の冷気が低圧部に引きこまれ東京は気温が下がり、お尻に感じていた何かは“痛み?”なのかなと思うようになりました。入浴時などに確かめるため、手の平で触ると手の平をとても暖かく感じます。しかし痛いとは感じません。手の平を基準として言えば、お尻をとても冷たく感じます。お尻のチクチク-ヒリヒリという痛みが始まって以来、私が寒く感じる頃になると、毎年必ず始まる難題の一つです。

     今年の梅雨明け前の6月下旬の話しです。そのころ注射をして下さっていたペイン科のM先生に「今でも夕方気温が下がってくると、足が冷たくて仕方ないのでホットカーペットをONにすることがあるんです」と話しました。M先生は何も言いませんでしたが、一寸驚いた様子でした。
    2016/9/20の夕方同じ様に感じ始めたのでホットカーペットをON (最低温度の設定) にしたところ、それに気付いた家内から「点けたの」と聞かれ、『足が冷たいから点けたんだ』と答えました。

    ◎9月29日 第8回目治療 傍神経根ブロック注射 (C2, C6)

    『ジンジン感が強くなりました』と話したので、先生は「効かなくなって来たかなぁ」と言われました。私は『ジンジン感をベクトルに例えて言えば、今迄の大きさを1cmとすると今は 2cm位の感じです』と話しました。しかしこれでは話が足りませんでした。‘足裏から踝にかけてジンジン感がひどかった時のものを10cmとすると’という基準が不足していました。
    不思議なことに入浴中は足のジンジン感が強調されて感じます。即ち今日はジンジン感が無いのかなと思っている時に、浴槽に浸かると矢張りジンジンしていることが分ります。

    8回目のブロック注射の時のことだったと思います。注射の途中で突然「やり直します。もう一度刺します」と先生が言われました。私は『はい』と答えました。論文の中に“やり直すことをためらってはいけない”という記述があったと記憶していたので、その通りにする先生だと感心しました。先生が「まだ未熟なもので・・・」と更に言われました。私は答えが出ずに“こんなに偉ぶらない先生は滅多にいない”と思いました。どのあたりに書いてあったかなと考えているうちに全ての注射が終わりました。
    既に麻酔が効いている部分での刺し直しなので全く痛みを感じることはありませんでした。

    ◎10月6日 第9回目治療 傍神経根ブロック注射 (C2, C6)

    先生から「このブロック注射は記憶改善にも効果があるのですが、何か気付いたことがありませんか」と尋ねられました。私が『最近人の名前が出てきません』と答えたら、先生は「それは問題ありません」との返事でした。先生と記憶力のことで話をしたことがありますが、それは『先生の論文を読んでも記憶力が衰えたのか、なかなか覚えられない』という話でした。先生はこの辺の所がどう変わったかを聞きたかったのだろうと思っています。

    更に先生が「夜よく眠れますか」と聞いて下さったので「(朝起きるまでに)トイレに2,3度は行きますから昔の様に良くは眠れません」と話しました。(この話があって)次の話になったのだと思います)
    『先生は‘尿意と水(水音)の関連で二人の珍しい患者が居た’ということを書いておられたと思いますが、実は私もそうなんです。膀胱に適当に尿がたまっている時に、キッチンで食器などを洗うと急に尿意を催してトイレにとんでいきます。』

    『“前立腺肥大がいよいよという状態になった”と自己判断し、レーザーで前立腺の摘出手術をしてくれる病院で診てもらいました。結果として、専門医から「前立腺はほぼ普通、手術をする必要はない。腰部脊柱管狭窄症を患ったし、そのせいでしょう」と言われました』と話すと、先生は「過活動膀胱の頻尿か」と言われました。

    何時ものように慎重で痛みの無い注射が終わってから、次回の治療日に言及されたので『次回は8日後の10月14日(金)の予定です。その次は6日後の10月20日(木)にお願いしようと思っています』と話したところ、先生は「それでは20日に私の仙骨硬膜外ブロックをやってみませんか」と言って下さったので『お願いします』と頭を下げました。

    ◎10月14日 第10回目の治療予定日でしたが、私の“下痢症状”のため行けず、電話をしてお休みさせていただきました。

  21. 2016/3/24アロディニア考学投稿者 腰部脊柱管窄症の手術経験者
    ◆その後の経過-6 (10~11回目治療)<上頚神経節ブロック と 仙骨硬膜外
    ブロック>

    ◎10月20日(木) 第10回目治療 傍神経根ブロック注射(C6)、上頚神経節 ブロック注射 + 仙骨硬膜外ブロック注射

     何時ものように慎重で痛みのないブロック注射が終わり会計を待っていました。先生が診察室から出て来られ、私に「仙骨硬膜外ブロックをやってみる気持ちがありますか」と聞きに来てくださった。私の返事は勿論「はい」です。

    その後の経過-5に書いた通り、10月6日(木)の治療が終わってから、先生が私に「10月20日に仙骨硬膜外ブロックをやりましょう」と言って下さった。10月14日は下痢のため休んだので診療間隔が開いてしまった。今日(20日)はその件を先生が忘れていたら、私から先生に仙骨硬膜外ブロックのお願いはしないと決めていた。先生に余分な手数をかけないというのがその理由でした。しかし、先生がカルテをみて気付かれたのでしょう、私に確認しに来てくれました。そんな訳で仙骨硬膜外ブロック(コーダルブロック)をやっていただきました。

    ペインクリニックのM先生の仙骨硬膜外ブロックとは違い、① 刺入時1回チクリとするだけ、②時間をかけてゆっくり注入するので、他医では両足先にまで及ぶ‘ズーン感’があり思わず『ウーン』と声が出ることがあります。先生の注射では左足の膝裏までの弱いズーン感だけでした。
    注射の成分が違うかもしれないと私が持参した書類を見て、「成分は変わりませんよ、これにステロイドが入ったのが私の注射液です」と言っておられた。

    帰宅して靴下を履き替えた時にジンジン感が止まっていることに気付きました。残念ながら私の排尿頻度に変化はありませんでした。

    ☆10月20日~10月27日までの症状
    ・冷感:少し薄着だと両・上腕、前湾に冷感がある。(室温23℃)
    ・痺れ:両手の親指と人さし指に時々生じる。動かすので短時間で治ま   る。
    ・お尻の痛み:ヒリヒリ-チクチク感は無いが、何かがあったような感じがす る。
    ・両足のジンジン感:20日から21日にかけてジンジン感が止まっていた。そ の後何時も感じる。
    ・冷え:気温がグッと下がるようになってから腰から腹にかけて (丁度ベル トをするところ辺りから10cm程下) 冷えのようなものを感じることがあ  る。

    ◎10月27日 第11回目治療 上頚神経節ブロック注射
    先生の言葉を「」内に、私の言葉を『』内に再現した会話(概略)。

    「前回の仙骨部硬膜外ブロックはどうでしたか」
          『就寝後の尿回数は起きるまでに2、3回と変わりありません。       ですから前回同様別会計で仙骨部硬膜外ブロックをあと4回お       願いしようと思って今日伺いました』
    「頻尿治療の仙骨部硬膜外ブロックは1回で効かなければそれで終わりです。頻尿の原因がそこではなかったということで、もっと上に原因部分があるのでしょう。これからやるブロックが尿意とどういう関係があるか知る為に、トイレに行った時間を記録してください。何日か続けて変化が無ければ記録を止めていいです」
          『はい、尿量も計りましょうか』
    「量はいりません」
          『はい、分りました』

    先生から「肩凝りはどうですか」と尋ねられ『ずっと肩が凝るようなこと(PC作業)をやっていましたが、このところちっとも肩が凝りません』と答えました。先生は「それでは今日から上の方だけにしましょう」と言われた。
    『C2傍神経根ブロックですね』と確認したら「こちらは上頚神経節ブロック」です。『えっ、上頚神経節ブロックですか』「そうです」
    「(肩凝りが既に改善しているなら)無駄なブロックをしていたみたいですね」『・・・』「肩凝りが出てきたら言って下さい、またブロック注射をしますから」

    先生の貴重な時間を大切にしなければ、という気持ちで出来る限り余計な事は言わないように心がけてきました。それが裏目に出たようです。
    私は頚の上の注射も下の注射も傍神経根ブロック注射だと間違って理解していました。

    先生は「症状の推移とか、あなたが何処までの治療を望むかとかで、頸部硬膜外ブロックをしたらどうか、という状況にもなってくるのですが、頸部硬膜外ブロックはリスクがあります」
    「以後の症状を見ながら、相談しながら治療していきましょう」
    私『はい、宜しくお願いします』と頭を下げました。

    何時ものように慎重で痛みの無いブロック注射でした。

    • これをお読みの皆様方へ

       私が人並み外れた治療を可能にしていることを、私自身の文章で書いても、誰も信じないことはよく存じています。しかしながら、信じない方は治る可能性を捨て去ることになります。2chなどの書き込みでは、「治った患者の書き込みが少なすぎるので信用できない」というようなものが見受けられます。私もそう思います。奇蹟的に治っても、自分のプライベートを記載することはプライド上、やりたくないものであり、ましてや、完治ではなく、半治であれば、期待外れなので書き込みはしないと思います。しかし、半治でも奇蹟です。

       この方は、ここまで精細で緻密な文章を書いてくださっています。それはおそらく、私への感謝よりも、これを読む多くの方々に対してのおもいやりであると思っています。本当にありがとうございます。

      最近の診療は、割り込みが多く、キャパシティオーバーとなっており、尋常ではない緊張感が続いています。十分に会話もできないことをお許しください。そのうち、この混雑をなんとかします。患者治療に悪影響がでているからです。

  22. 2016/3/24アロディニア考学投稿者 腰部脊柱管窄症の手術経験者
    ◆その後の経過-7 (12~13回目治療) <上頚神経節ブロック>

    ◎11月7日(月) 第12回目治療 上頚神経節ブロック注射 (前方刺入法)
    ☆先生に伝えるべき症状
    ① チクチク-ヒリヒリと感じる痛みはありません。しかしそれがあった処に何かを感じるとずっと言ってきました。急に冷えこんだ日にその‘何か’が‘痛み’であるということが判りました。

    ②前回(10月27日)夕食後左目がゴロゴロしていて目尻には細長いしこりがあるのに気づきました。そのしこりは時間が経つと小さくなりましたが、左目頭にかゆみが出てきました。かゆみは二度目の出来事で、初回は何かのアレルギーかもと考え近所の眼科で診てもらいました。「アレルギー反応ではない、網膜に傷もなく心配なし。かゆみがある時に使う目薬を出しましょう」
    という診察結果でした。「かゆみがある時は冷やすと楽になりますよ」という助言もありました。入浴後かゆみが強くなったので目頭を冷やし、目薬(ステロイド入り)を2回さしてかゆみは治まりました。

    ☆先生にお聞きすべき事項
    1)7月19日にC6傍神経根ブロックをした結果、お尻のチクチク-ヒリヒリ感が無くなり、両足のジンジン感も止まりました。前回10月27日からC6傍神経根ブロック注射を止め、上頚神経節ブロック注射だけになりましたが、お尻の痛み(チクチク-ピリピリ)や足のジンジン感に対して上頚神経節ブロック注射が有効と考えてよいでしょうか。

     11月7日は腱引き師の方でしょうか‘見学者’が見えており、患者の治療もあって先生は多忙を極めていたようでした。事前にこのように話すべきことを用意しておいても一度には全部を話すことはできない日もあります。そんな状況の中でも‘一寸した間’が生じるのでそこを狙って個別に概略をお話することが出来ました。先生は「C6傍神経根ブロックは‘肩凝り改善’を狙ったもので、上頚神経節ブロックはお尻の痛みや足のジンジン感に対し有効である」と話してくれました。

    上頚神経節ブロック注射が何時ものように終わり、先生から「今日は前方からの注射でしたが何か感じましたか」と聞かれました。しかし何も感じなかったので『何も分かりませんでした』と答えました。
    先生の注射が始まると、チクリとした辺りに意識が行ってしまいます。この時、体を固くしないように気を付けています。耳は、診察室に流れている曲を聞いています。耳鳴りはありますが幸いにも曲は聞こえます。曲は先生が頭に残らないようなものを選んだのだそうです。目は閉じたり開けたりで色々です。

    今日(11月7日)の出来事ではありませんが、先生はとてもシャープな感性の持ち主で、注射の最中に喉がいがらっぽくなり咳が出そうになった時があります。その気配を察して「どうかしましたか」と聞いてくれました。『咳がでそうです』と返事をしたところ、「咳をしてもいいですよ」と言ってくれました。小さな咳をして終わりましたが、その時はまだ薬液の注入中だったはずで、きっと注入を止めて待って下さったのだろうと思っています。

    その後、「ブロック注射の効き」について聞かれたので『変わりません』、次に「症状は」と尋ねられたので『お尻のチクチク-ヒリヒリ感が完全に止まっています』と答えました。先生は「症状の変化を知りたい」と言われ、次いで「C6傍神経根ブロック注射を止めたことによる変化は明確ではない。(お尻のチクチク-ヒリヒリ感は止まっている) だからこの注射 (上頚神経節ブロック注射) を継続しましょう」と仰って、見学者の方と話しながら出て行かれました。

    ◎11月14日(月) 第13回目治療 上頚神経節ブロック注射 (前方刺入法)
    ☆11月7日~14日までの症状
    ① 7日に家に着くまでに起きた変化:足の裏の母指球と指尖球の間の窪んだ辺りが暖かく感じられ、靴を履いていてもジンジン感が和らいだことを感じました。
    ② ジンジン感:7日と9日は止んでいた。 8日11日12日は弱いがあった。10日は弱いジーン感(ジンジン感ではない) があり、右足は更に弱い。
    ③ 目尻のしこり、目頭のかゆみ:ともに出なかった。
    ④ 耳鳴り:相変わらず日替わりで賑やか、L>Rが多く、唸りもあり、稀にRが小さい。
    ⑤ 痺れ:両手親指と人さし指にごく軽い痺れが出ることがある。
    ⑥ お尻の痛み:チクチク-ピリピリは無いが、気温が下がるとそれがあった処に痛みを感じる。
       
     上記症状の⑤を話し忘れましたが、概略を話すことができました。そして『確か前回の注射は‘前方から’の注射でしたね。それが効いたのか帰宅途中に初めて ① を経験しました』と私。先生は「今日も前方からの注射をします。少しずつ進んでいますね(症状の改善が見られますね)」『はい』「お尻の痛みは前と比べてどうですか」との質問には『この一週間とその前の週とを比べるとこの一週間の方が楽でした』と答えました。

    私との話を終え、ヘッドレストを整えて「横になって待っていて下さい」と隣の診察室に行かれました。隣室の患者への注射の間と、私への注射の間を上手に使いながら効率的な治療をなさっているのがよくわかりました。

    私の注射は左側から始まり、打ち終わると「待っていてください」と私を休ませます。また隣室から戻ってきた時には必ず「声は出ますか、変わりはありませんか」と確認してくれます。私は「はい、大丈夫です」と出来るだけはっきり聞こえるように答えるようにしていますが、声がはっきりしないことがあるようで今迄に先生から再確認されたことが2,3度ありました。

    先生が「コメントを書いてくれているのでとても助かります」と言って下さったので、『先生の注射でものすごく救われています。有難うございます』と申し上げました。右側の注射が始まり、何時ものように慎重で痛みのない注射が終わりました。

    先生から「頭がふらっとするような感じはありますか」と聞かれましたが、『ありません』と私。「前にもありませんか」『全くありません』「そうですか。そういう人もいますね」。
    やや間をおいてから「ふらつき感などが無ければ起きていいですよ」、『はい』と返事をして起き上がり、先生に挨拶をして診察室を後にしました。

    • 投稿ありがとうごあいます。上頚神経節ブロックがどのようなものかを患者視点で説明していただきありがとうございます。ブロックに不安を覚えている方たちへの光明になります。

  23. 2016/3/24アロディニア考学投稿者 腰部脊柱管狭窄症手術の経験者
    ◆その後の経過-8 (14~15回目治療)
    <第14回治療 上頚神経節ブロック中の痛み>
    <第15回治療 上頚神経節ブロック>

    ☆11月14日~11月24日までの症状
    ①ジンジン感:11/14(月)の帰路に前回(11/7)ほどではないが、足裏が暖かく感じられた。帰後靴下を履き替える際に、両足とも素足になったが、ジンジン感が無いことを確認した。11/15ジンジン感が殆どない。11/16ジンジン感が出てきた。11/17買い物の為、自転車で往復した後ジンジン感が弱くなった。11/18ジンジン感は弱いがある。続く後日,次第に強くなる。
    ②耳鳴:賑やか。11/17 Rがとても小さい (Lが大きいせいか?) 11/18 L≒R。別々に聞こえるが L≒R ということはRの音がかなり大きいことを意味している。このように日々症状が変わる。
    ③お尻の痛み:チクチク-ピリピリ感は無い。起床直後は全てが良好。しかし夕方気温が下がってくると逆U字帯の両肩部に‘痛み’みたいなものを感じる。
    ④痺れ:日中は両手親指と人さし指に痺れが時々出る。就寝時にベッドで仰向けになると左腕に痺れが出る。

    ◎11月24日(木) 第14回目治療 <上頚神経節ブロック注射 (前方刺入法)+左C6傍神経根ブロック注射>

    診察が始まり先生に④を話したところ「C6ですね。それではそこに注射しましょう」と仰って左頚C6に注射をすることになりました。

    耳鳴りの症状が相変わらず毎日変化していることを話すと、「長い間、耳鳴で治療している方がようやく耳鳴が小さくなって落ち着いてきた状態になった」と話してくれました。

    右側の注射が始まって、刺入時に僅かにチクリとしただけで、いつもの通りだと思っていました。しかし、だんだん痛みが出てきて、痛さが増してくるので『先生、一寸痛いのですが・・』と伝えました。先生は「はい」と返事をし、少し間を置いて「どうですか?」と尋ねられたので『痛くなくなりました』と答えました。私の視界外のことなので、先生が何をどうしたかは全く分かりません。

    先生は「今みたいに痛い時には遠慮せず、言ってください。痛い時には良いところに入っていないことが多いようです」と仰いました。

    この様なことは初めての経験でしたが、次のことが言えると思います。
    (1) 痛みを我慢しすぎないこと。
    (2) 痛みが同じレベルなのか、弱くなっているのか、強くなってくるのかを見極めること。
    (3) 強くなっている時は、先生に痛みがあることを伝えること。

    私が咳をしたくなった時にその気配を察知して下さるほどの感性を持っている方です。必ず対処方法をお持ちのはずです。先生を信頼し、落ち着いた言動を心掛けることが患者にも必要だと思います。

    注射が全て終わり帰路につきました。その後、特別な事は何もなく一日が終わりました。

    ☆11月24日~12月1日までの症状
    ①ジンジン感:11/24(木)の帰路も足裏が暖かく感じられた。前回と同様の経過をたどりながら数日後にはジンジン感ありとなった。
    ②耳鳴:相変わらず日替わりで賑やか。
    ③お尻の痛み:夕方、気温が低下するにつれ、逆U字帯の両肩部に‘痛み’様のものを感じる。
    ④痺れ:PC作業中に両手親指と人さし指に時々痺れが出る。ベッドで仰向けに寝た時の左腕の痺れは改善傾向。

    ◎12月1日(木) 第15回目治療 <上頚神経節ブロック注射 (前方刺入法) + 左C6傍神経根ブロック注射>

    診療が始まり「腕の痺れはどうですか」と聞かれ『まだ痺れがでます』と答えました。先生はC6への注射の続けるか終わりにするかを決めるために質問されたのだと思います。
    更に「注射に間を置くのはどうですか」と聞かれました。『現在10日とか2週間とか、間が空くとお尻に感じる‘痛み’様のものが強くなるように思います。ずっと以前から寒い季節はあまり芳しくないので、暖かくなるまでお願いします』と答えました。

    何時ものように慎重で全く痛みのない注射をしていただきました。

  24. 2016/3/24アロディニア考学投稿者 腰部脊柱管狭窄症手術の経験者
    ◆その後の経過-9 (16~18 回目治療)
    2016/12/8 <第16回治療 上頚神経節ブロック+左C6傍神経根ブロック>
    2016/12/15<第17回治療 上頚神経節ブロック+C6傍神経根ブロック>
    2016/12/22<第18回治療 上頚神経節ブロック+C6傍神経根ブロック>

    ☆12月1日~12月8日までの症状
    ①足のジンジン感:ジンジン感が出てきたがベクトルが小さいように思う。
    ②耳鳴り:前に同じ。
    ③お尻の痛み:前に同じ。
    ④痺れ:就寝時の腕の痺れが随分と改善してきた。

    ◎12月8日(木) 第16回目治療 <上頚神経節ブロック注射 (前方刺入法) + 左C6傍神経根ブロック注射>

    先生からベッドに寝るように指示されてその通りにした時のことです。“左腕にピリっとこない”ので『ベッドに寝た時、12月1日にはピリっときましたが、今日(12月8日)はピリっときません』と話し、傍神経根ブロック注射の効果が出ていることを伝えました。

    何時ものように慎重で痛みのない注射をしていただきました。

    ☆12月8日~12月15日までの症状
    ①足のジンジン感:注射の翌日には止まる。五日後には以前より大きいジンジン感を感じる。
    ②耳鳴り:両耳に耳鳴がある日に、音が大きくとてもうるさく感じることがある。
    ③お尻の痛み:夕方気温が下がり、室温も下がってくると痛みとして感じる。
    ④痺れ:就寝時に腕の痺れが出なくなってきた。

    ◎12月15日(木) 第17回目治療 <上頚神経節ブロック注射 (前方刺入法)+左右C6傍神経根ブロック注射

    『気温が下がるとお尻の痛みが強くなるので、痛みがひどい時は夕方と就寝前の二回お風呂に入ることがあります』と話しましたが、先生は黙って聞いておられました。

    先生が「痛くないところを探りながら注射をします」と仰って左上頚神経節ブロック注射が始まりました。ひどく痛くなったら指を上げるようにという先生の指示に従うべく準備していましたが、その必要はありませんでした。
    先生から「(腕の)痺れは右も出ますか」と聞かれ『はい、時々出ます』と答えたので、「では右もやりましょう」と仰って両側にC6傍神経根ブロック注射をしていただきました。

    ☆12/15~12/22までの症状 
    ①足のジンジン感:ブロック注射の当日はジンジン感が弱くなり、翌日は完全に止まる。注射後四日後位からはっきり感じ、ひどい時はお腹の冷えもジンジンしているように感じる。
    ②耳鳴り:聴力検査をしないと正確な事は分からないが、起床直後は耳鳴が小さい様に思う。また右耳の聴力が落ちている可能性がある。自分で聴力がどうであるかを調べるには、耳のすぐ近くで人さし指と親指で輪を作り、両指の爪が接するところをこすり合わせて小さな音を出し、左右で聴き比べると分る。耳鳴発症直後は良くやっていた簡易聴力検査法である。
    ③お尻の痛み:前に同じ。
    ④痺れ:腕に出る就寝時の痺れが無くなってきた。ただ日中PCで作業中両親指の腹に痺れのような違和感が出ることがある。

    ◎12月22日(木) 第18回目治療 <上頚神経節ブロック注射 (前方刺入法)+C6傍神経根ブロック注射>

    「私は時々(治療内容を)見直します。ずっと頚のブロック注射を続けてきたが、効果が変わらないようなので、そろそろ腰や背中への治療を始めようかと考えています」と先生が話し始めた。『はい、お任せします』と私は答えました。

    後は通院間隔と治療内容の話になりましたが、概要は次の通りです。
    *週一で同じ日に頚と腰の二か所を治療する。一か所は自費診療となる。
    *経済的な負担を軽減するために頚と腰の治療を別の日に分ける。
    「何れにせよ、腰(或いは背中)へのブロック注射の効果が確認できてからにしましょう」
    『はい、わかりました』
    「次回まで2週間くらい空きますか」と聞かれ、私は『はい』と答えました。
    「間が大きく開くときは治療内容を変えない方が良い、ということがあるので今日は前回と同じで行きましょう」 『はいよろしくお願いします』。

    何時ものように慎重で殆ど痛みを感じることのないブロック注射が終わりました。

    終わった時に、先生は「深くまで入っているので効果の出方が変わると思います」と仰っていました。

  25. 初めてメールします。新井と申します。
    主人が2016年12月に自転車での転倒により、頚髄損傷(4番5番)になりました。急性期病院で、除圧 固定手術をして、1月よりリハビリ病院に入院しています。重症中心性脊髄損傷です。3月ごろから、手の激しい痺れと、痛みに悩まされています。特に左手が酷く、熱傷感や針で刺されるような、やすりで削られるような異常感覚と疼痛で、アロディ二アと診断されました。色々な飲み薬や腕神経叢ブロックを試しましたが、何の効果もありません。大学病院の麻酔科の教授は MRI画像を見て、無理と判断したようです。これから鍼灸も試してみようと思っています。痛みと痺れの為、てのリハビリが進まず、7月の退院予定ではありますが、このままでは自宅での暮らしはかなり厳しい状況です。何より毎日痛と戦い、疲弊しています。
    東京在住ですので、是非治療の受けてみたくメールいたしました。
    返信お待ちしています。

    • 上頚神経節ブロックの適応であると思われますが、アロディニアは一般的には治せないものという概念を持たなければなりません。その理由は原因がはっきりしないこと。もしも原因がはっきりしたとしてもその治療は繰り返しコツコツ行わなければ改善しないので、その治療法が正解であったとしても、正解であることにきづくことができません。よってコツコツ行わなければならない治療を途中でやめることになることが多く、事実上「コツコツ続けることができない」からです。しかも、そのコツコツ続ける治療は、料金が高い傾向にあるため、経済的にも続けることが困難という理由があります。

       この状況で必要となるのは、治療する者を信じる力と経済力の二つであり、この二つのどちらか一つでも欠けていると思われる患者には、良心的な治療師は治療を勧めない と思います。

       治療の選択、それを続けるかどうかの選択は、治療してみなければわからないという状況が常につきまといますので、いろんな治療を試されることをお勧めします。西洋医学に頼りきることは治る可能性を極めて狭めますので広い視野を持つことをお勧めします。

  26. 私の身内が冷房病による痛みで苦しんでいます。
    いわゆる「冷え」とは全く違い、冷房の風が当たるだけで痛みを感じるといいます。
    今まで、考え得る限りの治療法を試してきましたが、ほとんど効果がありませんでした。
    先生の記事の拝読させていただきまして、アロディニアの可能性を考え始めました。
    是非、先生に診ていただけたらと思っております。
    ご連絡をいただけると幸いです。
    宜しくお願い致します。

    • まさに症状は「私のいうアロディニア」です。「わたしのいう」というのは、一般的には触覚を痛覚と感じるものをいうため、冷風から痛みになることをアロディニアとは言わないからです。まあ、そんなことはどうでもよいことですが、原因は延髄から視床に至るまでのどこかにあると思われ、治療はどのみち困難です。困難ですが望みがないわけではありませんので一度私のところへ相談に来られることをお勧めします。

       ただ、何度も申し上げていますが、「治せるのか?この医者?」のような無礼な思考をしていますと、その態度はすぐに私に読み取られ、来院直後に診療終了となりますのでご注意ください。他では治らないものを治そうと努力する者に対して、審査するような目で診療を受けることは失礼極まりないことですので、どうか勘弁してください。審査ではなく挑戦であることをご理解ください。

  27. こんにちは。

    約2年前から定期的にお世話になっている、帯状疱疹からのアロディニア発症から約23年苦しむ37才の地方出身者です。

    前回の東京滞在から約4ヶ月たちますので、またお世話になろうかと思ってますが、僕のような毎回ブロックが本来の反応を示さないような方への有効性のあるやり方は、ここ数ヵ月で見つけられたかをお聞きしたくて投稿しました。

    先生がコラボされているケンビキと、4月の東京滞在時にカイロ治療師に勧められた頸椎・背骨矯正器具を継続して毎日使って、確かに頸椎や背骨のラインは正常に近づいた気はしますが、「服など非侵害刺激の物質に触れることが耐えがたい締め付けに感じる」という症状の軽減にはつながってないので、なんとか気持ちを維持させて先生の神経ブロックの技術向上を待っている状態です。

    • 上頚神経節ブロックの技術はさらに向上し、今ではほぼ100%近い確率で、毎回しっかり薬液が狙ったところに注射できるようになっています。しかし、それが症状を改善できる一歩となっているか?申し訳ありませんが何とも言えないです。頚部硬膜外ブロックはリスクが高すぎるためお勧めしません。アロディニアにはなかなか有効打となっていない可能性は否めません。

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